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『着想の技術』を知れば、僕は「職業:自分」として生まれ変われるのだろうか。【PhilosophiArt+】

こんにちは。成瀬 凌圓です。
今回は筒井 康隆『着想の技術』(新潮文庫、2014年)を読んでいきます。

僕が筒井康隆を知ったきっかけ

僕が筒井康隆を知ったきっかけは、2つあります。
それは、Franz K Endo と、平沢進です。
わかる人には、「おぉ~」となる理由ではないでしょうか。笑
ひとつずつ説明していきます。

1. Franz K Endo

Franz K Endo はYouTubeに動画投稿をしたり、音楽を作ったりしています。
YouTuberとか、ミュージシャンという肩書きで説明しなかったのは、「彼をその枠に留めてしまうのはなんだか違う気がする」という僕のエゴです。

そんなFranz K Endoは2022年、Dos Nomosというアーティストのアートワークを手がけています。
そこでDos Nomosとコラボしていたのが、筒井康隆でした。

あまり詳しくなかったけれど、「筒井康隆」という名前くらいは知っている。日本を代表する大作家じゃないか。

この「だんでぃどん」を聞いたとき、画面の前で思わず「すごぉぉ…」という声が出てしまった。
朗読ってこんなに格好良くなるのか…という驚きと、音楽との相性が良すぎて感動してしまいました。

2. 平沢 進

平沢 進は、レーザーを出す楽器でライブをするスゴい人です(?)。
YouTubeに色々な動画が上がっているので、気になった方は調べてみてください。

高校生のころ、YouTubeのおすすめに突如現れたのが、平沢進のライブ映像まとめの動画でした。
あるとき、彼が今敏監督のアニメ映画『パプリカ』の音楽を担当していることを知りました。オセアニアじゃ常識なのかもしれません(?)

この『パプリカ』の原作を書いたのが、筒井康隆でした。
いずれ原作も映画も読みたい、観たいと思っています。

一時期、あまりにも筒井康隆の情報に触れることが多すぎたので、ネットで話題になっていた『残像に口紅を』を買ってみました。
世界から音が1音ずつ消えていく、というストーリーは、小説が苦手な僕がスラスラ読み進めてしまうほど面白かったです。

「小説家の頭の中って、どうなってるんだろう?」
「職業:自分」を目指す僕が、自分らしさを磨くヒントを求めて、この本を手に取りました。

虚構から妄想する

『着想の技術』の中でも、僕が特に面白いと思ったのは、「夢─もうひとつの現実」「夢─もうひとつの虚構」です。

シンプルな夢分析だけれど、その夢の背景のエピソードや知識が面白い。
読み終えてから、「自分の夢ってどんな感じだったかな…」とふと考えてみました。

僕が見る夢の大半は、殺伐としています。
必ず夢の登場人物のうちひとりは、命に危険が迫る。そんな夢ばかりです。

小学生の頃に見た夢で言えば、
ボロボロの服を着て、髪もボサボサのおじさんが、火縄銃を持って追いかけてくる、とか。
こういう夢を見て朝起きたときは、若干疲れています。

あまりに目覚めが悪いので、悪夢を見るたびに夢占いをしてしまう。
夢の中で命を落とすことは、生まれ変わるという意味が込められていると、色々なサイトが教えてくれました(半信半疑ですが)。

もしこれが本当だとしたら、僕はめちゃめちゃ生まれ変わっているはず。
なのに、その実感は一度もありません。

「職業:自分」を目指したいと思ってnoteに投稿し始めてからも、殺伐と、少しの残酷さが入り混じった夢をよく見るけれど、そこから生まれ変わったように何かが劇的に変わった気はしません。

もっと新しいことを始めないと、僕は生まれ変われないのか。
そもそも、生まれ変わる必要なんてあるのか?

僕が目指している「職業:自分」は、少しずつ自分らしさが磨かれていくことで身につくものだと思っています。
生まれ変わる、というよりも、少しの進化を繰り返していけばいいのかな、というのが今の僕の考えです。

今できる進化は、noteの投稿を続けていくこと。
自分のアイディアも、形にしなければ始まりません。

「職業:自分」を名乗ることができるよう、一歩ずつ挑戦を続けていきたいという僕の意気込みに、筒井康隆が背中を押してくれた気がしました。

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