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#12 トランジット失敗して南米行けず、中国で3日過ごした話PART1(スペホリ準備・番外編)

「飛行機、行っちゃった?」

約4年前の夏、上海空港。出発ゲート。
私は、無人のメキシコ航空カウンター前で立ち尽くしていた。

「なんとかしないと」と、空港中を駆けずり回った当時の自分に伝えたい。
あなたはそこから3日間、上海空港で過ごすんだよ

”ポートフォリオを作りたい” その一心で申し込んだ取材ツアー

この話は、記者になる前まで遡る。
デンマークから帰国した私は、いよいよメディアへの就職を目指して就職活動に本腰を入れようとしていた。
だが、私は当時、記事はおろか、取材は留学中の少々のインタビュー経験のみ。ポートフォリオを作った方が採用担当者の目に留まると考えた。
そんな時見つけた、南米への取材ツアー。迷うことなく申し込んだ。
今思えば、「ポートフォリオ作りで南米に行こう!」と思う自分が一番恐ろしいのだが、当時は南米にも行ってみたかったし、ベテラン記者が同行することもあり、初めての南米旅も少し安心な気がした。

そして、往復チケット約17万円を購入した。
この時、私は代理店を利用した。これがすべての間違いの源となる。。
長距離飛行機の場合は、絶対に公式サイトから。これは鉄則!と声を大にして言いたい。
購入前、あまりの高額チケットにためらいもあったが、経験はお金では買えないので、思い切ってポチった。
もはやポチるの域を超えた、私史上最大のポチだった。

羽田発、上海、メキシコを経由し、南米入り。
24時間を超える長旅になるはずだった。
さすが、日本にとっては地球の裏側だと思った。
チケット購入で、いい意味で後に引けなくなった。高額チケットを無駄にしないため、そして、旅を充実させるために、日々のリサーチに励む日々が続いた。現地のデザイナーにコンタクトを取ったところ、取材させてもらえることになった。初めての”記者”体験。いよいよ楽しみになってきた。

台風接近。機内で、嫌な予感がした

迎えた、渡航当日。
スーツケースを引っ張って、羽田空港へ。
旅には、主催者であるベテラン記者の他に、参加者が二人いた。一人は私よりも若くて、大学卒業前の経験として申し込んでいたと記憶している。
もう一人は海外在住の女性で、現地合流する予定だった。

私たち3人は機内に案内され、それぞれ座席についた。
シートベルトをつけて準備万端、だが、なかなか出発しない。
CAさんのアナウンスによれば、台風の影響だという。出発の少し前から雨が強くなって、飛び立てなかったのだ。

待つこと3時間、離陸。
離陸してから、私は少し緊張していた。というのも、上海での乗り換え時間があまりなく、かつ、上海に着いて別の飛行機に乗り換える際に、再度チェックインが必要だったからだ。羽田→上海の便と、上海→メキシコの便は、違う航空会社。つまり、上海で、まず自分の預入荷物を受け取って、改めて荷物を預け直す必要があった。
と、いうのを、羽田空港で知った。笑
航空券の代理店サイトで購入したので、そんなことをわざわざ教えてくれなかった。いや、代理店はもはやそんなことを考慮することなく、チケットを組んでいたのかもしれない。
私自身、そんなことが起こりうるとも知らなかったので、確認不足でもあった。
チケットをどこのサイトで買ったか忘れてしまったが、
とにかく長距離飛行機の時は公式サイトから!!(口を酸っぱくして言う)

上海に到着。
高速ダッシュで荷物をピックアップ。
初めての空港で、どっちが出発ゲートか分からないなか、
超急ぎで走り出す。
途中道を間違えつつ、他2人とはぐれつつ、
なんとか出発フロアにやってくると
メキシコ航空のカウンターを発見!
チケットを握り締め、近寄ると、
「え、無人・・・!」
どういうことだ。カウンター間違えたか!?
メキシコ航空の人を探す。
いない。いない。いない。
フロアマップを見ると、メキシコ航空のカウンターはフロアの端っこに1つあるだけ。
周りを歩く中国人スタッフに聞いても「知らない」の一言。そりゃそうだわ。
慌ててる私たち。
インフォメーションセンターに駆けつけ、事情を話すと、
「もうカウンタークローズしたよ」とのこと。

「え、ええ、カウンタークローズ???」

カウンタークローズとは、どんな意味なんだろうか。
これは、飛行機に乗りそびれたのか、
それとも次の便を待てば乗れるんだろうか。乗れるよね、乗れるって言ってくれ、インフォメーションの人!!!
理解が追いつかない私たちに、新事実が追い討ちをかける。

「次の便は明後日なので、それまでメキシコ航空の人来ないですね〜」

絶望とは、こういうことを言うのだろう。

PART2に続く・・・・
(もはやスペインワーホリ関係ないすぎる笑)

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