特別支援教育に本気で携わる人を大事にしてほしい
先日、yahooで こんな記事を読みました。
あまり知られていないかもしれませんが、実際には、よくあることなのです。
普通学級には、3~4人くらい(もしかしたらそれ以上に)、グレーゾーンの生徒さんがいます。
インクルーシブ教育の推進という名の下に、「多種多様な生徒の良さをいかす教育」を実践するとして、グレーゾーンの生徒も混在している現状があります。
また、視力に障害を持っているお子さんも、普通学級にいることが多いようです。
この記事から、いろいろ特別支援の記事を読んだのですが、両極端のコメントが多く、「何だかなあ。。。。」と複雑な気持ちになりました。
「特別支援の先生は、普通学級で使えなくなった人がやるポストだ」とか、「普通学級よりもラクして、高い給料をもらっている」とか、ネガティブな意見を目にしてしまいました。
実際、学校の統廃合が進み、先生方の異動先がなくなってくると、特別支援の担当として配属されるケースもよくあります。
その中には、自分が希望していなかったとか、免許取得の前だったとか、いろいろ事情があることは理解できますが、 「どうせ、特別支援だから。。。」という気持ちで引き受けて欲しくはない、と私は思うのです。
特別支援に携わる先生方は、本当に勉強熱心な方が多く、頭が下がります。自分も、特別支援の免許を取得するときに、こんなに勉強することがあるのかと驚きました。
特別支援といっても、生徒達それぞれが、それぞれの難しさを抱えています。障がいの種類だけではなく、程度や重複など、本当に、「その子」によって違うのです。
究極の「個別支援」が、特別支援教育だと思った方が良いくらいです。
その人の「困難さ」のレベルが一様ではないから、発達障害の「グレーゾーン」というのが生じてしまいます。
ある一定のレベルで、ばっさりとクラス分けをしなければならない現状では、必ずそこからはみ出る人が出てしまうのです。
はみ出た生徒は、どこでどんな難しさを感じるのか、一様ではありません。
「英語」を例に考えてみても、
「書くこと」に苦手を感じている生徒、「字が読めない」生徒、教科書の字が見えない生徒、長期記憶ができない生徒、などなど、あげたらきりがありません。
逆に、上記にあるようなことができなくても、「聞くこと」がとても得意だったり、「話すこと」がとても得意だったり、「決まった英文を覚えて、読む」ことが、とても上手だったりする生徒もいます。
それなのに、入試やテストはペーパー試験。
でこぼこがあっても「その人のできること」をちゃんと評価してあげたい。
難しさをカバーするために、どうしたらよいのか、どんな道具を使ったら良いのかを考えてあげたいのです。
特別支援教育に携わっている、熱意ある方々は、皆さん本当に一生懸命で、その子がどうしたら、できるようになるのかを、日々工夫されています。
特別支援教育は、様々な経験をして、たくさんの生徒を見てきたからこそできる仕事だと思うのです。
もっと、がんばっている先生達を評価して欲しい。放課後デイで、養育にしっかり取り組んでいる指導員の皆さんにも、ちゃんと光を当てて欲しい。
これから、特別支援教育のニーズは、減っていくことはないでしょう。
それを、単なるビジネスチャンスと狙い、お金儲けの手段とするだけの人々と、本当に彼らを支える人々との見分けをちゃんとして欲しいのです。
教育現場でも、「ちゃんとした気持ちのある特別支援の指導者」をもっと大事にしてほしいのです。
普通教室の先生方も、特別支援の先生方を「別物」として見ないで欲しいのです。
英語で特別支援は「スペシャル・(ニーズ)エデュケーション」と言います。
それに携わる人は、本当の「教育のプロ」であると、胸を張って言えると思います。
なぜなら、「どんな子ども達にも、良さがある」と信じて、
それを輝かそうとする力があるから。
それは、全ての教師が忘れてはいけない、
「教育の本来あるべき姿」が、「特別支援教育」にはあると、
私は 信じているからです。
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