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なんか怖い話あります?

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今まで聞いた怖い話とか、これから聞く怖い話とか。なるべく話し手本人、またはごく親しい人の体験をまとめています(注:私には霊感とかその辺のものはありません)。 小学生の子どもが読ん…
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深夜の多磨霊園でタクシーのバックミラーを白い影が横切った話

怖さ:★☆☆  タクシーの運転手さんになんか怖い話はありますか?と尋ねたところ、「あまりないけど一度だけ、お墓の中を通っていた時に怖い思いをしたことがある」と教えてくれました。 運転手さんが以前、東京の多磨霊園の中を走っていた時のことです。 多磨霊園は広くて、中を車が通る道もあるのですが、夜中の3時か4時くらい、誰もいない、両脇には墓域が広がる道を運転中、ふと気になってバックミラーを見ると、スッと白い影が横切りました。 ただそれだけだったそうですが、しばらくは怖くてミ

タクシーの運転手さんに聞いた、信濃町から三鷹まで乗った女の人の話

怖さ:★★☆  noteをつけるようになってから、職場でもどこでも、これまでの自分の人生では考えられないくらい積極的に「なんか怖い話ありますか?」と尋ねるようになりました。これまでも尋ねてはいましたが、ここまでではなかったと思います。 「こわハラ」になるのは怖いけど……会社の休憩時間など、会う人会う人に「なんか怖い話ないですか?」と聞いているので、そのうち「こわハラ(怖い話ハラスメント?)」とか言われてしまうのではないかと、自分でも少し怖いです。でも、意外と「そういえば」

深夜、突然水浸しになった葬儀式場の話

怖さ:★☆☆  会社の友人で、以前葬儀社に勤めていた方が、今から15年ほど前に体験したお話です。 その葬儀会館の造りは、正面の入り口を右手に事務室、中央に葬儀を行う式場、左手に安置室(霊安室?遺体を保管する部屋)があり、左手を奥に曲がったところに従業員の出入り口がある、というものでした。 ですので、従業員が夜、家に帰る時には、まず事務室で全館の電気を消して、暗闇の中を携帯(体験当時。今だったらスマホ)のライトで前を照らしながら、葬儀式場と安置室の前を通って従業員用の出入

ドラマの撮影中、お寺で写真を撮ったら、心霊写真が撮れ放題だった話

怖さ:★★☆  葬儀社では時々、テレビや映画などの撮影に協力することがあります。祭壇を飾ったり(設営と言います)、俳優さんたちの演技指導をしたり。葬儀屋さん自身が時々、エキストラのような形で出演することもあるようです。 有名な俳優さんに会えたり、テレビなどに出られてうらやましいなとも思うのですが、実際には、朝から撮影現場で祭壇や式場の設営をして、昼ぐらいにスタッフの方が入っていろいろ直して、夜に俳優さんたちが入って撮影して、撮影が終わったらそのまま徹夜で祭壇を片付けて撤収

怖い話をしていたら、ベッドの下に風が吹き込んできた話

怖さ:☆☆☆  今から20年以上前の話になりますが、私が留学していた時に同室だった友人に起こった出来事です。 私たちの暮らしていた部屋は、学校の寮の一室で、部屋に入ると左右の壁に木の棚が並んでいて、その奥にベッドがやはり左右の壁に付けて置いてあるだけの、殺風景な部屋でした。トイレや洗面所、シャワー、調理場は各階にあって、ほかの寮生と共用でした。 ベッドの間には1メートルと少しくらいでしょうか?人が通れるくらいの幅があって、ベッドの頭の方に、大きな窓がひとつありました。

青山墓地の近くで幽霊の行進を見てしまう、タクシーの運転手さんの話

怖さ:★★☆  先日、夜、タクシーに乗ったので、運転手さんに「なんか怖い話ってありますか?」と尋ねたところ、「僕、見ちゃうんですよ」と、お話してくれました。 自分の文章で書こうとしたのですが、上手くまとまらなかったので、今回は運転手さんのお話をなるべくそのまま再現してみました(私の質問とかは省いています)。 雨の中、兵隊や落ち武者たちが行進してる青山墓地(都立青山霊園)の近くで幽霊を乗せちゃうとか、よくある話っていうか、ありますよね?でも、僕本当に見ちゃうんです。特に雨

引っ越した家に誰か?がいたけど、一週間ほどでピタッと消えた話

怖さ:★☆☆  職場の友人が子どものころ、引っ越ししたばかりの家で体験したお話です。 彼女がその家に越したのは今から10年少し前。彼女がまだ小学5年生の頃でした。今も暮らしているというその家は、4階建ての二世帯住宅で、3・4階が彼女の家で、1・2階にはほかの家族が住んでいます。 その時の彼女の家は、3階にリビングなどがあり、階段を上って4階に彼女と妹の部屋と寝室がありました。初めて子ども部屋を与えられた彼女は、とても嬉しかったそうです。 家は少し不思議な雰囲気がありま

職場のトイレに入っていると、水音がだんだん近づいてくる話

怖さ:★★☆  これも、首都圏にある葬儀社に昔勤めていた方に聞いた話です。15年くらい前、彼は幽霊が出るという噂のある葬儀会館で、館長として働いていました。 「なんか怖い話」で以前ご紹介したように、その葬儀会館ではお葬式の依頼が入る前に、無言電話が掛かってくるピンク電話があったり、誰もいないのに斎場入り口自動ドアが開閉したり(モニターには黒い影が映っている)と、不思議なことがいろいろあったそうです。 そんな少し変わった葬儀会館で、ある日、彼がトイレの個室に入っていた時の

浜辺で遊んでいたら、神隠しに遭った話

怖さ:★☆☆  職場の友人が、子どものころに体験した、不思議な話です。 彼が3、4歳のころ、静岡県にある母親の実家に遊びに行きました。 そこで、親せきたちと一緒に海に遊びに行ったときのことです。浜辺で一人、遊んでいた彼が、突然、消えてしまいました。 すぐそばで遊んでいた子どもが忽然と姿を消してしまい、彼の母親は半狂乱になって探しましたが、見つかりません。 見通しの良い浜辺で隠れる場所もないのに、親せきたち全部で10人くらいの大人が必死になって探しても彼はどこにもいま

霊に憑りつかれたらどうなるの?ドライブ中に幽霊に憑依された話

怖さ:★★★  葬儀社に勤めていた同僚は、霊に憑りつかれやすく、これまでに10回くらい、憑りつかれた経験があります。「幽霊が見えるというわけではないけれど、何かがおかしい」と感じることができます。 そこで今回は、幽霊に憑依されたらどうなるのか?その対処法や、憑りつかれた時のエピソードなどを教えてもらいました。 霊に憑依されるようになったきっかけもともとは普通の人でしたが、霊能力者の友人に、風が吹いたのか霊が通ったのかの違いについて教えてもらっているうちに、幽霊に憑依され

棺の中のおばあさんと人形に怒られた話

怖さ:★★★  会社の同僚に聞いたお話です。 彼は以前、葬儀屋さんに就職し、それ以来、途中で数年のブランクはあったものの、20年近くお葬式に携わっていたそうです。そんな彼の、20代のころの体験談です。 当時、地方都市の葬儀屋さんにいた彼は、新入りの若い社員の教育係をしていました。 ある夜のことです。この日は、新入りの社員に当直の業務を教えていました。 当直というのは、葬儀会館に夜、泊まって勤務することです。 葬儀社はいつお葬式の依頼が入ってくるかわからないので、2

葬儀会館の自動ドアが、誰もいないのに開いたり閉じたりする話

怖さ:★☆☆  東京近郊の葬儀社で以前働いていた方に伺ったお話です。 彼が以前、館長を務めていた葬儀会館は、その葬儀社のいくつもある会館の中でも「幽霊が出る」と噂のある斎場でした。 事務所に置いてあった公衆電話に無言電話が掛かってくると、その後すぐにお葬式の依頼が入るなど、「幽霊を見たことはないけど、不思議なことはあった」そうです。 そんな葬儀会館である日、起こった出来事です。 その日はお葬式も、お通夜の予定もなく、のんびりとした日でした。昼下がり、監視カメラのモニ

幽霊が出ると噂の葬儀会館にあるピンク電話に、無言電話が掛かってくる話

怖さ:★★☆  東京近郊の葬儀社に、以前勤めていた方に伺ったお話です。 その葬儀社には、いくつかの葬儀会館がありましたが、その中に「幽霊が出る」という噂の葬儀会館があったそうです。その葬儀会館に勤めていた彼は、「幽霊は見たことないけど不思議なことはあったよ」と、当時のことを話してくれました。今回は、その中の一つ、公衆電話にまつわる話をご紹介します。 その葬儀会館の事務所の横にはピンク電話がありました。ピンク電話というのは10円玉を入れると電話が掛けられる小さな公衆電話で

看取り付き老人ホームで、亡くなった人の部屋から深夜、ナースコールが鳴った話

怖さ:★★★  介護施設で働いていた方から伺った話です。 彼が働いていた介護施設は、入居者が亡くなるまで生活をサポートする、看取りが可能な施設でした。 そんな施設で彼が夜勤に入っていた時のことです。深夜にナースコール(病院のナースコールと同じようなもので、入居者が鳴らすと、その部屋に介護士が駆けつける仕組みだそうです)が鳴りました。 ところが、ナースコールで呼び出しがあった部屋は、ちょうど2日前に彼が担当していたおばあさんが亡くなったばかりで、その時は誰もいない部屋で