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農業とわたし~ここまできた道

こんにちは、七色そよ風です。
今朝はいつもより涼しい中、我が家ではセミが過ぎゆく夏を惜しむかのように鳴いていましたよ。
そして今日は私の仕事である農業のことを綴りたいと思います。
興味をもって読んでいただけるととても嬉しいです。

私は地方の田舎で農業をしています。
嫁ぎ先の家業が農家なもので...

夫は農家の長男、結婚当時は会社員でしたが、20代後半に会社を辞め農家の手伝いを始めました。
私はというと... まだ子育てまっ最中、忙しい時に少しお手伝いをする程度で... 家で留守番をしながら私は私で家事に育児に奮闘中でした。

数年後、3人の子供たちが小学校に入った頃、両親から夫に代替わりをし、私も夫、両親とともに農業をすることになったのです。

我が家は水田作物である米とレンコンの複合栽培をしている専業農家です。

先々代である今は亡き祖父母は戦前に祖父の生家である本家から新宅し世帯を構え田仕事をして暮らしていました。戦争が始まると祖父のもとにも召集令状が...  満州に... 祖母は家を守り、戦前に生まれた母は里子に... そのまま伯母のところで成人をむかえたそうです。
戦後祖父は無事戻り家のまわりの荒れた土地を開墾して田んぼを持ったそうです。今ではきれいに整地され春には緑の絨毯が広がるこの農地を...
ここまでにするのにはたくさんの方々の想像もできない苦労があったと聞かされました。

そんな先々代から続く農家を夫婦で引き継ぎ、辞める農家さんの農地を借り受け今では作付面積も増えこの地域では中規模程度の農家になりました。
4代目になる息子は将来、農業の道に進みたいとの希望で農大校を卒業し、農業機関で3年ほど働いた後、後継者、担い手として現在一緒に農業をしています。

私たちの地域は米作りがさかんなところで家のまわりに田園風景が広がっています。
現在の田んぼは稲穂が8割ほど刈り取られ、後にでてくる2番穂が風に吹かれて秋の訪れを告げているかのようにそよいでいます。

我が家は米の収穫が終わると今度はレンコンの収穫に...
仕事は年間通して切れ間なく続きます。
特に同時期に始まる春の田植えとレンコンの種植え、残暑きびしい中での稲刈り、年末寒い中でのレンコン出荷作業は大変忙しくてかなりの体力勝負になります。
健康で働けていることに感謝をし、家族や仲間同士で励まし合いながらこの期間中は特に力を入れて頑張って仕事をしています。

また近年では仕事をしていく上で天候による農業被害や鳥によるレンコンの食害など大変なことも多々あり、自然の中でする農業は時に予想もできない事態がおき、そのことで農業経営にも手痛いダメージを受けたり米価下落と相まって苦労してしまうことがあります。

そんな中でも息子が一緒に頑張ってくれているので、私や夫にも少し息抜きの時間がとれるようになり、今までできなかった好きな趣味の時間をお互いに楽しめるようになりました。noteできるのもある意味息子のおかげです。

農業をのんびり自分のペースでできることが理想ではありますが、我が家のような仕事態勢の農家にはなかなかできそうにはありません。

30歳で農業を始め、あれからだいぶ年月がたちました。
自分の中ではあっという間だった気もしますが、息子くらいの若い農業者たちの働いている姿を見ると、ついつい自分の若いころを思い出し、励まされる思いがします。
若い農業女子たちもいつも笑顔で両手で手をふりあいさつしてくれます。
元気でいいな~... 私も笑顔で手をふり応えます。
田んぼに若い子たちがいるだけで花が咲いたような、活気あふれる感じで...明るくなります。息子にとっても若い仲間がいることは励みになりとても良いことです。

がんばっている若いこの子たちに農業の未来がよきものになりますようにと心から願うばかりです。

農家を継ぐわが息子へのバトンタッチ、そろそろ世代交代も見据えて考えていかなければならない年齢にもなりました。

家業の農家で働くことは天職なのか適職なのかまだわかっていない私なのですが、ここまで続けられてこられたということはきっとこの仕事が嫌いではないのだろう... 忙しさの中でも確かに自然に癒やされている自分もそこにはいる。

そんな思いを巡らせて、これから先も少しずつやりたいことをしながら楽しくこの道で精進していきたいと思っている今日この頃です。

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今日も最後まで読んで下さりありがとうございます。
とても感謝してます。



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