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建築は空間と物のバランス、センスではなく論理

建築のはじまりはいつも建主からであり、建主の要望がまずあり、その要望を満たすのが最低限になる。

ところで、空間は20世紀の発明であり、それまで建築は物としてだけの存在だったのが、そこに空間という見方が加わった。

物であれば人と相対することになるが、空間だと人は包括される。建築を自分の外に置き、その物の存在自体を、全体の有り様を意識するのに対し、空間の中に身を置き、全てを把握することはできないが、指向性を持って、ある断片のみに意識を及ぼして、建築を意識する見方ができた。

建主の要望は大抵空間に関することが多い。日常生活の中ではほとんどの時間を空間の中に身を置くことに費やすので、ある断片のみに意識した要望であることが多い。だから、建主の要望は空間をどうにかすることで解決できることが多い。

そこで、物としての建築が建主には意識されないから、建売住宅も市場では成立するのだろうし、趣味的な建築もできるのだろう。

しかし、建築は物と空間のバランスであり、どちらもそこには論理があり、気分よい日常生活を構築するためには、要望をバランスよく建築に仕立てなければならず、そこにも論理が存在する、そこはセンスではない。

#当社は東京・世田谷の工務店です

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