教会と音楽の深い関係☆音楽の父・バッハはルター派教会の音楽監督だった!
みなさんは音楽は好きですか?
最近ではJ-pop、K-popなど流行りの音楽も沢山ありますが、一方で、何百年も聞かれ続けているクラシック音楽もあります。
クラシックの巨匠であり、音楽の父とも言われる有名なバッハは、教会の音楽監督だったことをご存知ですか?
教会は音楽があって初めて完成する、という説があるほど、教会と音楽は切っても切れない関係です。
特に、ルター派プロテスタントの地域は、教会での音楽が地域に溶け込んでいます。
今回はこの教会と音楽の関係について、ご紹介していきたいと思います!
宗教改革に歌の力あり!
ルターといえば、中世ドイツの宗教改革者。プロテスタント誕生のきっかけとなった人物です。
ルターはカトリック教会で聖職者が独占していた聖書をドイツ語に翻訳したことで有名です。
(※ルターについては以前のこちらの記事もご参照ください!↓↓)
聖書と同じ流れで、ルターは聖歌(ラテン語)も、信者が歌えるように自国語のドイツ語に訳し、礼拝に導入していました。
つまり、ルターは、聖職者たちが儀式によって支配していた教会を信者たちのためへの教会へと改革するのに、音楽の力を使ったのです。
それまで合唱隊によって歌われていた賛美歌も全員で歌うように改め、信者が積極的に礼拝に参加できるようにしました。
ここから、賛美歌を通して信者が礼拝に参加するプロテスタントの形式が広まっていきます。
ルター自身もリュートという楽器をこよなく愛し、自ら36編の賛美歌を作ったそうです。
音楽の街・プラハにも宗教改革あり!
ちなみに、ルターに先立つこと100年、チェコの宗教改革者として火刑になっているフス。
ルターはフスの行った改革とほとんど同じ改革を、より大きなスケールで行ったと言われています(教会の腐敗の批判、聖書の自国語への翻訳など)。
このフスもまた、チェコ語で聖歌を作詞・作曲して信徒に教えの内容を広めようとしていたと言います。
この影響で、ボヘミアには賛美歌の伝統が根付き、チェコの首都プラハも音楽の街としての歴史を持つようです。
このように、賛美歌が信徒全員で歌われるようになったことで、プロテスタントの広がりとともに数多くの美しい曲が生み出されました。
宗教音楽の父・バッハ
教会音楽の中でも多くの素晴らしい作曲をしたのが、ヨハン・セバスチャン・バッハです。
バッハはルター派の教会に属しており、「教会カンタータ」「ニ短調のトッカータとフーガ」など、後世に残る名曲を数多く作曲しました。
バッハが凄すぎたため、その後のドイツ・プロテスタント教会では、バッハ以後の教会音楽がほとんど作られなかったということです。
バッハの作曲した音楽は、時代を超えて今も人々に親しまれています。
中でも、圧巻なのは、「マタイ受難曲」などの受難曲。
イエス・キリストが受難した聖金曜日を控えた受難節に演奏されます。
日本でも「バッハコレギウム・ジャパン」の皆さんが毎年「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」などの演奏会をされていますね!
ルター派地域のの南ドイツでは、いまでも受難節には一流の楽団から信徒の合唱団まで、街中に音楽が溢れているそうです。
復活祭や聖霊降誕祭では、それに関連した「教会カンタータ」も現在でもなお、礼拝の中で演奏されています。
ルター派教会の音楽監督としてのバッハ
ライプツィヒにあるルター派のプロテスタント教会、トーマス教会にはバッハの像が立っています。
バッハはここのカントール(音楽監督)を長らく務めていたといいます。
バッハはトーマスカントル就任後に毎週、年間約50曲のカンタータを作曲・演奏するという驚異的な神業をやってのけます。
マタイ受難曲などもここで初演されており、バッハのお墓もこちらにあります。
オルガン奏者であるバッハですが、教会で歌われるミサ曲である「ミサ曲ロ短調」も作曲しています。
これはあえて、ルター派の教会の礼拝内で歌ってほしくて作った、バッハ音楽の集大成なのでは?という説もあるそうです。
それだけバッハにとって、教会で自分の音楽を演奏してもらう、というのは特別なことだったのでしょう。
<まとめ>
いかがでしたでしょうか。
今回の記事のまとめは以下の通りです。
宗教改革に歌の力あり!
音楽の街・プラハにも宗教改革あり!
宗教音楽の父・バッハ
ルター派教会の音楽監督としてのバッハ
教会と音楽の切っても切れない関係は、ルター、そしてバッハというルーツに始まるのですね!
歌の力をもっとも引き出したのは、宗教改革に燃えた方々の情熱だったのかもしれません。
今日、私たちがいまだにバッハの名曲を楽しめること、美しい賛美歌が聴けることに感謝したいと思います。
最後までお読み下さり、ありがとうございました☆
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