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自分を「特別な人間」と思ってもらえる方法とハイブリッド人材のススメ【月刊お気楽フリーランス論Vol.15】紙メディアを経験して良かったこと

緊急事態宣言が各地で出始めましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。私は佐賀県唐津市でのんびりやってます。佐賀に来てからすっかり隠居状態になっており、誰かと会うのは飲みに行く時と取材を受ける時ぐらいだったので、佐賀がその状態になっても変わらない生活かな、とも思います。さっさとこの騒動、終わってほしいですね。

先日作った「5色丼」、おいしかったです。煮ブタを作ったのですが、その汁を再利用して豚そぼろを作り、それをご飯に乗せ、さらに玉子焼き(黄色)、ほうれん草のナムル(緑)、茹でたさやいんげん(薄緑)、キムチ(赤)で5色丼。料理をこれからますます楽しむことにします。

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今回は「ハイブリッド人材」という考え方についてです。実際、ほとんどの人はこうした人材なのですが、どうも自分のこれまでのキャリアは「平凡だ」や「当たり前だ」「普通だ」と思ってしまう。しかし、よくよく考えてみると案外世間様は「あなたは特別な人だ」と思ってくれる可能性はあるんですよね。この前、会社員時代の同期(ドイツ在住)とZoomで話していてしみじみと感じました。

彼は元々博報堂でマーケティング(ストラテジックプランニング)をやっており、その後メーカーに転職して海外マーケをしています。となれば、彼は「広告会社の立場からのマーケティング」「事業会社の立場から見たマーケティング」が分かるうえに、いくつものユニークなキャリアを持っていることが分かります。

・ドイツのマーケティングが分かる

・日本のマーケティングも当然分かる

・広告会社が事業会社にプレゼンをする時の「事業会社に刺さるポイント」が分かる

・事業会社社員として、「広告会社が考えがちなこと」が分かる

あとはこのキャリアを社内外問わずどう「特別」かをアピールするか、言語化する必要があります。ドラゴンクエストシリーズには「転職」がありますよね。『III』で初登場しましたが、魔法使いをレベル21まで上げてバイキルトの呪文を覚えたところで武闘家に転職し、その素早さからソッコーバイキルトを勇者にかける役割を果たしたりできます。しかも、攻撃力のある自分にもかけてしまい、大活躍!

ドラクエVIになると「上級職」の概念ができて「III」で登場した賢者に加え、「魔法戦士」「スーパースター」「パラディン」「レンジャー」「勇者」なんかがありましたね。いずれも過去のキャリアを合わせて「特別」な職になったわけです。いずれも見事に言語化されています。下記写真はドラクエVIを1996年にやり始めて苦節20年、ようやく2016年に『ランプのまおう』を味方にした時の私の興奮した様子です。DS版ドラクエVIではスライム類が勝手に仲間になる設定でしたが、スーパーファミコン版のように「仲間になるモンスター」を倒して仲間にさせる方が面白いと思います。

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ハイブリッド職種とは何か?

私の現在の職業は「編集者・PRプランナー・ライター」で、これはすでに「ハイブリッド」になっています。この肩書があるからこそ、2019年から2020年まで業務委託で博報堂にて「週1社員」をすることができました。「博報堂 風の間」として世間様に流れる「風」をいかに読むか、ということをベースとし、PRのプランニングをする、ということを目指したわけですね。

「風」を読むのは編集者だったら培える能力です。それこそ、「この企画において、この要素を変えなくては多分炎上する」とか助言できるわけですよ。散々記事で余計な一言を入れて炎上してきた身としてはそこのところは十分に分かっているわけです。

さて、今回はこうしたキャリア形成に加え、その能力をいかに相手に「特別」と思ってもらえるかについて。そして、そのプレゼン方法について考えてみます。その前に、ネットを主戦場としてきた編集者として「ハイブリッド人材」になるためにやはり必要だったのは「紙メディアの編集経験」です。結果的に私は2001年から2005年までは『テレビブロス』の編集をし、2006年から2007年は講談社のムック『セオリー』の編集をし、2006年から2020年まで本屋大賞実行委員会が発行するフリーペーパー『LOVE!書店』の編集をしています。

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これを経験していて良かったな、紙メディアのキャリアは良かった、と思えましたが、ネット隆盛の今、紙を経験することの重要性についてまずは解説していきます。

取材依頼書の書き方

今ではネットでもキチンと取材をすることが当たり前でしたが2000年代のネットニュースの場合、そもそも取材ができませんでした。理由は、紙メディアの方がエラかったからです。特に高齢の大御所なんて「インターネットぉ? アナログ人間のオレには分からないよ」と取材拒否されることもある。いやいや、別にあなたにサイトの構築をしてもらいたいわけではないのですが……。なんてことを思うため、結局当時のネットニュースはネット上の炎上騒動や「Yahoo!知恵袋」のアホな質問を扱ったり、身体を張ってバカなことをしたりする記事が多かったわけです。

その当時にネットからライター生活をデビューさせた若者が、ネットの地位が上がり、大御所でも取材を受けてくれるようになった時私に言ってきた言葉があります。

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