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私が台湾に留学することになったワケ③~行く手を阻むコロナウイルスと1筋の希望~

こんにちは!台湾留学中のナナです。
前回は、わたしが中国への留学を決めたところまでお話しました。

今回は、そんなわたしの前に立ちはだかった大きな障害、そして、いよいよなぜ台湾に行くことになったかについて書こうと思います。

ビザが発給されない!わたしに残された3つの選択肢

時はすすんで、3年生になりたての4月。わたしは、焦っていました。
あと留学まで5か月を切っているというのに、

ビザが発給されない…

絶望的な気持ちでした。

申し込んだのは、2年生の秋。留学をはじめる3年生の秋まで、1年の猶予がありました。
その頃までには国境もあき、観光は再開しないまでも留学生向けのビザくらいは発給されるだろうと楽観的に考えていたのです。

欧米諸国をはじめ、「ウィズコロナ」に方針を転換し、留学生や観光客を受け入れはじめた国も多かったので、わたしは中国にも期待を抱いていました。

しかし現実はそう甘くはなかったのです。

ビザどころか、中国は「ゼロコロナ政策」を打ち出し、徹底的にコロナを国内から締め出そうとしていました。

わたしがかつて家族とともに訪れた上海では、感染が拡大したことから、3月下旬よりロックダウンが始まりました。
テレビで上海の町のようすを見ていましたが、あんなに人で溢れていた町は閑散とし、ディズニーランドのモニュメントにも苔がたくさん生え、まるで時が止まってしまったかのようでした。

中国のソースやTwitterで毎日毎日、暇さえあれば留学情報を調べていましたが、目にするのは憂鬱な情報ばかりでした。

そもそも国内が混乱状態であるのに、留学生を受け入れる余裕なんてあるわけがありません。そんなことはわかっていましたが、

ひょっとしたら急に方針を180度変えるかもしれない。

わずかな望みを捨てきれないまま、じりじりと時だけがすぎていきました。

そして5月。相変わらずビザ発給の動きはありません。
そろそろ、決断しなければならないときでした。
わたしに残された選択肢は3つでした。

  1. 留学を諦め、就職活動する

  2. 中国・北京語言大学にオンライン留学する

  3. 中国語圏で留学できるところを1から探す

1.の、就職活動をすることも考えました。
しかし、留学への憧れ、中国語を現地で学びたいという強い気持ちを抱えたままで、就職活動に専念できるとは思えませんでした。

これはさまざまなかたに言えることですが、いったい幾度、コロナウィルスのために機会を潰されてきたことでしょう。

前の記事でお話したように、わたしたちの代は入学した年がちょうどコロナウイルス流行1年目でした。
すべての授業はオンラインでおこなわれ、入学式や文化祭、旅行などを含むほとんどの行事は中止またはオンライン開催、先輩や友達と交流することもままなりませんでした。長期休みももちろんどこにも行けません。

流行の波がおさまったのでいざイベントや遠出を計画していると、実施直前でコロナが襲ってきて緊急事態宣言、そしてあえなく中止、という事例が絶えませんでした。

いつしか、「どうせまたコロナでだめになるのではないか」と心のどこかで諦めることが常態化してしまっていたようにも思います。

しかし、留学では、わたしは妥協したくありませんでした。
留学は、わたしが大学生活におけるいちばん大きな目標であり、それを諦めてしまえば、これから自分がどこに向かっていくのか、見失ってしまうような気がしました。

2.の、オンラインで留学する選択肢はすぐに消えました。
前回の記事でも書いたように、オンライン留学は一度経験したことがありましたが、物足りなさを感じてしまったのです。

わたしにとって留学とは、言語学習だけでなく、その国・地域に住む人々とかかわり、現地で暮らすなかで文化や習慣を理解し、新たな価値観に触れることでもありました。

コロナの影響でリモートワークやオンライン授業などが普及したのはたいへん画期的なことだと思いますが、ただなんでもオンラインでやればいいというものでもないと思います。

また、現実的なことを言って、オンライン留学も決して安い金額ではありません。あくまでわたし個人の意見ですが、かなりの費用を払ってまでオンライン留学するのであれば、大学の充実した中国語授業を受けたほうがコストパフォーマンスが良いように思えました。

となると、あとは3. 中国語圏でほかに留学できるところを探す、というものでした。
必死で情報を調べているうち、日本のおとなりさん、台湾では語学留学というかたちであれば留学することが可能であるという情報を見つけました。
(これは2022年5月時点であり、現在2022年8月には派遣留学も再開されています)

派遣留学は、「自分の大学に学費を納め、その学費で海外の学校で学べる」というものでしたが、語学留学では、現地の大学が定める学費を納めなければなりません。
つまり、現地の大学が定める学費が自分の大学の学費よりかなり高額な場合、派遣留学と比べて金銭的負担がかなり重くなってしまうのです。

ただ幸いなことに、台湾での学費は欧米などと比べると大変安く、大学にもよりますが、
派遣留学する(自分の大学に学費を納める)のと、語学留学する(現地の大学に学費を納める)のとでは大差がありませんでした。(むしろ安いケースもありました)

しかし、もともと中国に派遣留学に行く予定だったので、語学留学するためにはその資格を放棄しなければなりませんでした。
奨学金制度を使う資格も、です。

せっかく厳しい学内の派遣留学選考に通過し、さらに奨学金まで得て金銭的負担を減らすつもりだったのに、いっさいの権利を手放すのは本当に本当に悔しい思いでした。
ただ、いつ再開するかわからない学生ビザを待ち、悶々として過ごすよりは、いま、行動したほうがいいと思いました。

語学留学に申し込む期日も迫っていたことから、わたしはここで

台湾に語学留学しよう。

そう決心しました。

語学留学するさいの問題は2つでした。

  • 両親の説得

  • 手続き面(1から調べ直さなければならない)

です。そのことはまた、次回に回そうと思います。



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