8年ぶりにできた彼氏に一週間でフラれた私は…
今こんな感じで家にいる。
わしゃ道化師か。
今回は、今回だけはと、一生懸命彼との関係を築いてきたつもりだったけど、どうやらそう思っていたのは私だけみたいだ。
どんなに仕事が忙しく徹夜しようが何しようが日々のメールは欠かさなかった。
デートプランはみっちり計画して、彼が喜ぶ場所へ、私が好きなものも込々で、インスタ映えスポットも美味しいごはん屋さんも、たくさん調べた。
ストレスでバーミヤン暴飲暴食するのをやめてダイエットを始めた。お昼は野菜と果物とゆで卵。
ランニング、筋トレも深夜の帰宅後に欠かさなかった。長風呂、フェイスパック、ネイル、メイク、服装も会うたびに変化をつけて毎回違う私を見てもらえるようにした。
ドラマ好きな彼のために、いっぱい録画して、感想溜め込んで大放出。彼が好きそうなやつも先行チェックして今期のイチオシはね〜と会話を弾ませて。
全部が彼のためだなんて横柄なことは言いたくない。二人のことだから、この関係を大切に育てようという私なりの意思だった。
いい年してなに頑張っとんねんって思う人もいるだろうけど、そもそも愛とは努力しないと簡単に壊れてしまうものだと思っている。巷にあふれる不倫なんかまさにそうだ。普通に放っておいたら新しいものに目がくらむのは至って普通だし、洋服やアクセと人選びは論理的に同じことだ。
お付き合い/結婚は私達の絆を保証してくれない。絆を勝手に深めてくれる魔法じゃない。ただの口約束。将来を一緒に歩むために努力を続けましょうという宣誓に近いものと私は理解している。
もう恋なんて二度とできないと思ってたところに現れた彼に、この人のことなら愛することができるかもしれないと思ってこの半年間、私なりの覚悟を持って接してきたつもりだった。
告白されて一週間後の電話。理由は話したくなさそうだったから聞かなかった。別れ際に彼は言った。
「ごめん。俺、地獄に落ちるわ」
はぁ、、そうっすか。
彼とはかれこれ半年ほどの時間を過ごした。会った回数は十数回といったぐらいだろうか。
告白しておいて即クーリングオフなんて、理由は聞かなかったけど元カノがどうのこうのとか、実は並行してるもう一人が〜とかそんなことなんだろうなと思う。心底どうでもいい。
ただね、一週間ってセミの命のほうがまだ長いよ？
8年間、こんなにも地中のジメジメしたところで耐えて耐えて耐え忍んで。
待ち焦がれてようやく羽生えた瞬間、ボキっと折るなんて人の気も知らないでそりゃないよ。独身女性のエネルギー全部集めて元気玉食らわしてやろうか。
ここから元気玉。（早口攻撃）
地獄に落ちるとか言ってるけど、それ言いたいだけだよね？自分の気持ちを軽くするために反省してるから許してほしい、叱ってもらって後腐れなくきれいな最後にしたいって、結局自分のことしか考えてない。極めて独善的で自己中心的。そんで翌朝にはきれいさっぱり忘れて、地獄？なんだっけそれ？みたいな感じで横で一緒に寝てた真の恋人と頭の中お花畑にしてキャッキャキャッキャやってんでしょ、吐き気。懸命に作ったpairsのプロフィール退会してるんですけど、イイネめっちゃ余ってたからなまじで。やんのかコラ。元気玉ドォーーーン！
私が惨めになりそうなので、彼への愚痴はこれぐらいにしておこう。
さて、今日の結論はどこに置こうか…
こんなにディスりながらも、それと同時にこのやり場を失った怒りと喪失感は彼のことを好きになった証拠だなとも思った。誰かをまた好きになることができた。もうそれだけで良い。
誰かのために生きるなんてずっとして来なかった。炊事、洗濯、買い物、仕事、趣味、全てのことが一人でできるし、生活面/経済面において何の不自由もない私は、誰かと生きなければならい理由なんてどこにもない。煩わしい恋愛の駆け引きなんてして一喜一憂するぐらいなら、大きな幸せも不幸もない独り身がお似合いだと思っていた。でも彼と同じ時間を過ごして少しだけ人生にメリハリがついた。
毎週金太郎飴のように同じことの繰り返しだった土日は、知らない場所に触れる時間になった。
出張したら普段は一切寄らないお土産コーナーで何を買ってあげようかを考えながら、新しい土地と名産品を知った。
下着も同じもの7着買って全部一緒だったのに、ちゃんと日によって違うのにした。（これは元々がおかしいか。）
すっごい些細だけど、私にとって誰かのために生きる喜びというのはこういうことなんだろうなと思った。依存とかでは無くて、隣に誰かがいるとちょっとだけ景色が色づく。
あなたなしでは生きていけない、ではない。あなたのために生きていたらいつの間にか私の人生がより素晴らしくなっていた、ということだ。
おしまい
P.S.
ペアーズ再開しました。
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