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五月病?-なんだか元気が出ないときは

こんにちは、ナナです。
例年、GWを過ぎる頃に御相談が増えます。新年度にご自身や家族の環境に変化があった人はとくに、次から次へと選択や決断を迫られて「もうダメ、分からない、決められない~!」と頭を抱えてしまうことがあるようです。
 
やる気が出ない、食欲が落ちた、眠れないなどの症状が出始めていても、周囲からは「五月病だろう」と言われてあまり理解されなかったり、受診してお薬をもらっても、「鬱病」(脳の病気)ではないので、あまり効果が感じられなかったりというケースも見受けられます。
 
だからと言って放っておくと、そのまま本格的な「鬱」に突入ということもありますので、独りで悩んでいないで早めに専門家の心理療法(カウンセリング)を利用するのが良いでしょう。(無理やりなポジティブシンキングやモチベーションアップ法などは、症状を悪化させる可能性があるのでお勧めしません)
 
「希望していた職場(学校)に入れたし、特に大きな問題も見当たらない。何が原因かわからない」と言う人もいますが、
 
これまで慣れ親しんだ環境では、もうほとんど考えないで済んでいたこと、自動運転のように無意識でこなしていたことを、また改めて考えて決めていかなければならないことが、案外に大きなストレスとなっていることがあります。
 
選択、決断の連続は、たとえそれが一つひとつは些細な事柄であっても、思いのほかストレスになっていて、脳疲労が起きるんですね。
 
 
脳はエネルギー不足を感じると省エネモードに入りますが、そこで陥りやすいのが「白黒思考」です。
 
物事を「白か黒か」「0点か100点か」「正しいか間違っているか」といった二つの選択肢にしてしまうことで、理性(大脳皮質)で考慮すべき要素を極端に減らそうとします。
 
「あ~、もうわかんない!誰か私の代わりに決めてちょうだい、なんだって言われたとおりにするから!」と責任を誰かに投げてしまいたくなるのも、子育てなど「判断しないといけないことが毎日目白押し」で疲れ切った時に起こりがちな反応。
 
「好きか嫌いか」「心地よいか悪いか」と二分化するのは偏桃体(大脳辺縁系)の仕事で、人間には元々「分断本能」「単純化本能」という傾向があるので、大脳皮質が疲労して機能が低下してくると陥りやすい本能的・反射的な衝動でもあります。
 
こういった働きは、ほとんど無意識下での自動運転。エネルギー消費の高い脳にとっては省エネモードになりますから、とりあえず楽にはなります。
 
でも、社会生活の重要な事柄を古い脳の働きに任せていたら、後々困ったことになるのは自明のこと。
 
疲弊した脳が省エネモードの白黒思考で大切な物事を決めようとすると、認知に歪みが生じてネガティブな感情を引き起こしやすく、例えば、
 
「この職場(学校)、自分に向いてなかった→私は無能だ、厄介者だ→皆に嫌われている→ここではもうやっていけない→辞めるしかない」みたいな極端な結論を出してしまいがちです。
 
やはり、一つずつ自分で考えて、決めていかなければならないのです。(ふぅ~・・・)
 
1)そのためにはまず、一旦脳を休ませること。心身に休養を与えてエネルギーをチャージすることを最優先に。そういう意味でGWは、新年度に大きな変化のあった人にとって特に重要なタイミングなんですね。
 
(「いやいや、サービス業だから一番の繁忙期だよ」という方も勿論いらっしゃるのですが、その場合は、GW前後にちょっと無理をしてでも、お休み取れるようにしてほしいと思います)
 
お休み期間中は、新しい挑戦や人ごみと渋滞必至な観光地への旅行などは、脳や自律神経に大きな負担になりますから、気力・体力によっぽど余裕がある人以外は、避けた方がよいかもしれません。
 
2)つぎに、論理的な思考で決断していく訳ですが、そのためには、自身の環境や状況を客観視する必要があります。
 
これが結構難しくって、自分や物事をありのままに見ようとすると、期待と現実とのギャップに気づいて苦しんだり、内的な反発や葛藤が生じたりするため、時間と大きなエネルギーを要するのです。
 
それでまた脳疲労を起こして堂々巡り・・・となりそうなときは、専門家のサポートを利用するのが得策です。迷わず、早めに適切な援助体制を確保することで、抑うつ状態の長期化を防ぎ、新しい生活を充実させていくことにつながります。
 
ところで、「専門家」というところは、結構大切なポイントです。
 
「鬱とかじゃないし、人生の重要なこと相談するなら、家族や親友の方が安心じゃない?」と思う人も多いのですが、実際のところ、家族も含めて、あなたとの間に何らかの関係性のある人では、どうしても100%客観的に話を聴くことができません。
 
それがどんなに愛情や親切心からであっても、助言には、私情や期待やバイアスの入り混じってしまう可能性があり、それはあなたの論理的思考の妨げとなって、往々にして問題をさらに複雑化してしまいます。
 
 
もちろん、人生の決断には、情や恩義、ロジックな理解を超えた何かが関わってくるものだし、それは人生を豊かにしてくれるものに違いありません。
 
だからこそ、身近な人に相談する前に、クリアな思考で自分自身の軸をしっかり決めることを優先しておきたいのです。
 
自分軸をしっかりして、そこから人生の味わい、甘いもからいも、酸いも苦いも、加味していくのがいいんじゃないかな、と思います。
 
今日のポイント
1)       いわゆる「五月病」は、「甘え」ではありません。放っておくと「うつ」に発展することがあります。
2)       小さなことでも選択・決断の連続は、大きなストレスになります。原因は何だろうと悩まないで。
3)       休養を取って、早めに専門家のサポートを利用しましょう。
 
ご自身や身近な人が「ちょっと元気がないなぁ・・・」という時、参考にしていただければ幸いです。
 
では、また。 :)


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