見出し画像

大きな問いを前にして

人生なんのためにあるのか。
この問いは、容易には答えることのできない大きなものだ。これは、人生を通して見出していくものであるように感じた。だが、一度考え始めたら、その問いがなかなか頭から離れない。だから、時間をかけて探究しようと腹をくくった。それでも、当時の私はどこから探究を始めたらいいかさっぱりだった。

高校卒業直後。学校の中の世界しか知らない私。周りにいた大人は学校の先生と親だけだった。一方、社会はそうではない。様々な個性や背景を持った人から成り立っている。そう考えると、この問いを考えるには、あまりに知識、経験が不足していると思った。実際、これから私が主に生きていくのは社会の中だ。なのに何も知らない。だから、視野を広げるのが最優先だと思った。

考え始めた当時は、コロナ流行真っ只中。
緊急事態宣言も出され、必要時以外は、家から出られない日が続いていた。そんな中、家にいながらでも、視野を広げる方法は何だろうと試行錯誤をしながら頭を悩ませていた。その結果、私が頭を捻って絞り出した案としては、オンラインで人と話すこと、映画を見ること、また、本を読むことだった。

オンラインで人と話すこと


コロナ禍でリモートワークが急速に普及したと共に知らない人ともオンラインで容易に話せる場が増えたように思える。そのため、いくつかのオンラインコミュニティに参加した。また、いくつかのお話会に参加させてもらった。それを通して、私が知らないことを生業にしていたり、様々な働き方をしている人に初めて出会った。私の当たり前がどんどん崩されていくと感じる。また、新しいことに触れることで、刺激を貰い、大切にしたい繋がりも増えた。

映画を見ること


当時の私は、相当人生に悩んでいた(今も悩んでいるが)。だから、当時の私にぴったりの映画を探すための検索ワードは、"人生を変える映画"だった。そこで出てきた映画をひたすら視聴した。それが功を奏し、人生を変えるきっかけとなるような映画に出会った。その映画で学んだことは、生きていく中での今の私の人生の指針の一つになっている。

本を読むこと


高校を卒業するまでは全くと言っていいほど本を読むことはなかった。だが、高校の時にお世話になっていた先生から一冊の本をおすすめされ、その本が予想以上に自分の思考に影響を与えたことに驚いた。それをきっかけに、本にどっぷりハマっていった。今では、趣味に読書が入るぐらい本を読むことが楽しく、非常に刺激的で学びが深いと感じる。

このように、上記に挙げた3つは、どれも私の視野を広げてくれた。だが、視野の広がりには終わりがないと思う。視野を広げることは、人生をとても豊かにしてくれていると大いに感じる。未知のものに好奇心を寄せたり、意識的に新しいことに挑戦することは、私の人生にとって非常に意義のあることであるようだ。

人生は何のためにあるかという問いに関して、視野を広げたことは大いに助けになる。だが、その問いが”わかる”という感覚になるまでは、まだまだ道のりが長そうだ。また、その”わかる”という状態になるには、自分で意義を見出していくしかないように思える。いや、本当に”わかる”のかさえもわからない。先の見えない探究は苦しい時もある。でも、その探究が少しずつ紐解けていったり、本質的な部分に近づいていく感覚は、身が軽くなるように自由にしてくれるもののようだった。


この記事が参加している募集

#振り返りnote

84,491件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?