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RRRを、ご存知か?

3/4。僕はとある映画作品にハマった。いや、魂を持っていかれたといってもいい。


今日はその映画作品「RRR」について思うままに書いていきます。ネタバレいっぱい含みますので、これから見たいよとかサブスク配信まで我慢する気でいる方はご注意くださいね。言ったからね。

 

 

SNSでの評判が結構よかったのも知っていたし、何より僕が好きなYouTuberの都市ボーイズのチャンネルで岸本さんが「脳がエンタメ負けして嬉ション(涙)する」「映画史に残る傑作」とまで絶賛していたので気にはなっていた。

「そんなにすごい映画なのか…でも3時間か…長いな…」と割とトイレが近い僕はその懸念に鑑賞を避けていた。それにさすがに3時間は長くない?家ならいいけど映画館で集中した状態で3時間は長いよと、そう思っていた。

しかし旧知の仲である友人がRRRを観て、やはり大絶賛ののち鑑賞を勧められたのが結局のところ鑑賞のきっかけになった。友人には感謝しきれない。勧めてくれてありがとう。君は恩人だ。今度インド料理を食べに行こう。いい店を知っているんだ。

 

正直普通に楽しめるとは思って観に行ったさ。だけどこんなにハマるというか沼るというか、魂を持ってかれるレベルで惹かれるなんて思わなかった。鑑賞後の僕は完全にRRRの虜だった。

 

最初にあらすじ貼っときますね。

英国植民地下の1920年のインドは激動の時代だった。英国軍に捕らわれた村の少女を救う使命を持つビームと、“内なる怒りを燃やす”英国警官のラーマは互いの素性を知らぬまま親友になった。しかし、それぞれに国の未来を握るふたりは本来敵対する立場で……

 

「脳がエンタメ負けする」はガチ

これはガチ。圧倒的スペクタクルで大胆に展開されるストーリーの主軸は上記のあらすじの通り、かなりシンプルでわかりやすい。

3時間?なげぇよ見てらんねぇよって人。体感では1時間以内だから安心してほしい。そのくらいたたみかけるように面白さが襲ってくるし、RRRにハマった人の大半がいうけど、曲でいうと本当にずっとサビ状態なんだよ。しかも同じ曲のサビを繰り返すわけじゃない。「この曲サビがいいよね」って曲のサビだけ延々繋がっていて、しかもその繋げ方が神。そんな感じだ。

ストーリーもわかりやすい。主人公二人の対比構造を軸に、それぞれの思惑や背景がちゃんと描かれていて伏線もなくはないけど、気づかなくても問題ない上に気づかなくても楽しいから大丈夫。ずっとサビ、なんて書いたけど次の展開は?と予想した中でもかなりアツい展開が選択されている気がした。大体ひとつの映画に2,3あるアツい展開が10個くらいあります。なんならもっとあるかもしれません。

カッコいい展開とシーン演出が畳みかけるように押し寄せるので、途中で「もうこんなアツくてカッコよくて大好きな展開ばっかりやめてくれ!!受け止めきれない!!!」と心のキャパを超える興奮を受け止めきれなくなり、ビームが襲撃をかけるシーンで獣たちを解き放った瞬間涙がボロボロこぼれていました。

これが脳がエンタメ負けしている状況か……

特に好きなアツいシーンを列挙しておこう。既に観た方と話したい。ほんと。最高だから。でも映画館でもサブスクでも何でもいいから見てほしいので、中盤くらいまでね。


ビームvs虎

オオカミを捕えようとしていたけどなんでか虎が出現して捕獲するまでの一連のシーン。 ビームの爆走を見て一瞬で「この人の筋肉は使える方の筋肉だ!」とわかる。オオカミって時速何キロで走るの?虎って時速何キロで走るの?インドだとベンガルトラだよね?トラもオオカミもめちゃくちゃ早いけど、ビームもはええええええええ

筋肉の重さを全く感じさせないスピード感×タフネス。罠にかけた後、両腕で罠の縄をフックで繋げようとする咆哮はビリビリと体に響く鬼気迫るものがあるのに、捕えた後に「兄弟…」と虎の額に自分の額を寄せる姿はさながら女神であった。ビームの本来慈愛に満ちた優しい心もよく見て取れるシーンで、闘う彼とのギャップも素晴らしかった。


上官に認めてもらえないラーマ

冒頭のマサラ無双(なんかもう戦国無双とかBASARAみたいだった)と言わんばかりのラーマの大立ち回りもさることながら、僕はその後の上官に認められない彼の姿に強く心惹かれてしまった。ラーマの瞳からは、「またか、」これまでも実績を上げる度に自分ではなくイギリスが出世していったことを感じた。今度こそ、今度こそと身も心も鍛え上げてきたのでしょう。そしてその「今度こそ」を何度も折られてきたのでしょう。一度や二度ではなく、何度も折られ、しかし心までは折れない執念を感じる暗く強い瞳だった。そりゃワンパンでサンドバッグもぶち壊すよね。ラーマも使える筋肉でしかないのカッコいい。全編通して僕はとてもラーマが好きなんだけど、この苦悩と葛藤、執念が彼の美しさの大きな要因になっていると思う。


スーパーロープアクション

みんな大好きで最初の山場と言っていいシーンでしょう。オイル輸送のタンク車が高架で爆発事故を起こし、そのすぐ下の川で少年が取り残されてしまい、初対面のラーマとビームが協力して救助する場面。爆発の熱も相まって本当にアツい。4DXとかで見たら本当に熱いんだろうな… あのシーン、誰も川に飛び込まないのですが、日本のように泳げる人が多い国ばかりではないんだそう。「なんで!?なんで誰も飛び込まないの!?」とハラハラしたけど、飛び込まないのではなく飛び込めなかったのか…と鑑賞後に調べて知りました。勉強になる。橋の両サイドから飛び降りる前、ラーマが乗った馬とビームが乗ったバイクが加速していくところ、ビーム⇒ラーマの少年キャッチ、炎と黒煙の中から舞い戻るビーム、そしてふたりの固い握手(物理)……全部カッコいい。最高すぎる。最高の上はなんていえばいいんだい?僕は自分を抱きしめることしかできなかったよ……でも絶対あんなジェスチャーだけであんな作戦伝わらないよね。ラーマはボディランゲージだけじゃなく言葉でももっと伝えよう???ビームの察する力が凄まじいから伝わったけど、たぶん他の人だと「え??なんて???」ってなるからね。約束だ。


ナートゥをご存じか?

言葉はいらない。要るのはナートゥの音楽とこの体だけ。イギリス植民地下で、インド人だと言うだけで軽くみられる中、ビームは意中のイギリス人女性に誘われパーティへ。そこで「なんでも踊れる」と豪語するイギリス人男性に吹っ掛けられ、ラーマの「ナートゥをご存じか?」という最高にご機嫌でキャッチ―な一言でダンスでやり返すのだ。イギリス男性陣が割って入るようにコケにするも、イギリス女性陣はふたりのダンスに楽し気に“乗っかる”。負けじとイギリス男性陣もナートゥに加わる。今作で痛々しく描かれるイギリス人によるインド人への迫害と暴力。それをまざまざと見せられた後のこのシーンは、ダンスという平和な武器での反撃であって、差別をする側の心を差別される側であるふたりが紛れもなく動かしたという意味もあるのではと感じた。もちそんこのことは鑑賞後しばらくして興奮が落ち着いたころに気づいたのであって、鑑賞中はただただ楽しくて仕方なかった!!思わず踊りたくなること必至。YouTubeで公式のナートゥ動画を見ることが出来るので、ここにも貼っておく。



ビーム襲撃!

冒頭で書いた、ビームが襲撃をかけるシーン。敵は言わずもがなイギリス人。警察のお偉いさんというか提督。その屋敷で行われる盛大なパーティに夜襲をかける。トラックの荷台にうず高く積み上げられた荷物に、かけられていた布が外れ露になる。荷物の正体が無数の檻で、そのすべてに虎やオオカミ、大型の鹿といった野生動物たちが入れられているのだとわかるのは彼らが一斉に解き放たれた瞬間で、その中心にはビームの勇ましい姿も。これがめちゃくちゃカッコいい。僕はここで耐えられず涙した。ストーリーに感動して、というより本当に脳がエンタメの過剰摂取で情緒がバグどころか破壊され、決壊した結果の涙だった。会場は炎に包まれ、その中をビームが闘いながら突き進む!そこで出会ってしまった人とのシーンも、すごく……いいので……これ以上は作品を実際に見てほしい。お願い。観て。



因みにこれで中盤の終わりくらいだし、この合間にも好きなシーンがめちゃくちゃある。とにかくいい。ラーマとビームが友情を深めていくシーンとかディズニーかな?ピクサー作品かな?ってくらいのハートフル。
しかし、バトルシーンでは割としっかり暴力というかバイオレンスも盛り沢山なので、それが苦手な人は注意が必要。パートナーのヨメちゃんも「楽しかったけどバイオレンスはしんどかった」と言っていたし、割と簡単に人がお亡くなりになるなる。

それでももし未鑑賞なのにここまで読んでしまった方がいたらぜひ見てもらいたい。それでも「3時間はトイレとか…」とお思いになるのなら、朗報だ。終盤に差し掛かるとことで「INTERVAL」が設けられている。休憩時間というわけではなくストーリーは進んでしまうし、もちろんそのあたりも見れるに越したことはない。でも行くならその時がベストだ。その瞬間急いでいけばストーリー上も問題ないと思う。ちなみに僕は二回目を見るなら絶対にこのタイミングでトイレに行こうと思う。安心して観てほしい。

つまり何が言いたいかというと、ほんと出来るだけ多くの人にこの作品を観てほしい。ナートゥをご存じになってほしい。

最後に公式のトレーラーを貼らせていただくので、ぜひRRRを観てほしい。マジで。ほんとに。観て。

 

 



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