仲村和泰/仲村建築店

その日考えた日常を豊かにする建築やデザインに関することを毎日そのまま書いてます。 建築…

仲村和泰/仲村建築店

その日考えた日常を豊かにする建築やデザインに関することを毎日そのまま書いてます。 建築家。モダンデザイン住宅の設計施工を一貫で行い定評。日常が豊かな住宅に関心ある方はHPも見て下さい。 https://www.design-kenchiku.jp/

マガジン

  • 不均質空間をつくる

    不均質空間をつくるために考えた記事をまとめました。何かの参考にして下さい。

  • 装飾を再考する

    装飾について考えた記事をまとめました。何かの参考にして下さい。

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家をつくること

真っ新な土地にして、まず基礎工事からはじめるのが実際の住宅の工事手順ですが、その前にどのような家にするのか、どのような家にしたいのかを工事ができるように具体的なものにするのが設計です。 その設計をまず最初から家の性能や指標や数値で考えていくやり方があります。例えば、高気密高断熱の家などのように、年間を通して快適な室内温度を保つことを目的に、具体的な計算式を使い、間取りから材料の選定や設備機器までを決めていく。 他に材料にこだわり、家づくりを進めていくやり方もあります。例え

    • 埋没させる

      物理的な重なり合いではなく、モノの内部にある一部分がつながり合うことは、その一部分がモノの内部に埋没しているためであり、意識してその埋没状態をつくることができれば、つながりが物理的以外でもつくることができかもしれないと思った。 そのためには、つながり合うモノを見極めて埋没させ、なおかつ、モノは独立した状態で林立することが大事だと思う。 やはり、むずかしいのは埋没させることで、埋没状態は形を消すことになるので、それだけつながりを表す手段が制限される。だから、通常のデザインプ

      • つながり合い

        前に重なり合う面白さをよく考えていた。オーバーラップすることで、それまでは交わることが無かったモノ同士が重なり合えば、それだけで様々な可能性が広がる。きっかけをつくることがデザインになれば面白いと思っていた。 重なりはモノ同士が物理的につくるものだが、最近はモノは独立していて、物理的な重なり合いは無いが、モノの内部にある一部分がつながり合うことがあり、そのとき、様々な可能性が生まれれば面白いと考えるようになった。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心

        • 分かりづらい相関

          最近、為替に目がいく。円安すぎて海外へ遊びに行きづらいな、などと思いながら、あちらこちらで戦争が起こっているのに「有事の円」は一向に円高にならない、とも思う。昔のように単純には相関しなくなっているのだろうか。 相関といえば、モノの相関が最近複雑に思える。何をもって相関か。一見相関しているように見えなくても、中身が相関している場合もある。ただ、それでは相関しているかどうかが分かりづらい。分かりづらさは謎を生む。その謎が相関を複雑にしている。ただ、単純に相関がわかるよりはモノを

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        • 不均質空間をつくる
          4本
          ¥500
        • 装飾を再考する
          12本
          ¥500

        記事

          ズレ解消

          やらなくもいいことなのに、それが必要だと思ってしまう。きっと何かがズレている。大事なモノはそのまま中心に据えればいいが、素直にそれをせずに周辺のことばかり整えようとする。だから、準備は万端だが何も進まない。もっと弱めてみると、何が強いのかがわかるから、強いモノをどうするか。強いモノにはとりあえず遠慮してもらうと、残るのは弱いモノばかり。弱いモノで構成しようとしたら工夫が必要になる。きっとその工夫がズレを解消してくれる。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に

          時間の違い

          過去のモノと現在のモノが混在していたら、時間の違いだけで、そこに強弱が生まれる。ただ、そのときに過去だから弱い、現在だから強いではなく、混在の中で時間の違いに新たな価値を見出したモノが強く、何も変わらなければ弱い、ということである。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい。

          弱いモノの影響

          強いモノと弱いモノを混ぜてみると、強いモノに影響されるかと思うが、意外と弱いモノの方が影響が大きい。強い考えとか、強い構築物はそれだけで成り立つから、揺るぎがなく、放っておける。しかし、弱い考えや弱い構築物はそれだけでは成り立つことができないので、何か他のモノが必要になり、結果的に他のモノに影響をおよぼすことになる。「弱いモノの影響」 強いモノと弱いモノを混ぜてみると、強いモノに影響されるかと思うが、意外と弱いモノの方が影響が大きい。強い考えとか、強い構築物はそれだけで成り

          弱いモノ

          大事なモノとそうでないモノは意外とわかりやすいが、強いモノと弱いモノは案外わかりづらい。何による強弱かにもよるが、基本的に強いモノを大事しそうになるが、強いモノはそのままでも問題ないので、弱いモノに目を向けるべきだが、弱いモノは目立たないので見つけにくい。下手をすると、強いモノの中の強弱を見てしまう。弱いモノに目を向けることができたとき、モノの全体像が見えてくる。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい。

          モノに強弱

          建築がメインで外構はサブのように主従や強弱をモノ同士につけることで構成を考えるのが普通であったりする。では何に対して主従や強弱をつけるのか。それはモノ同士の関係性に対してではなくて、モノ自体に対してであり、モノ自体に主従や強弱をつけることができる部分がある。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい。

          感覚の中にモノ

          空間をアクティビティで捉えようとする試みは昔からある。身体感覚で空間を捉え、その身体感覚の中に建築というモノを見いだす。感覚に中にモノがあることが分かりづらいかもしれないが、モノはどこかで現物以外の側面を持っており、それがモノにさまざまな解釈を生む要因になる。解釈はデザインに通じる。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい。

          空間をモノ

          空間をモノにようにあつかうと、モノがもつ現れ方で表現できる。モノは目の前にある状態だけが全てとする考え方と、目の前からは隠れた状態も合わせ持つとする考え方がある。どちらでいくかを決めて取り掛かるのが普通だが、都合よく混在させる方が面白い建築になると考えている。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい。

          時間はモノ

          建築はモノに時間が宿ると考える。そのときの時間は非常に感覚的だとおもう。実際には何でも時間の影響をうける。モノ以外でもヒトも時間の影響をうける。 だから、時間と関係があることは当たり前のことだが、モノに時間が宿ると考えるときは、時間がモノが成り立つ上での感覚的な諸条件のひとつになっている。 要するに時間はモノの一部、すなわち、時間もモノになっている。建築は何でもモノにしてしまう。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみ

          分解

          建築は表層的な部分がまず見えてしまう。そのとき、その表層がその建築自体を表すとふつうは考えてしまう。しかし、その表層はあくまでも建築の一部であり、もっと奥深い何かが隠されていると思うこともできる。 その場合、建築は分解され理解されることになる。案外、この分解はよく起こる。特に都合の良い解釈をしたいときに分解し、勝手に再構成してしまうし、奥深い何かを匂わせたいときには便利だ。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい

          内面に向かうモノ

          モノ同士の関係性が重要だと考えてしまうが、それはモノ同士が相互に関係し合っていることが前提でモノが成り立っていると考えているからで、モノが自立していることが前提ならば、話は変わる。 ただ、やはりモノ同士には何かしらのつながりはあるだろう。それを今までのような関係性という外面的なつながりで解くのではなく、モノの内面的に何かつながる要素がある、としたならば、自立して内面に向かうモノのあり方が新たなに考えられるだろう。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心

          モノのすべて

          何かモノに対して、不変的であったり、絶対的であったりして、それは触れることができないモノで、動かすこともできないモノだと無意識に思うことがある。 なぜそのようにモノを思うのか。たぶん、そのように思うことで、モノを神格化して絶対的な領域にあるものとしておくことで、モノのすべてを知らなくてもいい、としておきたいのだろう。 #東京・世田谷の工務店です。 日常を豊かにする住宅に関心ある方は下記リンクのHPを見てみて下さい。

          関係が生まれるとき

          建築でも何でもモノがそこにあれば、それは自立してそこにある。しかし、何かしらそのまわりとモノとの関係も生まれてしまう。そのときに自立することとモノ同士の関係性を対比させて考えることには少し違和感がある。 なぜならば、そのときは関係性がモノの自立があってはじめて現れてくると考えられるからで、そこに違和感があり、はじめから関係性のあるところに自立したモノが置かれるということもあり得ると考えられるから。 ただ、もしそうならば、自立は関係性という地の上に成り立つものであり、自立だ

          関係が生まれるとき