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◎エッセイ

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個人的な麻薬への気持ち

個人的な麻薬への気持ち

私の今年一番スキを戴いた記事、というnoteからの報告であがってきたのはこれなんだけど

麻薬のアメリカ社会への浸透性はもう、どうしてとかなんで、とか言っても仕方ないのか、と絶望的に感じるところもある。で、そういえば、と思いだしたことがあります。

アメリカに住んで長くなってきたソルトレイクシティなのだが、最初に私達が借りたのはデュプレックスとよばれる「家2件がひとつの建物の中にある」家だった。斜

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さよなら、正しい街

さよなら、正しい街

母は過保護だった。
月々のお小遣いは多くはなかったけど、遊びに行くときにはいつでも多めにお金をくれた。
少しでも天気が悪かったりすれば車を出して駅まで迎えに来たし、どんなに遅く帰っても寝ずに待っていて、私が夕飯を食べていなければキッチンに立った。

母は過干渉だった。
私が見覚えのない服やカバンを持っていると、すぐに「それいつ買ったの」と訊いてきた。休みの日にどこに行って、誰と会って、何時に帰っ

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