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映画、ドラマの感想

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#TOHOシネマズ二条

ノースマン 導かれし復讐者の感想(ネタバレあり)

ノースマン 導かれし復讐者の感想(ネタバレあり)

神話をそのまま映画にしている感じの手触りで、普通の作品とは違う登場人物達の情動の変化とかがヘンテコにも思えるのだけど、映画としての画作りのセンスや圧倒的なロケーションの力や役者達の名演も凄まじいので、本作独特の味としてグイグイ引き込まれた。

漫画作品の「ヴィンランド・サガ」を読んでいた効果で、ヴァイキングのド外道っぷりとか、奴隷の人々の境遇とかが飲み込みやすくて、やっぱり幸村先生は偉大だなぁと思

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「プロミシング・ヤング・ウーマン」の感想(ネタバレあり)

「プロミシング・ヤング・ウーマン」の感想(ネタバレあり)

久しぶりのTOHOシネマズ二条のプレミアムスクリーンで座席を倒して観た。快適。

重さとエンターテイメント力いわゆるレイプリベンジモノみたいなジャンルには入るのかもしれないけど、そういう映画の大半は女性側が復活を遂げたヒーローの様に記号的に描かれ気味だし、男性側を過剰に残酷に殺したりして、結局ジャンル映画的な味わいになっている事が多い気がする。

ただ今作の主人公の復讐はそういう映画とは違って、冒

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「ファーザー」の感想(ネタバレあり)

「ファーザー」の感想(ネタバレあり)

TOHO シネマズ二条で鑑賞。
緊急事態宣言でBIVIの他の店舗が殆どやってなくて、時間を潰すのが大変。

主観的で巧みな語り口めちゃくちゃ起きてる出来事を大雑把に言うと「年老いた父親は心配だけど娘は自分の人生を生きる為に離れていく」というどこの家族でも共感出来るし小津映画とかとも通じる普遍的な家族の物語なのだけど、今作は父親の主観性に焦点を絞っているのが唯一無二の作品になっている。

冒頭から時

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「茜色に焼かれる」の感想(ネタバレあり)

「茜色に焼かれる」の感想(ネタバレあり)

TOHOシネマズ二条で鑑賞。そんな大きいスクリーンではなかったけど、かなりお客さんが多かった。

現実と地続きな露悪さ石井監督前作の「生きちゃった」にも通じるのだけど、主人公の周りに冗談みたいに不幸が訪れる。
今回はコロナの影響や、実際の事件を思い起こす様な高齢ドライバーによる交通事故など、より近々な現実と地続きな不幸が多くて観ていてなかなか辛いし、女性に対しての欲望を身も蓋もなく表現した男性側の

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ミッドサマーの感想(ネタバレあり)

ミッドサマーの感想(ネタバレあり)

TOHOシネマズ二条で鑑賞。
コロナの影響でどこで何を観ても空いているのが当たり前の中、結構大きいスクリーンでほとんど満席でビックリした。
スパイダーマンファー・フロム・ホームのコラボキャンペーンのゲロの匂いがするピザポテト味のポップコーンのせいで匂いが充満し映画を観てる間中吐きそうだった事件以来、TOHOシネマズはあまり行きたくなかったけど、アリ・アスターの新作がここでしか観れないので苦虫を嚙み

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ドクタースリープの感想(ネタバレあり)

ドクタースリープの感想(ネタバレあり)

TOHOシネマズ二条で鑑賞。久しぶり。
TOHOシネマで売られている匂いがキツいポップコーンシリーズが苦手なのだけど、今売り出し中のかっぱえびせん味がレイトの為か売り切れていてスクリーン内が無臭で安心した。

「シャイニング」は、キューブリックの映画を観たけど原作は未読。
キューブリック版は映画を沢山観始めたばかりの時期だったので、面白いし怖かったけど正直ポカンとする所が多かった。
でもその直後に

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