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下流志向

 いつも内田樹さんの本を読んだ後は、頭が未だ情報や感情を処理している感じで心地よく疲れている。運動不足の時にプールに行ったみたいな、久しぶりに運動したみたいな、そんな感じ。

 今日もたくさんの思考と情報と…それをサラッと。メモしたいくらい素敵な言葉がこれまたサラッと散りばめられていて、何度もページを行き来したくらい。途中メモしながら読んでみたけれど、メモがギッシリになってしまったので止めた。全部を私の血や肉にしていくことは難しいと諦めた。
 いつでも手に取れる場所に本を置いておくことにする。

 もちろん完全に納得、とか私と全く同じ考え方だから好き!という訳じゃ無い。まずはこの方の頭の中にある情報とまっすぐ言葉にされる自然な感じが好き。その中に私が教育に関して感じる違和感や疑問に繋がる言葉が見つかるとワクワクする。「そうだったのか!」ではなく、私もそうやってもっと思考を深めたり観察したり、本を読んだりしよう、って思えるのだ。
 私は人に敬意を持つのは必要だと思うけど、崇拝するのは怖いことだと思う。崇拝されるのも怖い。でも誰かの一言が自分の目をパッと開く、自分の一言が誰かの探究心をくすぐる、それが素敵だと思うのだ。
 最終的には「自分で見てみたい」「もっと知りたい」に導くことができれば、教育者は十分だと思う。答えを全部知っていて全部教えることが出来る人なんていないし、そんなこと出来ると思い込むのはとっても怖いこと。

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