- 運営しているクリエイター
#一場面物語
思いつき一場面物語~屋上から~
大切にしたいと思うものは大抵、私の手元には残らないんだ。
と笑った彼女は、なんて名前だったけ?
よく考えれば、あの時に彼女が言った「大切にしたいと思うもの」は自分のことだったんじゃないか?
彼女が言うように、すっかり手元から離れて自分は彼女を薄っすらとしか覚えていない。
あんなに、毎日楽しく話していたのに。戯れあっていたのに。
薄情な奴だと彼女は思っているだろうか?
頭の中でぼんやりした光
連続1場面物語。 『サイドᗷ 』カナタ
熱気に包まれる体育館。
わけもわからず盛り上がる新入生。
いつ練習したんだよって言いたくなるほど
揃った合いの手の同級生達。
あっという間に散る桜の花が珍しく遅咲きで
大きめの窓の向こうが優しい薄紅色の光にそまっている。
どんなスポットライトより綺麗だと思った。
少しだけ冷える昼のステージで
俺らは何処よりも熱い場所にいた。
きっと世界の中で一番熱かった。
真ん中で飛んで跳ねるアイツは楽しそ
創作物:一場面物語:夢の途中、砂の島(彼女の独り言)
私はいつもここに在る。
あなたが、辛い時や悲しい時。嬉しい時や楽しい時。そう、あなたがどんな状態や状況だとしても、私はいつもここに在る。
ここは何もないでしょう。砂浜だもの。砂はあるけれど、他には何もないでしょう?
夢の海は、思っていたより荒かった?あなた、どう見ても準備不足だもんね。
……………。
わかるよ。青くて、綺麗で、心が踊って、、、夢の海のそんな姿も本当だもの。
でもね、嵐も