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前十字靭帯損傷

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前十字靭帯損傷について生理学的、解剖学的に記事にしています。
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#プライオメトリックトレーニング

子供が疲労に対して示す反応(ハムストリングスの筋活動のタイミングと速度が変化すると、脛骨の安定性が低下、それにより脛骨の前方移動が増大するため、ACLが受ける機械適応力が増大する)

子供が疲労に対して示す反応(ハムストリングスの筋活動のタイミングと速度が変化すると、脛骨の安定性が低下、それにより脛骨の前方移動が増大するため、ACLが受ける機械適応力が増大する)

子供が疲労に対して示す反応 年齢、成熟度によって異なることが、近年の研究により明らかにされています。

欧州サッカー連盟(UEFA)に提出された報告書では、思春期前、思春期、思春期後の女子において、短時間の模擬的サッカーを用いた疲労プロトコルを実施後、下肢スティフネス、電気力学的遅延、および機能的な大腿四頭筋とハムストリングスの筋力比に違いは見られないとのデータを示しています。

これら

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女子選手における非接触型ACL断裂の発生の可能性を最小限にとどめるには(プライオメトリックトレーニングは、ハムストリングスと大腿四頭筋の筋力比を改善、減速時のハムストリングスの反応筋力を向上、着地にかかる力を低減、外反および内反トルクを減少させる)

女子選手における非接触型ACL断裂の発生の可能性を最小限にとどめるには(プライオメトリックトレーニングは、ハムストリングスと大腿四頭筋の筋力比を改善、減速時のハムストリングスの反応筋力を向上、着地にかかる力を低減、外反および内反トルクを減少させる)

前十字靭帯損傷を最小限にとどめるには 解剖学上、神経筋上、あるいはホルモン上の差異のみによって、女子のACL(前十字靭帯)断裂発生率の高さを説明できるわけではなく、Hakkinenらは、準備期に行われるトレーニングの総量やタイプにおける違いも、男子と女子の間に認められる下肢筋力とパワーの差異をもたらす可能性があると主張しています。

実際、このような差異が、女子におけるACL断裂の主たるメカ

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