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【by them更新のあとがき】会社勤めにカムアウトは不要?

LGBTQ+に関する社内の取り組みについて、研修やセミナーの「その先」についてひとりの会社員として、当事者として、考えてみました。


こんにちは、椎名です。
今回の更新のお知らせは、企業が社員向けにできるLGBTQ+に関する取り組みについて書かせていただきました。


「LGBTQ+」に関する制度をつくるとき、企業がまず取り組むべきこと

社内で公にカムアウトをしている社員はとても稀で、僕含めほとんどの当事者がオープンにせず一般企業に勤めています。
そんなクローゼットな当事者に対して、社内でLGBTQ+研修を開いたり社員に外部のセミナーを受講してもらったりしている企業は少しずつ増えてきているのではないでしょうか。
今回の記事では、「研修のその先」の第一歩を考えるきっかけをご提案させていただきました。
総務部や本社部門にいらっしゃる方は特に、そうでない方もよかったらご一読くださいませ。


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会社勤めにカムアウトは不要?

「会社は仕事をしに行くところ」
そう考えた時にとてつもなく個人的なことであるいち個人、いち社員が自分のセクシャリティやジェンダーについてカムアウトをするのって必要あるのかな。
そんな風に思ったことがある人もいると思う。
カムアウトをするって、人によってはとてもセンシティブで言われた方はどう受け止めればいいのかわからないだろうなと当事者として心中を察することが出来るから。
実際、本人がカムアウトしなくてもいいならしなくてもいいと思うし。

あくまでこれは僕個人の考え方だけど、同僚や上司とは多少の雑談を交えた方が仲良くなれる気がするからそのためにもオープンに出来たらいいなと思うんですよね。
例えば「この前話してたカフェ、昨日行ってきましたよ」なんて休日の楽しかったことや素敵なお店の情報をシェアしたい時。「誰と行ったの?」という問いかけが出てきた時に、本当はパートナーと行ったのに「友達です」と嘘を吐くのが嫌なんです。
僕は彼女と誠実な関係だと思っているし、思いやりがあって気遣いが出来る彼女を人前に出すのが恥ずかしいなんてことも全くない。関係性を濁すことを「(身体でいう)同性を愛してしまったんだから仕方ない」と思うのも、このご時世違うのではないか。
「家族で買い物に行った」
「今日はヨメさんの誕生日なんだ」
異性愛者が堂々とそう言うことに何ら違和感が無いように、僕も彼女の話をしたい。だから出来ることなら会社でもオープンにして働きたいと考えている。

社会人歴は今年で丸10年。この10年で何度も彼女を「友達」だと誤魔化してきた。小さな嘘は少しずつ心に降り積もって重さを増していったのが今になって実感している。

「(身体でいう)同性を愛してしまったんだから仕方ない」
そう思って飲み込み続けて状況が良くなるならそうしよう。しかし世の中は鈍感で「言ってくれなきゃわからない」。
声に出さなきゃ誰にも届きはしない。僕がこうして文章にするのも目的は同じ。自分のためでもあるし、僕たちの世代のあとに続く世代を生きる当事者のためでもある。僕たちがいま、これまで活動をし続けたり、賛同してくれた当事者とアライの方々が拓いてくれた轍を歩いているように、僕たちの世代も轍をつくったり広げたりしなければと思うんです。

「会社は仕事をしに行くところ」です。
でも仕事って、働くだけのところでもないと思います。
だから仕事の上でも僕にはカムアウトが必要なんです。



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