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2018年 65冊目『思考法』
佐藤優さんの本です。
毎回思いますが、この人は賢い。
読むと自分の無教養を突き付けられて、恥ずかしくなります。
ドッグイヤーをつけたところを残しておきます。
・シンギュラリティは来ない。これは土星に生命がいるかもしれないと変わらない。
コンピュータは計算機に過ぎない。できるのは論理、確率、統計の3つだけ。
数学の言葉に置き換えることのできないことは計算できない。
・日本人の世界観の背骨となった「合理主義」「個人主義」「生命至上主義」では危機を克服することができないという現実に我々は気づいている。
しかし、どうすればよいかの処方箋を書くことができない。
そのために、奇妙な妖怪が日本を徘徊する事態になっている。
その妖怪の名は、反知性主義だ。
反知性主義とは自分に都合の良い話をつなぎ合わせた物語を信じる態度。
・靖国神社の門に放火したと自供している中国人犯罪者を韓国は拘束したが、日韓犯罪人引渡条約があるにも関わらず、政治犯という認定をして中国に送還した。
日韓関係の新時代どころではありません。
・本物の思想は人を殺すのです。人を殺すくらいの力がないと、思想としては実際の力を持ちません。
・ヨーロッパを形作っている原理「コルプス・クリスチアヌム」=文化総合
キリスト教の一神教の伝統、ギリシャ古典哲学の伝統、ローマ法の伝統の3つが総合されている。
・一神教の本来の性格は、他の宗教の信者に対しては無関心です。
・二時間でわかる哲学などあり得ない
・1人の駐在武官を準備するのに10年かかる→簡単に移動させても役に立たない。(中東に回す判断が無駄だという話)
・アトム(全部同じということ)とモナド(1つ1つが全部違う)
・ヒューマニズムは偽りの宗教になる可能性がある。朝鮮民主主義人民共和国のチュチュ思想はヒューマニズム。
・ローマ法王庁は誤訳。法とは仏教のダルマの意味で、法王は浄土真宗のトップに対して使う言葉。
本来はローマ教皇庁。
・ボヘミアのフス派。「捕まえないと約束したが、約束を守るとは約束していない」と火あぶりになった。
・アベノミクスは反知性主義。金利が限りなくゼロに近い時に札を刷るのは金融政策とは言えない。
これは財政政策。この2つの区別もつかない議論になっている。
・内閣総理大臣と内閣官房長官の両方が偏差値秀才でないのは、きわめて異例の事態。
▼前回のブックレビューです。
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