中渡瀬拡司

世界を旅する建築家。事業構想家。大家。建築を通して街を楽しくすることを企てています。h…

中渡瀬拡司

世界を旅する建築家。事業構想家。大家。建築を通して街を楽しくすることを企てています。http://co2works.com

最近の記事

瀬戸の空き家改修PJ-見積編

前回は解体のお話でしたので、今回はその後の見積のことについてお話します。新築の場合は設計→見積→工事と流れがはっきりしているのですが、改修の場合はこの3つが混ざり合いながら進んでいくことになり、工事終盤になるまではっきりとした金額が出てこない問題が発生します。(そもそも工務店に依頼していないからでもあるのですが…。)そんな困った状態を記してあります。 見積について見積を行うためには正確に図面を描くということが基本中の基本です。 新築の場合はまっさらな土地からスタートするので

    • 瀬戸の空き家改修PJー解体編

      今回のプロジェクトではプロの手を借りずに内装の解体をすることを試みました。 今までの少しの自主施工を行ったことはあれど、解体までは行ったことはなかったので出来るものかと一抹の不安を抱えながら作業をスタートしました。結果としては内装の解体工事であればプロの力を借りなくてもなんとかなるかなと。 でも、なんとか、です。 なぜ解体をするのか? リノベーションとは古いものに新たな意味を付け加えることにあると考えています。 現在あるものー古い性能(解体)x新しい性能や考え=新しい価

      • 瀬戸の空家改修PJ

        通常、設計のプロジェクトは単発的に終わってしまいます。もっと継続的に関わる仕組みがあれば、もう少し地域との関わりがあれば、と思うことがあります。今回の瀬戸の住宅改修プロジェクトは単発的に終わらすのではなく、町全体に波及する様に組み立てていきたいと考えています。 設計をする際、豊かな環境を作っていきたいと常に考えています。 固有性ー瀬戸の持っている古い住宅 持続性ー町にある資源を再利用する(空き家対策)、新しい技術との接続 繋がるー作り手のコミュニティを作っていく・みんなが職

        • MPD

          2年間、社会人大学院である事業構想大学院大学(MPD)へと通い、今年3月に卒業出来ました。と言いつつも、コロナの影響で卒業式は無くなってしまった(現状では延期のはず)ので、あまり卒業した実感もないのですが。 実務の量を抑えつつ、なぜお勉強を今更(!?)したのか、何を学ぶことが出来たのかについてお知らせしていこうと思います。 ・通い始めた動機 そもそも事業構想大学院って何?とよく聞かれます。詳しくはこちらのwebをご覧ください。簡単にお伝えすると事業を新しく構想するためのお勉

        瀬戸の空き家改修PJ-見積編

          古い木造住宅を改修しよう!

          最初に瀬戸の改修計画をFacebookで公開すると多くの方から反応がきました。こんなことは初めてでビックリしているのですが、それだけ古い木造住宅の可能性を皆さん感じているのでしょうね。今まで古い木造住宅に住んだり、古い木造住宅の改修設計をしたり、と様々な角度から木造住宅に接してきたことをお伝えしたいなと思います。 投資物件としての古い木造住宅不動産屋さんと話をしていると投資家の方々が古い木造一軒家を購入して投資物件として活用していると言います。昨年、そのような事例を一物件お

          古い木造住宅を改修しよう!

          作品

          少し前に学生さんから作品と言うと陶酔系の自己満足感があり違和感があると言うようなことを言われた。 作品をどのように定義づけるのかによって、この言葉は確かにそうですね。と言う回答にもなるし、そんなこともないよ。と言う回答にもなります。 例えばサッカーを継続的に行ってきた人がプロのサッカー選手に対して自己満足だけでサッカーを行っていると言うことは言わないと思います。それは、自分自身が努力をしてきた量からプロサッカー選手になった人がどれだけの才能を持ち、そして、努力を重ねてきた

          17周年

          本日5月15日はCO2WORKSの創立記念日になります。2003年に始めてから17年もの月日が経ちました。光陰矢の如しとはこのことであっという間の17年でした。 17年も続けるにはクライアントの方がいてくれたからこそですし、設計スタッフとして頑張ってきてくれたスタッフの方々がいれくれたからでもあります。クライアントの方々には本当に恵まれ、楽しく設計活動を続けてくることが出来ました。 建築家として100件以上の建築に携わり、建築と共に生きてきたなと染み染みと感じます。しかし

          labo活動を復活

          コロナ禍になってから、labo活動を自粛していましたが、labo活動をzoomにて復活させました。 labo活動とはlabo活動は建築的思考を深める場として学生社会人の垣根なく建築における思考を発表し、議論を行っています。議論することは手段であり、建築における思考を深めることが目的です。学部生には卒業設計を行う際に自分なりの建築論を語れるレベルになるように研究する大枠のテーマを提示し、各テーマの研究を行ってもらいます。院生、社会人は自らテーマを設定し、発表します。2週間に一

          labo活動を復活

          都市の在り方

          コロナウィルスによって生活が激変しています。と言いつつも設計事務所の場合、基本引きこもりなので、現在のような状況になってもさほど生活は変わらないような…気もしています。 東京と名古屋で設計活動を行っているので都市のこれからがどうなるのか?ということを考えてしまいます。名古屋は東京ほどの大都市ではありませんが周辺の街から人が集まってくるという形式は東京と同様です。都市は人の活動の大きな集合体です。この50年程度の間に建設技術の向上も相まって高く高く街が伸びて行き、そこに人の活

          都市の在り方

          建築実務基礎勉強会

          設計事務所の若手スタッフ向けに一昨年勉強会を開催しました。その際に若手スタッフの建築の基礎的な知識の無さに驚きを感じました。彼らを見ているとどうやら大学で習った座学と実務をうまく結びつけることが難しいようです。このような状況は建築だけではなく他の分野でもそのようなことはよくあることなのではないかと思います。 そんな状況も大企業であれば企業研修などが行われ、新規社員が仕事に馴染めるように知識提供などを行なっていくのだと思います。(大企業に勤めたことがないので予想でしかありませ

          建築実務基礎勉強会

          自己紹介

          私は建築の設計を大学を卒業してから設計事務所にて2年ほど続け、その後17年ほど前に個人事務所(CO2WORKS一級建築士事務所)を立ち上げ設計活動を続けています。 建築家としての活動と共にこの建築物(dNb)の大家の役割も担っています。設計活動x大家から賃貸物件の企画設計を積極的に行なっています。このお話は別の機会に詳しく行います。 最近、〇〇士と●●家の違いについて考えていました。私は一級建築士の資格を有しているので建築士なのですが、日本には建築家という資格はありません