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フランス男はナンパが好きか?

こんにちは&はじめまして ななるです。

フランスNetflixで配信中の「エミリー、パリへ行く」は、主人公のエミリーが、棚からぼたもち式にシカゴからパリに転勤になるところから、お話が始まります。このドラマ、私には「わかる、わかる、あるある!」が満載ですが・・・あるけど、ないわーと思ったのが、第一話。

「フランス男は、礼儀のように女性を誘う」

カフェや美術館にいると、声をかけられます。街の中を歩いているとき、デパートにいるときも、マーケットにいるときも、質や目的が違っても、声はかけられます。「パリでは」。パリに住まないフランス人が『パリは別』とよく云いますが、まったくそのとおり。今暮らす街でお洒落してカフェにいても、顔見知りしか声をかけてくれません(笑)礼儀のように女性を誘うのは、フランス男ではなく、パリ男により強い傾向だとも云えます。そのパリ男も、「仕事がらみのいちげんさんを食事やお茶に誘う」は珍しいです。特に後々お付き合いが続きそうな場合、雇われの身ならなおさら、よほどでない限り誘わないと云います。身分バレバレのナンパは・・・何が起きるかわからないスリルがあるかも。会社の前で、延々と待たれちゃうとか(笑)

パリに暮らす生粋フランス人の友人(♀)たちは、「誘われないよね」と笑います。

「誘われるのは外国人だからじゃない?」

確かに、そうかもしれません。欲しいのは、あとくされのない関係なんでしょうか。ちなみに友だちが欲しい時は、目的をもって、決められた場所に出没します。例えば、日本人の友だちを探すなら、紀伊国屋。本を買いたいわけでもないのに、「日本人と仲良くなりたい」方々が、回遊しています。目的をはっきり持って、日本語を習いたいとか、日本人のガールフレンドが欲しいとか、日本の居住権が欲しいとか(実例アリ)、相手を探していたりもするので、彼らとは友だちになりやすい。回遊族の男子は、ナンパ組とは若干属性が異なります。

回遊族は、和集合というよりは、補集合です。フランス語を学びたいなら回遊族は安全パイですが、あわよくば属性も混ざっているので、自己責任でどうぞ。その場で相手の連絡先を確認し、リスク回避。けれど、自分は教えない(笑)

閑話休題。私もフランスに初上陸した当初、「フランス人男性は声をかける」を信じ込んで、めかしこんで街に繰り出していました。今思うと、クリシェです。クリシェでも、確かにパリでは声を掛けられます。ちなみにミラノやニューヨーク、ロス、東京、ミュンヘン、ジュネーブでも、声をかけられます。声をかけてくる相手をみていくと、一概には云えないものの、どの街も土着の男性が声をかけてくるのは珍しいです。つまり、生粋のミラノっ子だったり、東京っ子だったり、ニューヨーカーだったり・・・は、稀。寄せ集めの街でもある首都圏や大都市圏で、異邦人に声をかけるのは、生まれ育ちと、今の暮らしが切り離されたひとたち。概して自分も、『異邦人』である場合が多いんじゃないかと分析します。

自分を知らないひとたちの集まりだから、ハメも外せる。同時に、自分を知らないひとたちばかりの集まりだから、ぬくもりが欲しくなる。

「パリ症候群」は決して、日本人だけの悩みでもありません。またパリだけの悩みでもありません。『パリ男』が女性を礼儀のように誘うかどうかといわれたら、どうやらあながち間違いでもないけれど、正しくもないかなというのが結論です。

逆に考えたなら・・・ドラマのように、不動産屋の男性が契約したアパートに案内した帰り、おもむろにビジネスカードに電話番号まで書いて手渡したなら、『脈アリ!』。彼が務める会社が大きければ大きいほど、辞職する前の火遊びでない限りは、かなり真剣なアプローチ、の可能性アリです。

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