国会図書館関西館_正面

2020/02/04 女子大生の遠足


昨晩は遅くまで研究室にいて、帰ってもその興奮がおさまらず夜中メモにつらつらと出来事と感情を書いていて、1時になったので仕方なく寝た。

6時に起きて、遠足に行く準備をする。今日は京都と奈良に遠足なのだ。向かうは国立国会図書館関西館と奈良県立図書情報館。ふふふ、楽しみ。図書館は日本中、世界中にあるからいい。どこに行っても家があるみたいで安心する。道中は本を読むか、noteを書くか、先生と話すかを繰り返していたので、目的地にはあっという間に着いた。国立国会図書館関西館だ。秋にゼミ旅行で東京の国立国会図書館に行ったのを思い出す。

バスから降り、入り口に向かう。これが関西館か〜、大きな建物だなぁ。

岡野先生が芝生を指さし「ほらっ!!ノコギリ屋根!!」と楽しそうに教えてくれた。このぎざぎざのおかげでB1の閲覧室に光を入れられるんだって。先生が「あれ見て。」とノコギリ屋根についた長方形の物体を指差す。「なんですか、あれ。」「芝刈り機だよ。」「え!!あれが!?」「そうなんだよー、この芝を刈るためだけに作られた特注らしいよー、YANMAR製品。」「YANMARなんですね。さすがYANMAR。」この関西館の、この芝を刈るためだけに作られた機械……素敵。

なんて思っていたら入口に着いた。

わぁ、綺麗。ガラス張りなので明るい。警備員さんに挨拶をする。「こんにちは。」「どうも、こんにちは。」感じのいい人だ。しばらくすると、案内担当の女性が現れた。驚くほど友達に似ていた。とても美しい人だった。喋り方も服装も好み。研修室に案内され、10分ほどの映像と5分くらいの説明を受けた。

そして、館内を案内してくださった。パスファインダーの持ち方も好きだった。たまに説明の仕方が機械的になるところも好きだ。

関西館は通常18歳以上の利用が原則らしい。そして全8階建て。1階は壁がガラス張りで二重構造になっている。1枚目のガラスはドット柄だが、2枚目はストライプ柄。直射日光を避けるためらしいが、なぜ柄を変えたのかは謎。建築士さんのこだわりだと言っていた。どうしても空調の都合上ダストボックスを壁に通さなければならなかったが、透明の壁に色付きのパイプを通すのが嫌だったらしく、ダストボックスを透明にしたらしい。これも建築士さんのこだわりだと言っていた。
地下1階の閲覧室に移動。地下1階といえど、地下感はなかった。中庭は自然感を演出するために手入れはしないらしい。閲覧室に入る前にある椅子がおしゃれだった。座ったら椅子ごと少し傾いて驚いたが、とても座り心地がよかった。
閲覧室は広く、開放感があり明るかった。所蔵されている本のカバーや帯は処分され、裸の本が並んでいた。館内で行っているミニ展示は1ヶ月で転換するらしい。すごい数の新聞があり、遠目だったのでどこの国のかはわからないがピンクや黄色の新聞紙があった。蔵書数が多すぎてカード目録を全てデータ化出来ていないらしく、カード目録を使うこともあるらしい。
書庫に行くためのエレベーターのボタンの前に、靴についている土やゴミを書庫に持ち込まないためのシートがあって、賢いと思った。書庫に入るまでの職員用の通路や扉には取手がなかった。ので、壁と扉の区別が難しく、忍者屋敷みたいだった。これも建築士さんのこだわりらしい。

書庫
約140万冊の収蔵能力を持ち、固定書庫と自動書庫があった。端から端まで127mあり、電気は感知式だった。向こうまで全力で走れば、電気がすべてつく前にわたしは壁に着ける。つまりわたしの方が電気より速い!!と少し興奮した。書庫が広すぎて迷うので、本棚に4色の印があり、おおよその現在地がわかるように設計されていた。
ブックトラックはKIHARA製品だった。書庫内の温度は22℃、湿度は55%に管理されている。消火設備は、窒素ガスらしく、そういえば国立国会図書館も窒素ガスだったなと思った。

廊下
緑の床に唐草模様が描かれているのかと思ったが、経年劣化、ただのひび割れだった。
(建築士さんのこだわりかと思った。)

以上、見学はあっという間に終わってしまった。すごく楽しかった。団体で来ると、内部まで見学できるからありがたかった。また遊びに来たい。


お昼は奈良で食べた。店の名前は覚えていない。本当にいつも驚かされるのだが、先生は全国のおいしいお店をたくさん知っている。普段は、「食事は作業」とか言って、学食を4分くらいで食べて出て行ってしまうのに。不思議だ。

お店の近くに公園があって鹿がたくさんいた。鹿せんべいを売っているんだなと思しきところに鹿が密集していた。動物は凶暴で怖いけれど、ああいう正直なところはすきだ。


お昼を食べ、奈良県立図書情報館へ向かう。駐車場が満車だった。すごい!!大人気じゃん!!と思ったが、確定申告の会場になっているだけだった。年間50万人くらい来館者がいるらしい。

書庫に案内してもらった。約100万冊収蔵可能で、現在は20万冊くらい収蔵中とのことだった。「後20年くらいはもつかなぁ??」と笑いながらおっしゃっていた。フリーロケーションシステムという、自動化書庫で、全自動は奈良県立図書情報館だけらしい。本がリクエストされてから、3分くらいで持ってきてくれるらしい。国立国会図書館関西館の5分の1の時間だなと思った。書庫の中はテーマパークみたいで、本はジェットコースターで運ばれて届けられている感じがして面白かった。


書庫の見学が終わると施設内の自由見学の時間だった。さくさくっと館内を見て利用者カードを作るコーナーへ向かった。カードが出来るまで担当のお兄さんにこの館のお気に入りの場所を聞く。現在やっている展示のことや、見どころを教えてもらった。カードの手続きは7分くらいで終わった。

戦争体験文庫というコーナー(??)があって、満州事変から終戦前後までの戦争に関わる当時の資料が約5万点置かれているとのことだった。何に驚いたって、それらの資料が全て閲覧可能だったことだ。本の中には直筆で書かれたメッセージのようなものもあった。こんな貴重資料を普通に触って良いのか??盗まれてしまう危険性もあるというのに!!と思いながら本棚の横を見ると、48戦没者慰霊、49戦争犠牲者、51残留者と書かれていた。戦争体験文庫の分類だ!!あぁ素敵……。一体だれがこの分類を決めたの……??あぁ、1から順に分類をメモしたい……。が、時間がない。あとでインターネットで調べよう。
そのほか驚いたこと言えば、昨晩長谷川先生の研究室で見せてもらった絵葉書と同じものが展示されていたことだ。こんなに早く勉強したこと活かされるのかー、伏線回収早すぎだろーと思った。

その後、世界で有名な絵本の展示を見て、エレベーター横の展示を見て(この展示方法は今度学校でやってみようと思う)、満喫して終わった。

ここもすごく楽しかった。利用者カード作ったしまた来るのもいいな。


帰りのバスはみんなぐっすりだった。わたしは岡野先生と今日学んだことと、新しい展示について、作戦を練りながら帰った。展示を考えるのはとても面白い。図書館にどんな本があるのかを知ることが出来るし、いつも新しい本に出会える。うまくすれば先生方の資料もお借りできるし、新しいつながりも生まれる。本を通して人を知る、人を通して本を知るとはまさにこのことだ。大学生活は順調にいけばあと1年だ。あと1年……。吸収できるものは思いっきり吸収して卒業したい!


この遠足が終わってから、学校に行ってまた遅くまで研究室におじゃまさせていただいた。企画の話と、企画の話と、企画の話になってしまった。国史学科の先生面白い人たちばっかりじゃないか~。遠藤先生も堀内先生も面白いなぁ~。ちょっといろいろやらせてもらいたい。「場さえあればやりますよ」とのお言葉をいただいた。

先生方、ほんとにそんなこと言っていいんですか~??ほんとに実現させちゃいますよ~☆
と思いながら今日も企画書をゆるゆると書いている。

以上が女子大生の遠足日記。

お読みいただきありがとうございます。
最近は2,500字以上書くことを目指して、訓練しております。
目標達成!!この日記は3,345文字でした。


ではまたー。

まい


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