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おいしいご飯が食べられますように

またしてもAudibleです。
表紙のイラストを見て、なんかオシャレな料理小説???と思ってジャケ買いした、そこのあなた、
15 分くらい読むと騙されたと思いますよ(笑)

主な登場人物(3 人は同じ会社の同僚)

二谷 大学の文学部に入りたかったくせに、「就職ができない」という理由で経済学部に入る男。
芦川さんをかわいいと思って付き合っているくせに、押尾さんから「芦川さんを二人で意地悪しよう」と誘われて乗ってしまう男。仕事はそつなくこなすがかなりのくせ者。

芦川さん 身体が弱く、仕事ができないが、周りから「助けてあげたい」と思われるタイプの女。
お菓子作りや料理が趣味という事にしている。
ぱっと見いい人でかわいい人だけど、冷製に考えると、策士なのかな??と思える一面も

押尾さん 元チアリーダーで仕事もテキパキこなすんだけど、周りから助けられるタイプの芦川さんの事をよく思っていない。二谷とも深い関係になりそうになるが、ギリギリの部分で呑み仲間として芦川さんへの意地悪を企む。

このチョー癖あり人間3 人と上司やパートのおばさんなどが料理や食事を通して絡んでいくストーリー。

名脇役として、原田さんというパートのおばさんが途中から登場するんだけど、このおばさんも3 人以上の癖がある。。。

まあ、これだけの人間そろえたら、ストーリーがつまらないはずは無いんだけど、物語は二谷からみた側面と、押尾さんから見た側面で進んでいき、最後まで芦川さんの考えの側面は出さずに終わり、そこがこの小説の一番面白いところだったのかな??と思う。

自分の中では「弱者対強者」の戦争ストーリー以外のなにものでもない。
ただ圧倒的に男はバカで弱者を応援しようとするんだ。
この職場にいたら自分だってそうなってるかもしれない。

そういう人間としての泥臭さと嫌みな部分を巧みに文章で表現している。
ラストの部分で二谷と押尾さんの性格が表に出るんだけど・・・
これ以上はネタバレになるので書かない。

これ読んで「わかるーーー!」っていう女性に支持されたんだと思う。
どこにでもありそうな話も芥川賞ともなると、こういう展開していくんだなと。

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