見出し画像

成瀬は今日も貫く

ランニングが好きだ。
ゆっくり走るのが好きだ。

桜の季節や、今の季節のような新緑のころ、また紅葉シーズンは、ただ走って景色を眺めているだけでも、じゅうぶんに楽しめるんだけど、それいがいの季節は割と暇なのである。

そこで僕は落語を聴いたり、ポッドキャストや音楽を聴きながら走っているんだけど、今回、初めて、AmazonのAudibleを導入してみた。

Audibleデビューで聴きたかったのが、本屋大賞2024の「成瀬は天下を取りにいく」だった。

内容は各所で書かれているので割愛しよう。

ココでは成瀬が自分の娘だったらという視点で書いておく。

まず、成瀬は一般的には「空気の読めない子」に分類されるはずで、父親としては将来が心配だな??と思ってしまう。

あとはしゃべり方とか、突然頭を丸めたりするのも、情緒不安定なのでは???ときっと心配になるだろう。

この本ではそういう成瀬が、ある意味爽快で、キラキラした少女として表現されているような気がする。

初志貫徹、思ったことはとりあえず貫いてみて、失敗だったらやめればいい。

ただ、こういう生き方をしていると、振り回されるのは周りの人間で、実際最後はそういう成瀬の負の部分も描かれているので、作者の意図は汲み取れた。

実際こんな娘がいて、オマケにトップクラスの頭脳も持っていたら、父親としては、なんとも複雑だろうな??と思ってしまう。

まだ次の成瀬を読んで(聴いてか?)いないので、なんとも言えないが、物語としては面白いし、痛快だ。

そもそもエンタメの世界観で成瀬が娘だったら???なんて思うのが野暮なのだ。

とりあえず、琵琶湖に成瀬をめぐる旅に出たくなっている。www

成瀬の「貫き」はアラカンのオッサンでも共感はできたと言うことだ。


この記事が参加している募集

#読書感想文

189,937件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?