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「わかってんでしょ」「これで救われる?」の行間がエモ深い

朝ドラ「おかえりモネ」を毎回追っているわけではないんですが、今日は重要な回だったらしく、Twitterでも話題になっていますね。

タイトルの台詞は、主人公の「永浦百音」とその幼なじみである「及川亮」のやりとり。

少しネタバレになりますが。


前情報として

亮は東日本大震災で母親を失い、高卒で漁師をはじめ、酒に溺れる父親との確執を抱えています。

主人公の百音は幼なじみとしてそれを支えながら、何もできない自分に苦悩していました(亮を含む地元の人の役に立ちたいという思いが、主人公の行動理念になっている)。

彼女は羽陽曲折を経て気象予報士となり、上京して報道番組などに携わっています。

亮は百音に淡い恋心を抱いていますが、自らの境遇や気持ち(大切な人を失う辛さを味わいたくないがために、大切な人をあえて作らないようにしている)によって踏み出すことができずにいました。

そんな中で父親と祖母の言い争いを聞いてしまい、傷ついた彼は百音の元へ向かいます。

亮は何もなかったかのように百音たちがいるシェアハウス「汐見湯」を訪れますが、帰りの漁船に乗ることなく行方を眩ませます。

心配した他の人の連絡には出ず、百音の電話にだけ応答し、2人で汐見湯へ帰ってきます。

この2人の背景には他にも、百音の気になる人として「菅波光太朗(菅波先生)」、百音の妹であり亮のことが好きな「未知」の存在があり、彼らのそれぞれの思いが交差しています。


余計なセリフがない2分弱のやりとり

そんな中で2人きりになった百音と亮。

亮は百音の腕を掴み。


「わかってんでしょ?」


「これは違う」


「それでもいい」


「これで救われる?」



行間に複数の意味が込められている

細かい所作やセリフは他にもあったんですが、上記のシーンが百音と亮の表情を写すカットとともに2分弱流れていました。

亮がどんな思いでこの言葉を言ったのか。

百音はそれを察しつつ、どんな思いでこの言葉を返したのか。

その答えが、すべて視聴者に委ねられています

これまでの回で説明が全部すんでいるので、あとは視聴者に投げるだけ。

視聴者は百音と亮だけじゃなく、菅波先生や未知の思いも知っているわけで、色んな感情を想起させます。

この仕掛け、ホントすごい!!

飛ばし飛ばしで視ている自分でも、ぐっと惹きつけられる素晴らしいシーンでした。


今回の朝ドラはかなり恋愛寄り?

朝ドラって主人公の人生を描くので、恋愛パートはおざなりで結婚や出産後、子供が大人になってからの出来事の方にフォーカスが当てられているイメージがあったんですが……。

今回はド王道な恋愛ドラマを見せられているようで、そこが新鮮に感じましたね。

これからも、ちょこちょこ話を追おうと思っています。


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