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未経験エンジニアの転職活動必勝法 ~(2)戦略編~

ITメガベンチャーでエンジニアの採用担当をしている傍ら、某社会人プログラミング教室のキャリアドバイザーをしている元大手メーカーエンジニアの片山です。転職市場では、どうしても上〜中級者に求人が集まってしまうこのご時世、選考する側と受ける側の両視点からプログラミング未経験者が転職活動をどう乗り切ればよいかを端的にまとめてみました(全四編)。主に中途の方向けに書いております。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

未経験エンジニアの転職事情

自己分析をしっかりと行っていたとしてもやはり未経験でのエンジニアへのキャリアチェンジは難しいというのが現状です(中途には即戦力を求めているので)。なので、ファーストキャリアとして、現時点で未経験でのエンジニアへのキャリアチェンジを狙うなら、

「業界の構造上、人を欲しているSES(システムエンジニアの能力を契約の対象とする業務委託)」

「知名度がなく優秀なエンジニアの採用に苦戦している新卒採用を行っていないスタートアップ」

が狙い目かと思われます。正直、いきなりの大手やメガベンチャーへ未経験からの転職は難易度が高いです(教育環境がしっかりしているところであれば、第二新卒のポテンシャル採用はあるかもしれませんが)。業務委託で簡単な案件を請け負って経験を積むのも手かもしれません(お金と時間に余裕があったら)。ただ、判断するのは人(人事または現場)なので、可能性がゼロというわけではないので、積極的に挑戦はしていきましょう!!

まず大事なのは「ユニークさ」「能動性」

実際に転職市場では競合となるのは、「①現役エンジニア」「②同じ境遇の未経験エンジニア」です。

①現役エンジニアと戦うには、自己分析編でも記載のとおり、自分のキャリア(経験)を武器にしましょう。非エンジニアは非エンジニアなりに現役エンジニアには体験できないような貴重なキャリアを歩んでいます。そのような経験と視点はエンジアリングの世界で非常に有益です。他にもエンジニアがあまり得意としないオープンなコミュニケーション(力)も武器にしましょう。理系からエンジニアになっている人は、人と接する機会が少なく、かつエンジニアは他職種よりはPCと向き合う時間が長くなるため、コミュニケーションが苦手な人が多い傾向にあります。そこは存分に現役エンジニアとの違いをアピールしましょう。

②未経験エンジニアと戦うには、とにかく差別化することが何より大事です。周りと似たようなプログラミング教室に通い、その内容をアピールするだけでは差別化できません(皆似たりよったりに見えます)。そこで、インプットベースではなく、アウトプットベースでアピールするとよいでしょう。「HTML5/CSS3の使用方法、JavaScript基礎」とするのではなく、「PHPを使って〇〇のサイトを作成しました」という風にアピールしましょう。絶対やって欲しいこととしては、オリジナルのポートフォリオを作成し、差別化することです。可能であれば、成果物と合わせて、使用環境や工数、コード数、設計図やテストケースなど開発にかかったすべてをエビデンスとして残し、それらを要約したものをポートフォリオとしましょう。作品に自分のWILL(エンジニアリングを学ぶ目的)も込められるとさらにGOODです。

もう一つ大事になるのが、能動性です。プログラミング教室に学ぶ行為自体は能動的ですが、それから後、どう学んでいいかがよくわからず、受動的になっている人が多い印象を持ちます。わからないことはきくしかないですが、初心者であれど、立派なエンジニアです。教室から与えられたものだけを受けるのではなく、書籍や勉強会などから積極的に学ぶ姿勢を持つことが本当のエンジニアになる第一歩です。

そして、「軸(ストーリー)」と何より「熱意(情熱)」

全体をとおして、転職活動のストーリーには一貫性が大事になります。一貫性がなさすぎると全体的にフワッとしていて、すぐにエンジニアも挫折してやめてしまうと思われてしまうからです。過去のキャリアの棚卸しと、エンジニアを目指そうと思ったきっかけと目的(目標)はストーリー立てて、しっかりと一貫性を持たせましょう。

そして、①、②の両者と戦う際に共通で重要になるのは何より「熱意(情熱)」です。面接まで進めたら、最後に決め手になるのは「熱意(情熱)」です。採用側は経験がないことを譲歩してでも採用しようと検討しているのです。そこに賭けているのは候補者の可能性です。その可能性に応えるためにもユニークさと能動性を意識して、自分なりのエンジニアリング道を戦略立てて歩んでいきましょう。

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