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世界七大陸最高峰・モーターパラグライダーによる空撮プロジェクト

みなさん、初めまして。フリーランスのフォトグラファーとして活動している山本直洋です。

私はEarthscapeと題して地球を感じる写真をテーマに作品制作をしています。

地球を感じる写真

地球を感じるようなダイナミックな景色を撮るため、モーターパラグライダーで飛行しながら空から撮影をします。

自ら飛んで鳥の目線から撮影することで、私の写真を見る人に自分も飛んでいるような感覚を味わって頂けるような作品づくりを心がけています。

このプロジェクトの最終目標は世界七大陸最高峰をすべてモーターパラグライダーで飛行し空撮することです。

第一弾としてアフリカ大陸最高峰キリマンジャロの空撮を行います。

当プロジェクトはNHK WORLDにて海外向けにも紹介されています。

今の地球の状態を記録しておくことで、後世に伝えることができる貴重な映像になる


世界七大陸最高峰すべての上空をモーターパラグライダーで飛行することに成功すれば世界初の記録となります。

ただ、個人的な想いとしては世界初の記録を達成することよりも、写真家として今の地球の自然をしっかりと写真や映像に残すことが重要だと考えています。

特にキリマンジャロやエベレストの氷河等は年々減ってきており、数年後にはなくなってしまうのではないかと言われています。
今の地球の状態を記録しておくことで、後世に伝えることができる貴重な映像になると思っています。
そしてそれは衛星写真のような単なる記録画像ではなく、自分自身が身体で地球を感じながらシャッターを切ることでその場の空気感や自分の感情を込めた写真作品となります。
その作品を見た人が、自分も飛びながら地球を感じているような感覚になれるような作品を作りたいと思っています。

応援よろしくお願いいたします!

モーターパラグライダーとは?

モーターパラグライダーとは


モーターパラグライダーとは、背中にエンジンを背負いパラグライダーを翼として飛行するスカイスポーツです。

普通のパラグライダーはもともと登山家が山頂から楽に下山する方法を考えて生まれたスポーツと言われており、基本的には山や丘など高い場所から飛び立ち、上昇気流を捕まえながら飛行します。上昇気流がなければ高いところから下りるだけとなります。

モーターパラグライダーは動力となるエンジンを使用するため高い場所から飛ぶ必要はなく、平地から飛び立つことができます。
上昇気流を捕まえないと高度を上げられない普通のパラグライダーと違い、エンジンの力で高度を上げることができます。

キリマンジャロの標高は5,895mあるため、上から空撮するためには6,000mまで上がる必要があります。
高高度では空気が薄くなるため通常のモーターパラグライダーエンジンではそこまで上がることはできません。


空気が薄くてもパワーが出るようにエンジンを改造し、さらに上昇気流をうまく利用する技術が必要となります。

世界七大陸最高峰空撮


世界七大陸最高峰とは、地球上にある七つの大陸のそれぞれ一番標高の高い山です。

アフリカ大陸・・・キリマンジャロ 5,895m

ヨーロッパ大陸・・・エルブルース 5,642m

オーストラリア大陸・・・コジオスコ 2,228m

北アメリカ大陸・・・デナリ 6,194m

南アメリカ大陸・・・アコンカグア 6,959m

南極大陸・・・ヴィンソンマシフ 4,892m

アジア大陸・・・エベレスト 8,848m

登山で七大陸最高峰を達成することはそれほど珍しくなくなってきました。今やエベレストでも頂上で渋滞がおきるほどです。
本格的に登山をされる方にとっては、モーターパラグライダーで飛んで山の上まで行くなんてことは邪道と感じるかもしれません。

しかし、飛んでその高さまで上がるのも並大抵のことではなく高い技術力と知識、そして冒険心が必要となります。


3,000m以上の高度に上がって撮影をしようとすると、想像以上に過酷な条件となります。


言うのは簡単ですが、実際にやってみるとその難しさを実感し、今まで誰も七大陸最高峰全てを飛ぶというチャレンジをやっていない理由がわかります。

それでも、このプロジェクトは実現不可能ではありません。


実は昔一人だけ、イギリスの冒険家がエベレストの上までモーターパラグライダーで飛んでいくことに成功しました。


ところが計器類が全て凍ってしまい、正式な記録として残っておらず、当然写真も残っていません。


しかし、非公式でもエベレストの上まで行ったことがある人がいるということは、いかに困難でも不可能ではないということです。

その後10年間誰もモーターパラグライダーでエベレスト上空まで行った者はおらず、まして世界七大陸最高峰全てを空撮した例は非公式な記録を入れても前例がありません。

このプロジェクトの本当の目的は記録を作ることではないと書きましたが、結果的には世界初の記録を作ることになります。


本当に難しいチャレンジですが、一つ一つ確実に実現していこうと思います。

まずは第一弾のキリマンジャロをしっかりとした装備、機材で空撮してこれるよう、皆様のご協力をお願い致します!

小さな頃から空を飛ぶ夢を毎日のように見ていて


将来は何かしら空を飛ぶ仕事をするんだろうなと漠然と思っていました。
幼少のころから空を飛ぶのが夢でした。


いつからかははっきりと覚えていないのですが、物心ついたころには空を飛ぶ夢を見ていました。


中学生の頃にはその夢をコントロールできるようになり、飛びたくなったらベッドに横になって眠りに入り、自由自在に空を飛びまわる夢を見ることができました。
その夢の中で見ていた空からの景色はとてもリアルで、本当に飛んでいるようでした。

そのような夢を毎日のように見ていたので、将来は何かしら空を飛ぶ仕事をするんだろうな、と漠然と思っていました。

大人になり写真をはじめた頃にモーターパラグライダーの存在を知り、空から写真を撮ったら面白いのではないかと思い、空撮写真家を目指すことにしました。


はじめてパラグライダーで飛んだ時に見た景色が子供の頃に見た夢の映像とリンクし、これをやるために自分は生まれたんだ!と感じました。
それ以来国内外さまざまな場所を空撮してきました。


自分自身が地球を感じながら撮る写真は、
ドローンや実機航空機では撮ることのできない”モーターパラグライダー”だからこそ撮ることが出来る


モーターパラグライダーでの空撮を行う時、飛ぶ前にある程度どのような写真を撮ろうか頭の中で考えてから飛びます。


しかし、実際飛んでみると地上では見えなかった部分が見えてきて思っていた以上の写真が撮れることがよくあります。



特に雲や太陽の光などは飛んでいる最中にどんどん変わっていき、ほんの一瞬しか見ることのできない景色が現れたりします。そういうところにぱっとカメラを向けてフレーミングして写真を撮ることはドローンにはできません。


さらに、自分で飛ぶことでその場の風や温度を肌で感じることができます。
自分自身が感動し、地球を感じながら写真を撮ることでドローンのように機械的に撮ったものとは違った自分の感情を込めた写真が撮れると思っています。

実は私自身ドローン空撮も行なっており、仕事でドローンを使う事がよくあります。


ドローンはその場で垂直に上昇したり、空中で停止したりバックしたり、パラグライダーでは絶対にできない動きができます。
動画では特にドローンでしか撮れない映像というものがあり、空撮機材としてはとても優秀です。

ただ、どれだけ素晴らしい映像をドローンで撮影しても、モニター越しで見る景色は実際に自分の目で見る景色には敵いません。


ドローンで美しい写真や映像を撮ることはできます。しかし、そこに撮影者の感情や上空の空気感を入れ込むことはできないのです。

さらに現在のドローンでは6,000mまで上がり撮影することは性能的にできません。
実機のヘリコプターで救助用等特殊な機体は6,500mほどまで上がるものもありますが、通常のヘリコプターやセスナは基本的に4,000m以上あがることは困難です。


特殊な高性能セスナやジェットエンジンの航空機であればそれ以上あがることは可能ですが、機外に出て撮影することは難しく、機内から窓越しに撮ることになり撮影には向いていません。

少しでも判断を間違えると危険な状況になることも


無理をして離陸し、荒れた風により落下したこともあります。

モーターパラグライダーは通常のパラグライダーとは違い高い場所から飛ぶ必要はなく平地から離陸して高度を上げていくことができるため、ある程度の広さがある場所であればどこでも飛ぶことができます。(もちろん地形や風向きにもよります)

ただ、モーターパラグライダーでの空撮で一番苦労するのは気象条件です。
雨や雪が降っている時は当然飛べないのですが、晴れていても風が強すぎたり風向きが悪かったりすると飛べません。


地上では風が穏やかでも上空では強風がふいていることもよくあります。どのくらいの高度でどの向きの風がどのくらいの強さでふいているのか、さらに地形を見てどこを飛ぶと危険なのかなどを判断する能力が必要になります。

その判断力が十分でない頃には少々危険な経験をしたこともあります。

昔知床半島のウトロという場所から離陸し(許可を得て)、羅臼岳などを撮影して戻ろうとすると上空の風が思った以上に強くて前に進むことができず、離陸した場所に戻れなくなってしまいました。

ヒグマのいる森に下りるわけにもいかず、仕方なく風下の方向に飛び羅臼側に着陸して仲間に迎えに来てもらいました。

上空の風向きや強さを予測できていたり、高度を下げて風の弱い場所を選んで飛べばそのようなことにはなりませんでした。
知識や技術の不足は大きな事故に繋がる可能性があるということを実感した良い経験となりました。

通常パラグライダーというのは決まったエリアで飛ぶのが普通です。
クロスカントリーと言ってエリアを抜け出して行ける場所まで飛んでいくこともできますが、上昇気流を使いながら飛ぶので行ける場所というのはおのずと決まってきます。
モーターパラグライダーは上昇気流のない場所でも飛んでいけるので、普通のパラグライダーでは飛べないような場所を飛ぶことができます。

そういう意味では、10年以上モーターパラグライダーでエリアに縛られずに様々な場所、条件で飛んできた経験は、このプロジェクトを実現するために必ず役立つと思っています。
キリマンジャロ空撮ではあらゆる状況を想定して万全の準備をして臨みます。


世界七大陸最高峰空撮 第一弾 キリマンジャロ撮影について


プロジェクトメンバー


キリマンジャロ撮影は最小限のスタッフで行きます。
少数精鋭の強力メンバーを紹介します。

塚部省一(空撮マネージャー)

本田技研に勤め、退職後パラグライダースクール「スカイトライアル」をはじめる。
パラグライダー、モーターパラグライダー、ハンググライダー、モーターハンググライダー、ラジコン、ドローン等様々なスカイスポーツの講師を行う。
山本のパラグライダー師匠であり、現在第一線でモーターパラグライダーやドローンでの空撮で活躍しているカメラマン達を育て上げた名講師。
自身もTV番組撮影や防災研究関連の空撮業務など多くの撮影を手がける。
2012年にはネパールのカラパタールにて当時世界記録となる標高5,550mでのドローン飛行を成功させる。

赤錆健二(映像ディレクター)

株式会社アマナ退職後フリーランス映像ディレクターとして活動。
NHK BSプレミアム「グレートネイチャー」
NHK BSプレミアム「にっぽんトレッキング100」
栗城史多ヒマラヤエクスペディション(2017,2018)
BS テレビ東京「ミステリージャパン」
BS TBS「極上のクルーズ紀行」
など多くのTV番組のディレクターを務める。

トニー・マザレロ(エンジニア)

イタリア出身
本田技研朝霞研究所にて伝説のバイク「ホンダNR」のエンジン開発担当。
退職後、エンジニアとしてモーターパラグライダーエンジンや一人乗りヘリコプターの製作など様々なプロジェクトに携わる。
頼んだものは何でも作ってくれる博士。

撮影費用


機材費:70万円・・・エンジン改造費、予備、撮影機材など

旅費:300万円・・・航空券、宿泊費、食費、車チャーター、ガイド費用、撮影許可申請など

準備費:50万円・・・機材輸送費やそれに伴う費用

人件費、その他:150万円・・・スタッフ人件費、現地でのチップや交渉費用、トラブル発生時の対処費用など

合計570万円がキリマンジャロ撮影で必要な費用となります。

まずはキリマンジャロ空撮を成功させる。


最終的には世界最高峰、エベレストを空撮したい!


まずはアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ空撮を成功させ、その後六つの大陸の最高峰空撮を一つずつ実現していきたいと思っています。最終的には世界最高峰、エベレストを空撮を実現させます。


その目標を達成するにはまずキリマンジャロでしっかりとした映像を撮ってくることが必要となります。

今回タンザニアで撮影した映像は、写真展や写真集にするだけではなくTV番組やDVDなどにもしていく予定なので、できるだけクオリティの高い映像素材を撮ってきたいと思っております。

そのために映像機材はしっかりしたものを用意していきたいと考えております。
タンザニアでの撮影許可を取るには多くの費用がかかり、モーターパラグライダーでの空撮となるとさらに追加で支払わなければなりません。
さらにエンジンの改造費、輸送費、現地でのコーディネートなどにも多くの費用が必要となります。

現在プロジェクト実現に向けていろいろと準備をしております。
高高度テストや寒さ対策など、一つ一つ問題を解決しながら一歩ずつ進んでいます。

一つ問題が解決すれば次の問題が出てきて、それを解決する方法をまた考える、の繰り返しです。

特に問題が起きず苦労なしに達成できる目標はチャレンジとはいえません。
さまざまな困難を乗り越えてゆく過程を皆さんにも共有して、一緒に目標を達成するつもりで応援していただけたら幸いです。


そしてこのプロジェクトで撮影してきた写真や映像を見て、自分もそこを飛んでいる感覚を味わってもらえたら嬉しいです。

ご支援のほどよろしくお願いします。

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