nanami

人生を歩む中で、忘れたくない、言葉に残しておきたいことを少しずつ紡いでいます。

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最近の記事

私にとっての”豊かさ”とはーTHOREAU COLLEGEで得た人生のコンパスー

Thoreau College とは? アメリカ、ウィスコンシン州の氷河に覆われることのなかった特徴的な地域に位置しているソローカレッジ。ここは世界各国から様々な若者が集まってくる場所である。その中には現在の教育に疑問を持ってくる人も入れば、密なコミュニティでの生活に興味を持ちやってくる人もいる。そんな様々な背景を持った人が集まってくるため、ディスカション一つ一つが実に興味深い。  ソローカレッジは、Henry David Thoreau (author of Walden

    • どんな状況でも”今ここ”に楽しみを見つけられたら

      とある僧侶の話。 僧侶は今二匹の虎に追いかけられている真っ最中。 そんな中、僧侶は崖の端まで来てしまった。 後ろを振り返ってみると、二匹の虎は今にも僧侶に飛びかかりそう。 すると、僧侶は崖の端にツルを見つけ、飛びつく。 そのあとすぐに、虎たちは崖から落ちていったが、下で僧侶が落ちるのを待ち侘びている。そうこうしているうちに、僧侶が持っているツルをネズミたちが齧り始めた。僧侶はそれに気づくと同時に、目の前にイチゴを見つける。それを最高に味わっている時に、ツルが切れ、僧侶は虎に食

      • ソロキャンプでの自己管理不足が招いた生気ある学び

        気づけば、 朝の6時半から休憩をすることもなく4時間以上が経過していた。 万歩計を見ると数字は2万5000歩超え。 wifiのある場所へ辿り着くまで、随分歩いた。 迎えを頼むための電話もつながり、やっと一息をついた。 全ては自己のリサーチ、管理不足が原因だった。 前もって、きちんと体調管理をしていれば。 携帯会社の回線がこの場所では繋がらないことをきちんと確認しておけば。 たら、ればが頭に浮かび上がる。 そう思ったのも束の間。たら、れば言っていても仕方がない。 何事も意味

        • 同じ屋根の下で共に過ごすこと

          四六時中、誰かと一緒に家族以外の人と過ごすこと。 授業も働く場所も寝る場所も全て一緒。 なんと言っても個人の時間も重宝する私にとっては、良い意味で凄まじい時間。他との関係から”自分”の特性をよく知れる良い機会になっている。 私が、現在参加しているアメリカのとあるプログラムは、現在、学生が5人で構成されている。皆が同じ屋根の下でほとんどの時を一緒に過ごす。家を管理するのも、家のルールを作るのも学生自身。その中でお互いを尊重し合い、何かあれば意見を共有しあって生活している。これ

        私にとっての”豊かさ”とはーTHOREAU COLLEGEで得た人生のコンパスー

        • どんな状況でも”今ここ”に楽しみを見つけられたら

        • ソロキャンプでの自己管理不足が招いた生気ある学び

        • 同じ屋根の下で共に過ごすこと

          おかしさと個性

          意識も体も自由になって 恥も恐れもどんどん薄くなっていく 何がおかしくて、何が個性なのか。 何が正解で、何が間違っているのだろうか。 行為に尊敬や愛があるかないかが重要なのではないか。 今日で演劇のクラスが最終日を迎える。 言葉では伝えきれないものをたくさん感じる毎回の貴重な授業。 そんな授業を終えるたび、昔の自分には想像もできなかった自分になっていく。 このクラスでは日本の舞踏や精神を清める儀式など、普段意識を置かない部分にエネルギーを注ぎ込んだ。新鮮な感覚だ。 指

          おかしさと個性

          春の気配

          雪が一晩降り積もる。 あっというまに一面真っ白だ。 ついさっきまで見えていたはずの草たちがふかふかの雪で覆われる。だが、お昼時にはなにもなかったかのように雪は姿を消してしまう。草木は雪解け水を言わんとばかりにも吸い上げ、すくすく成長していくことを考えると胸が躍った。 ついに春だ。春の匂いが鼻をくすぐる。 長いようで短い冬が終わりを迎えようとしている。今年はなんだか少し寂しさを感じた。 アメリカに来て2ヶ月。1人で小屋に籠ったり、マイナス20℃の中でキャンプをしたり(後日詳し

          春の気配

          小さな小屋でのとある1日

          太陽の光が小さな窓に差し込む。 鳥の囀りが一斉に響き渡った。 朝だ。これが最近の目覚まし時計。 起床と共に私の体は外へと向かった。 ひんやりと外はまだ冷たいようで、背中に寒気が走った。 だが、そんな寒さが走る度にやけに心地よくなっていく。 おかげさまで、日の出が遠くの空に、 満月が沈むのを真反対の空に見ることができた。 自然の中。 日の出と共に一人、手を合わせ、生きていることに感謝する。 そんな電気と水道がない小さな小さな小屋での生活も後半に差し掛かる。 5日間、自

          小さな小屋でのとある1日

          心のキャンバスに

          心は真っ白なキャンバスのように何色にも染まるみたい。 どんな気分でいるか。どんなことを考えるのか。 それによって、心はいとも簡単に色が変わってしまう。 嬉しくなると心がオレンジ色のように明るくなったり、 辛いことがあると時には灰色に染まってしまったり、 消したくても消えないもの、 心の奥底に根付いて取れないものなど、 ただ一度、真っ黒に染まると 白に再び染め直すには長い時間を要するように。 時には、誰かの意見に左右されて 自己否定をしてしまって、心が痛くなったり。 全て

          心のキャンバスに

          呼吸からはじまること

          私は一人になると、決まって一呼吸つく。 新しい空気が全身を通り抜けるのは、非常に心地が良い。 特に、冬場は爽快だ。 息を吸った瞬間、ひんやりと冷たい空気が身体を駆け巡る。 そんな私の体を出入りする空気は、 私の中の澱んだものを外に排出してくれるかのような 美しいものを全身に広げてくれるかのような 原動力になるもの。 また呼吸は私の状態を確認するスイッチでもある。 心地よくいられているかな。 無理をしていないかな。 問いかけることで、自分の奥深いルーツに触れることができ

          呼吸からはじまること

          私の中でうずめくもの

          2020年秋のこと。 分厚いセーターやトレーナー、靴下をスーツケースパンパンに詰め、颯爽と家を出た。 これから一ヶ月間、ちょいと実家を離れて働き、暮らしてみる。 場所は雪がたくさん降る地方にある旅館だ。 働くこと、親から離れ一人で遠出すること。 私にとっては全てが初めてだった。 だから、大丈夫な様子をきどりながらも、心の奥底でドキドキしていた。 "うまくやっていけるかな” そんな何気ないことが私の頭を埋め尽くす。 バスと電車を乗り継ぎ、 緊張で凍りついた心をほぐしな

          私の中でうずめくもの

          映画"into the wild"がくれたもの

          実話に基づいて作られた " into the wild " この映画は私にとってとても印象深い映画だった。 それも、人生について悩んでいた私の背中を押してくれたからだ。 あらすじ秀才で読書好きな主人公。 そんな彼が現代社会に疑問を持ち始める。大学卒業するとともに、お金も地位も名誉も捨て、アラスカの荒野を一人目指していくのだ。そして、人との出会いや自然の中で生きる困難を通して、人生で大切なことを学んでいくという旅の映画。 印象深い言葉この映画を見終わったとき、自分の信じた

          映画"into the wild"がくれたもの

          大きな問いを前にして

          人生なんのためにあるのか。 この問いは、容易には答えることのできない大きなものだ。これは、人生を通して見出していくものであるように感じた。だが、一度考え始めたら、その問いがなかなか頭から離れない。だから、時間をかけて探究しようと腹をくくった。それでも、当時の私はどこから探究を始めたらいいかさっぱりだった。 高校卒業直後。学校の中の世界しか知らない私。周りにいた大人は学校の先生と親だけだった。一方、社会はそうではない。様々な個性や背景を持った人から成り立っている。そう考えると

          大きな問いを前にして

          空虚な世界

          2020年3月。 後期の大学受験合格発表の日。 この試験に落ちてしまえば、浪人が確定する。 ”浪人”という響きは、正直、私にとって、心地よいものではなかった。 その当時、私の頭の中には、”浪人=大学に落ちた人”という固定観念が染み付いていたからだ。だから、どうしても”合格”という称号を手にしたいと思う私がいた。 そうこう考えているうちに、合格発表の知らせが届いてしまった。 心の奥底ではもうすでに不安に押しつぶされそうだ。 だが見なければ、苦しいままなのはわかっていた。 だか

          空虚な世界