17周年

本日5月15日はCO2WORKSの創立記念日になります。2003年に始めてから17年もの月日が経ちました。光陰矢の如しとはこのことであっという間の17年でした。

17年も続けるにはクライアントの方がいてくれたからこそですし、設計スタッフとして頑張ってきてくれたスタッフの方々がいれくれたからでもあります。クライアントの方々には本当に恵まれ、楽しく設計活動を続けてくることが出来ました。

建築家として100件以上の建築に携わり、建築と共に生きてきたなと染み染みと感じます。しかし、日本は住宅の性能に関しては優良なストックがたくさんあるのでゼロにはなりませんが新築を建てるという文化は徐々に薄まることが予想されます。そして、日本の建築文化を支えてきてくれた職人さんたちも現場で見てる限りでは高齢化の波が押し寄せてきています。現場を切り盛りしてくれた監督さんも高齢化が進んでいます。あと10年もすると建築を作るということは難しいものになってしまうのかもしれません。

設計者も私が若い頃と比べれば目指す人が少なくなりました。やりがいはある一方で重たい責任、長時間労働などやりがいを打ち消してしまうこともあるのも事実です。

コンピューターはそのような中で希望になります。今年、事務所ではBIMを導入しました。まだ慣れていませんので圧倒的に時間がかかりますが(笑)、慣れれば作図時間を短くすることが出来るはずです。手書きからCADへと移行された時と同じくらいの労働時間の短縮になるのではないかと思います。現場ではARの技術などが近い将来導入されるでしょうし、職人さんたちが高齢になられても働くことが出来るような技術が生み出されるかもしれません。

コンピューターは手段の一つにしかならないのも事実で、本質的には建築を作る楽しみを共有できる仕組みのようなものが増える必要があります。建築家の出来る活動として、私は建築のラボ活動や実務勉強会を通してそれらを達成していきたいと考えています。一人の活動が少しずつ広がっていくといいなと思います。

自分に今出来る事を伝えていくということは行っていくものの、建築は広範の知識や経験、見方が求められます。その中で自分が知らないことが如何に多いのかということも最近よく感じます。若い時はそれは知りませんでした、ということがとてもネガティブなことだと感じていたのですが、今は素直に知らないことは知らないと言えるようになりました。建築は知らないことや答えのないことを形にしていくことだと考えていますので、知らないことも悪いことではないなと思えます。

考えることはまだまだたくさんありますが、昔から18という数字が好きなので18年目の今年も依頼をしてくださる方やその街の暮らしが豊かになるように設計活動を頑張っていきたいものです。

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