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家族を理解→気持ちを伝える「取材」。実際の【取材→情報発信】はどんな手順?

今日は【家族間コミュニケーション】の考え方のおおもととなる【取材→情報発信】の流れについて、かんたんにご紹介します。

【取材→情報発信】の流れについて

わたしが携わる雑誌制作の【取材→情報発信】の流れについて、ざっとポイントを分けると、以下の通りです。

1.事前リサーチ
2.現場で情報を集める
3.情報を理解する
4.文章にする
5.メディア読者に合わせた言葉や表現に変換する

記事ひとつ作成するのに、これらのプロセスが積み上げられています。

そもそも「取材」ってなに?

まず、「取材」の言葉の意味をみていきます。

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【取材】
芸術作品や報道記事の題材・材料を、ある物事や事件などから取り集めること。
引用:goo辞書 https://dictionary.goo.ne.jp/
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雑誌の記事制作の取材では、まずテーマに沿った材料を集める必要がありま

わたしの場合、ローカル雑誌の取材時は店舗や農園などにうかがい、誌面掲載するための情報をオーナーからヒアリングします。その場にいるスタッフさんやお客さんにも声をかけて「ここでしか聞けない声」を聞き取ったりもします。

同時に現場の写真撮影もします。

記事制作のための素材を、とにかく現場で見て、聞いて、触れて、集めています。その中に手に入れた情報が正確なのか、確認する作業も入っています。

いっぽうで、新聞やニュースなどの新しい情報の場合は、新鮮さが大事。事前にリサーチすることはほとんどなく、現場におもむいて素材を集めていきます。

1.事前リサーチ

取材先にうかがう前にまずやることは「事前リサーチ」取材対象についてのおおかたの情報を、あらかじめ頭に入れておくのです。

事前情報を踏まえた上で実際に現場を確認、担当者にくわしい内容について聞き取りします。

具体的には、店舗の場合ですと、ホームページやSNS発信の内容、他媒体での既出情報、著書などがあれば目を通しておきます。

ただし、注意点として、事前に情報を知りすぎてしまうのはNG。先入観となり取材先の情報が脳内で固定化されてしまい、前情報だけで「わかったつもり」になりがちです。

なぜ「わかったつもり」が取材においてダメなのか?

理由は、現場で自然にわいてくるであろう好奇心が膨らまくなってしまうから。目の前のことに「わかったつもり」になっているので、質問が出てきません。先に得た情報をただ確認する単調な作業になってしまいます。

ですので、取材に臨む前は、事前リサーチで基本となる前情報は押さえておき、大筋の輪郭だけ残していったん情報をやんわりとリセットすることが大切です。

2.現場で情報を集める

事前リサーチを終えたら、取材先にうかがいます。

取材先が店舗の場合ですと、お店の雰囲気や実際に提供している商品やサービス内容を確認します。

見えない部分については、前のめりにヒアリング。例をあげると、起業した背景、どんな経緯でメニュー開発したのかなど。オーナーや店舗が歩んできたプロセスや歴史について、お聞きします。

物理的な情報もまた、読者にとって安心材料のひとつになります。五感を研ぎ澄ませて情報をキャッチ。

具体的には「現地までの風景や立地の特徴」、「アクセスのしやすさ(駅チカで徒歩で行けるのか、車でしかいけないのか)」、「近隣の駐車場情報」などです。 

現地でのポイントは、読者が知りたいことについて情報収集すること(雑誌の場合)。また世に出ていない部分を発掘したり、話を引き出すのは、取材者の腕の見せどころとなります。

3.情報を理解する

現地でおおかたの情報を集めたら、情報の一つひとつについて、理解していかなければなりません。

理解するために必要なのは「客観的な姿勢」。これに尽きます。

事前リサーチの時点で「わかったつもりにならない」ことの大切さについて書きました。情報を受け取ってもなお「わかったつもりにならない」スタンスを継続します。つねに客観的に情報を見極めます。

・今の話は、つまりこういうこと?
・どうして?
・なぜ?

ミリ単位でも疑問がわいたら、取材先に多方面から問いを投げかけて内容を確認します。自分が理解するまで続けます。

「深掘りしすぎると相手に迷惑をかけるのでは?」と心配する人もいるかもしれません。おどろくことに、逆に感謝されることが多いんです。

実際に「原点を思い出すことができました」「無意識下だったけど、言語化することで発見がありました」などの声をいただくことが多いです。

つまり、情報の理解に徹することは、お互いの信頼につながる。取材を通じて、そう実感する毎日です。

4.文章にする

情報を集めて理解したら、次は文章にしていきます。

バラバラになっているパズルのピースを、丁寧につなげるための作業です。

この時点で大切なのは、100%キレイに整える必要はないということ。

一つひとつの情報をとにかく文章につむいで、全体像を見えるようにすることが最優先です。

次に、あらかじめ考えた構成に沿って文章を整えていくという工程に進みます。

5.メディア読者に合わせた言葉や表現に変換する

次に、表現を整えていきます。

ここで大切な視点が「誰に向けて、取材した情報を届けるのか」です。

情報を伝えるための媒介物を「媒体」もしくは「メディア」といい、それぞれに読者の特徴があります。

たとえば

新聞「日本経済新聞」は、ビジネスパーソンに
雑誌「オレンジページ」は、主婦層に
雑誌「ことりっぷ」は、旅好きな層に
Webメディア「ねとらぼ」は、今の流行を知りたい層に

といった感じです。

「ねとらぼ」が「日本経済新聞」のような語り口になったらどうでしょう? エンタメ性を感じられず、おそらく読者は離れていくはずです。

YouTube、Instagram、Twitterなど「ソーシャルメディア」での情報発信についても、フォロワーとの交流を意識しながら、プラットフォームの特徴に合わせた表現に変換する必要があります。

つまり、情報はメディアに合わせた表現にアレンジして、読者やフォロワーにわかりやすく伝えるのが大原則なんです。

そのため、読者に伝わりやすい言葉や表現方法を探し、追求しなければなりません。すべては、情報を読者にストレスなく、受け取ってもらうための努力です。

わかりやすい!
おもしろい!
次号が楽しみ!
このメディアは信頼できる!

読者にこんなふうに感じてもらえたら、「よっしゃ!」とガッツポーズですね。

逆にいうと、情報がうまく伝わらなければ読者はメディアから離れていくことになり、記事を読んでもらえなくなります。

読者に継続的に飽きずに情報を楽しんでもらうために、関心がありそうな出来事を日々取材して、情報整理し、伝わる言葉に変えて発信することが大切なんです。



取材ライター/野内菜々は、メールマガジン【コトノハのつむぎかた】を配信しています。

いちばん身近な家族なのに、気持ちがすれ違う。
なぜか思いが届かない。

わたしも、長い間夫婦関係に悩んでいました。
あまりに苦しく、二度目の離婚を考えた日もありました。

しかしある日、仕事で当たり前に実践している「取材」の手法がコミュニケーションに応用できるのでは?と気付きます。

日々試すと、あら不思議。

話が通じないと思っていた夫に、少しずつ変化がうまれてきました。

それからというもの、子どもや同居する義両親にも同じ方法でコミュニケーションをとり、お互いに程よい距離感を保ちながら、関係性を構築できています。

家族と円滑にコミュニケーションをとれるようになりたい

かつてのわたしと同じように悩んでいる方に読んでもらえるとうれしいです。

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