基本人格と私。

アオイが基本人格を引っ張りだしてきた。
ずっと何処に居るのかもわからないままだった、生来の子だ。

弱々しくて、そのくせ存在感が違う。
私とは、やっぱり違う。

彼女の周りには自然と柔らかな空間が生まれる。

他の人格たちも見守るように集まってきた。

もうひとり、統括人格が居るようだった。
聴き手役のようだ。
優しい声色の女性。
私は知らない。

「すべては貴方のためにいる」
そう、基本人格に言っていた。
統括は三本柱で成り立ってるようで、声が重なりあうように響いた。

私は、。

私は、この子を護るためにいる。
そう感じた。

彼女は強くなりたいと言った。
その為には、自分じゃ駄目なのだと、矛盾を抱えている。

だから私がいる?

私はいてもいいのかな。
彼女が強くあるためには、、

私はいずれ消える必要があるんじゃないだろうか。

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