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【読書】ジョゼと虎と魚たち

こんにちは ナカちゃんです。

仕事始め早々に、緊急事態宣言なんて、なんだかなあ。。。

首都圏の皆さんは、モヤモヤいっぱいの新年スタートかもしれません

 そんな時だからこそ、ひと休みする「時間」が必要。

今年は、マイペースで、一つ一つ丁寧に

読んでくださる方を想いながら、記事を書いていこうと思います。

本年も、どうぞよろしくお願いします

1 今日の本 『ジョゼと虎と魚たち』

 今日は、【読書】と書こうかどうか、迷いました。

 『ジョゼと虎と魚たち』と題された作品が、いろいろあるので。

 原作『ジョゼと虎と魚たち』 田辺聖子著 1985年

 映画『ジョゼと虎と魚たち』2003年公開 犬童一心監督       

 主演 妻夫木聡・池脇千鶴

 映画『ジョゼと虎と魚たち』(韓国版) 2020年

 劇場版アニメ『ジョゼと虎と魚たち』 2020年12月25日~公開中

 漫画『ジョゼと虎と魚たち』/ 青い鳥文庫 『ジョゼと虎と魚たち』

ふう。こんなにあるんですね。

最初の最初、田辺聖子さんが書かれた原作は、今から36年前に出版されたものです。

 短編集の中の一編として読むことができます。

田辺聖子=大御所のイメージがあって、アニメ映画とつながらなかった私。

どんなもんかと思い、原作を読んでみました。

 最初、短編集全体を読まずに、ジョゼだけを読んでみたのですが、

 あまりにも短く、あっさり終わってしまったので、「何だ?これは」と思ってしまいました。

 これだけ読むと、ジョゼって、すごくイヤな女。

でも、短編集を最後まで読み切って、そのあともう一度読んでみるとよくわかるのです。

 か弱くて、強くて、図太くて、ずるくて、かわいい 惚れっぽい女。

 田辺聖子の描く、ヒロイン像そのまんま。

 そして、女に振り回される どこかだらしなく、隙が多い優男。

 恒夫もまた、田辺作品に出てくる、典型的な男性なのです。

ジョゼは、ー死んだんやな、と思った。
「アタイたちは、死んだんや」


 死んだんや をどう捉えるか。

 障害を持つジョゼが思う死とは?
 生きるとは?

 きっと、別れの時は、やってくるのだろう。そんな予感も感じさせるラストです。

結論は言わない。そのかわり、行間から読ませる、匂わせる。

さすが、名手です。

2 「みんな違って みんないい」 なぜって、原作の懐がひろいから


 原作の懐が広いので、どの切り口で描くかによって、物語が変わってくるのですね。

 原作に一番近いところで切り取ったのが、実写版の映画だと思いました。

 アニメ映画は、「ボーイーミーツガール」の、さわやかな部分だけを

 切り取って、青春恋愛映画に仕立てた作品なのではないかな。

 そのアニメ映画を下敷きにしたのが、青い鳥文庫版のジョゼ。

 どの映画も、どの作品も、懐の広い「ゴットマザー的な原作」を

ベースにした2次創作の作品と考えると、

 「どれがいい」とか「どれがだめ」とかよりも、

 「みんな違って、みんないい」的な解釈のほうがいいのかなと思います。

 田辺聖子さんは、ものすごい数の著作があります。

 この一年で、読破するぞ!ぐらいの数があります。

 「恋愛」とは何ぞや、を田辺さんの小説で知ったという人が

 たくさんいます。

 映画やアニメで、この作品を知った方にも、

 ぜひ原作を読んでいただきたいです。


 最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 また、お立ち寄りくださいね。



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