トワイライライト(読書感想文)
読み始めもふんわりと。なんだか良い意味で本と日常の境を感じずに始まる感じ。コロナ関連の本を何冊か読んだけど、全部になんとなくふんわりもやもやとした雰囲気が流れてるのが、この本も同じ。
表紙の印象に引っ張られてなのか(そうじゃないと思うけど)全体的にブルーグレーのフィルターがかかったみたいな雰囲気。感情が揺さぶられるというより、漂う感じで読み進めた。
読後は舌の上で砂糖菓子が溶けたみたいな、甘い感覚が広がる。気持ちはアップダウンしないし、「うーむ」と納得するわけではなないけれど、読み終えた後の薄ーい甘さに少し涙が出た。
娘と同じく学生時代をコロナ禍で過ごした女の子の話だったけど。いつのまにか娘ではなくて、私がその子として街を歩いている錯覚に陥った。
恋愛で受けた傷を次の恋愛で癒す、って言葉。あれも一理あるとは思うけど、私も彼女同様恋愛で受けた傷を自分で癒せる人間でいたい、って思ってたっけな。若い頃。
淡いブルーグレーのフィルターを通して、遠い昔の自分に出会えた気がした。
これに出てくる「トワイライライト」っていうブックカフェ的な場所にとっても行きたくなったけど、本の中の場所なんだよね...って諦めてた。それがなんと、実在することが判明。また一つしたいことが増えちゃった。
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