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家事か地獄か(読書感想文)

 待った待った。この本のことを知って図書館に予約してから約半年くらい待ったな。でも待った甲斐があったな。

 そして読み始めてすぐに、結局好き過ぎてこの本を買ってしまった。稲垣えみ子さんはとても新しくて奇抜なことをしている様に見えて、実は人が大切にしてきた生活に立ち戻っているのだと思う。

 私は何か困ったことや迷うことがあると、縄文時代を生きる自分を想像して判断することにしている。この便利な道具や教育システムがない時に、人はどうやってこれを乗り切ったのだろう...と、何もなかった時のことを想像してきっと私の中にも少しは残っている人類の本能レベルの能力を思い出そうとする。

 この本を読んでいたら、本当に気持ちまでスーッとシンプルになってくる。そして機械やシステム、お金ではなくもっと自分を頼っていいんだと思うし、もっと自分の本能レベルの感覚を大事にしたいと思った。改めて。

 病気をしてから、自分の体をもっと大事にしようと思った。便利なものに頼り過ぎずに原始人の様に生きることこそ、自分自身を大切に生かすことだと思う。

 全部読み終えた後に見る稲垣えみ子さんの後ろ姿が、整った幸せな生活を表している。

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<心に残った言葉(順不同)>

●ってことは、「幸せ」って実は自給できたのか?そう家事さえできたなら。

●...便利なものはまさにその便利さゆえに、シンプルな物事をいつの間にか「オオゴト」にしてしまう特性があるのだ。

●すなわち、我々は人生の可能性をポジティブに追い求めているはずが、いつの間にか自分自身が自分の欲望を叶えるための使用人になり、姫が欲を募らせるほどに、時間もエネルギーもどんどん吸い取られていくのである。

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