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三文クッキング「きつね」~自炊迷子のあなたへ~

今日ご紹介するのは新入生の皆さん、新社会人の皆さん必見の時短、格安、絶品お料理のご紹介です。

その名も三文クッキングです。(安い、短文=複雑じゃない)

というのも、四月を目前に新たな門出を迎える人々に生きた情報をお伝えしたいのです。

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●これから自炊生活をスタートしたい

●楽したい

●料理する時間が無い

●毎日常備しても飽きないものがほしい

●食費を安く抑えたい

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上記に当てはまる方がいたら一度は是非作っていただきたい料理、それが今回紹介する「きつね」です。

「きつね?何のこっちゃ?油揚げのことですかいなん?」

「きつね」とは?

「きつね」とは、油揚げをみりんと白味噌で味付けして焼く料理のことです。料理家の青山有紀さんが発案され、自身の料理本でそのレシピを紹介されています。(料理本のタイトルを忘れてしまいました、すみません。)

以前たまたま立ち読みした際、その予想不可能な味つけと調理法に惹かれてすぐさま自宅で調理した事をよく覚えています。味の感想は「なんやこの味!フ、、、フレンチトーストやん!」

素朴な材料と主張のない見た目からは想像がつかない、思いのほか洋風でジューシーな風味。材料も安くつきスキルレス。一気に私は虜になりました。

それでは早速作っていきます。ホントに楽チンですよ~。

レシピ

材料_______________________________________________

油揚げ1~2枚

白味噌(または白に近い味噌)

みりん

立ち読みだったので分量を忘れてしまいました!わお!

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作り方

①湯抜きした油揚げの水分を拭き取り、適当な大きさに切り分けます。(タッパに収まるサイズ、定期券~手帳サイズ)

②みりんと白味噌を混ぜて合わせ液をつくります。後で揚げに塗りこむのですが、私はみりん大匙5白味噌大匙3~4でやってます(お好みで。後で足りなくなったらその場で同じ分量の合わせ液をつくってください。)

③先ほどの揚げに②の合わせ液を塗りこみます。角の角まで塗りこんだらタッパにいれる、もしくはラップに包みます。そのまま冷蔵庫で半日~一日起きます。できれば一日のほうがよくしゅんで(浸み込んで)おいしいです。

④浸けこんだ揚げを取り出しホイルに包んでグリルで焼きます=焦げ防止。

⑤3~4分して中身を確認し、きつね色になってたら完成です。



写真上 浸けこんだお揚げさん。

写真下 加熱中。ホイルが勿体なくて卵焼き器で焼いてますが焦げる率高めです。

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さきにも述べましたが兎に角簡単、そして失敗してもサクサクしておいしい。逆に焦げる寸前までやいてその食感を楽しむのもありなのです。

この「きつね」さん。私は数枚冷蔵庫にストックし、弁当のおかずの埋め合わせによくつくります。小葱を散らせば立派な晩御飯のおかずにもなります。甘じょっぱさに葱の薬味が効いてめっちゃ美味しいです。(↓焦げ隠しの必殺葱挟み込み)

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生玉葱も○ 今度大根おろしとも食べてみます。

発展編 

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きつねのサラダ、他和え物に!

回を重ねるごとに想像が膨らみます。あれにもできるんじゃないか?意外とこれいける!という創意工夫もできるのです。これも植物性だからこそ、主役にもなるし料理の隙間にヌッと入ることもできるのです。もちろんそのままでもよし!


自炊クライシス

新生活を始めるにあたってハードルが高そうに思われるのが「自炊」です。

私自身大学生活末期から一人暮らしをはじめかれこれ自炊歴5~6年。自分の実体験と周りの見聞から思う事があります。それは「自炊は無理をしない範囲でするもの」だということです。

例えばお弁当。インスタ映えを狙った全品手作りの一品を毎朝つくり続ける人に憧れませんか?しかしそれができるのは全体のほんの一握りの人々のみ。現実は仕事のストレスやアイデアの枯渇で自炊疲れに陥ります。特に完璧を狙う人ほど陥ります。

自炊クライシスとは自炊疲れのその先。自炊が嫌になり一週間の食事の大半が外食やコンビニ飯になってしまうことです。勿論初めから自炊をする時間が無い方はこの生活でも構わないと思います。しかし「初めの2~3ヶ月頑張ってご飯を作っていたのに色んな理由でできなくなった」という人は挫折感と無情感で中々元の生活に戻りにくいのではないでしょうか?

しかし落ち込むなかれ、自炊疲れは誰もが経験するものです。そしてだれもが脱却できるものなのです。

あくまでこれからお話しすることは自分だけの為にご飯をつくる未婚の一人暮らし社会人に向けてです。つまりお料理ビギナーさんへです。

味より何よりまずは継続

自炊を続けたいけど止めたしまった人、飽きた人の多くは料理にマイナスイメージを抱いているはずです。

「自分の料理がまずい」

「友人や憧れのインスタグラマーみたいにうまくできない」

「レシピが分からないからつくれない(正解が解らない)

「時間がない」

「楽しさが見いだせない」

こんな体験が重なってしまうと諦めモードに入ってしまいます。

あくまで(超おおざっぱな)私なりの解釈なのですが、自炊は継続が大事であって味や体裁を気にすることはないのです。

自炊にも十人十色があります。好き嫌いの多い人、肉が食べられない人、焼き物しか得意になれない人、毎晩夜10時に帰宅する人、仕事が忙しすぎて弁当すら食べる時間が無い人、今挙げただけでもこの人たちは同じペースや様式でご飯を作ることができません。自分の生活リズムにあわせた自炊をすることが必要なのです。

失敗も経験

現在自炊を8~9割続けて生活している私ですが、かつてマクロビやビーガンに足をつっこみすぎて貧血悪化という失敗を経験したことがあります。残業が続いた繁忙期にジャンクフードとコンビニ飯しか食べず肝炎になりかけたこともあります。(診断結果の数値をみたお医者さんのムロツヨシばりの驚嘆、今なら笑える!)自炊迷子、健康不安を経験して初めて自炊の重要さが身に染みたのです。

現在の私の自炊は主に定食スタイル。一汁一菜+一品(簡単な焼き物or蒸し物)を多めにつくり残り物を翌朝弁当に詰めます。汁物を多めに作ってスープジャー弁当にする日もあります。こうしてテンプレート化することで自炊のペースが整い料理へのハードルが下がりました。

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自分の為につくる味に良し悪しはない

ある料理家曰く、食べやすいようにパキっとキュウリを割って相手に手渡す、それだけでも立派な料理になるのです。

つまり料理とは相手を考えて作るということです。人に振る舞えばまずいと言われるかもしれません。しかし自分のために作った料理がその味ならそのままでいいのではないでしょうか?明日を生きるための自炊です。毎食無理して華やかにする必要はありません。


気が付けば長々と書き連ねてしまいました。最後まで読んでくださりありがとうございます。




おまけメモ~自炊のヒント~

さ・し・す・せ・そ、にお金をかける 調味料にお金をかけるだけで全然料理の味が変わってきます。毎日自分の口に入るものなのでオーガニックだったり成分表に意味不明な表記が少ないものを買いましょう。味噌は特に味噌汁が好きな方ならいろんな味を試してみてください。私は旅先の道の駅に売ってる地元のおばあちゃんがつくった味噌が好きです。黒豆味噌とか赤味噌とかその土地にしかないものに出会えれば、食事をしながら旅のロマンも味わえるのです。

自炊ご飯のテンプレート化 茹で野菜と汁、米、あればそれはれっきとした自炊ご飯です。そこに一品焼き魚や焼き肉が入れば立派な定食ご飯です。私は無印の糠漬けパックと菜っ葉(アブラナ系)を副菜に、焼き物か煮物を一品にしてます。お弁当も自分の調理スキルに合わせてテンプレート化しましょう。

いい野菜・肉を買う 高い野菜や肉というのはオーガニックや生産者が手作業で処理した食品が主です。スーパーの脇にある地元野菜コーナーのものは生の味が全然違います。お肉コーナーの肉は国産で平飼いやストレスの少ない環境で育ったものがおすすめです。高いと言っても無駄なお菓子や缶コーヒー代を減らせば十分手の届く値段です。そして私達は生き物の命をもらっています。動物肉は手軽であってはならないのです。折角なら八百屋さんにいって店員さんと触れ合ったりしても楽しいですよ。(八百屋さんお肉屋さんを理由するのはおじいちゃんおばあちゃんばっかじゃないよ!)

文明の力も借りる 自炊に疲れたら冷凍食品、コンビニのおかずにも頼りましょう。食費や食品添加物が気になりますが、毎日食べなければ大丈夫です。自分で作る材料費や調理時間を縮められる手数料と思って買いましょう。「ただのサラダ」が何でこんなに高いんだろう、「なんでこのケーキのイチゴは変色しないんだろう」とか考えるだけでも社会勉強になります!

失敗も楽しむ 私は失敗したご飯を「架空の国の民族料理」と呼びます。

いい食器を買う お皿で料理を演出するというマジックを大いに利用しましょう。100均→イケア、無印、フランフラン→ご当地焼き物

参考書籍 レシピというより料理の哲学に気軽にふれられる本です。

「一汁一菜でよいという提案」土井善晴 自炊迷子をそっと救ってくれる本

「たすかる料理」按田優子 按田餃子の経営者による、生きてくための自炊の提案

「青山有紀のおばんざい定食」青山有紀 女性は特に、血を養うために動物肉を食べた方がいいです

「98歳、石窯じーじのいのちのパン」竹下晃朗 これを読んでコンビニパンを止めました。というか興味がなくなりました。

「つくおき」シリーズ 作り置きの料理本で迷ったら。ほんとにバリエーション豊富です。