#エッセイ
少しのことなんだけど【エッセイ】
冬場になるといつも思う。
とにかく洗濯物が乾きにくい。夕方に乾ききらない洗濯物を取り込んだ後、暖房の効いた部屋でトドメとばかりに部屋干しを実施する。
部屋干しはダサくて嫌いだが、乾燥気味の部屋に適度な潤いがうまれるこの一点に関しては微かな恩恵を感じる。
でもやっぱりダサい。
プラスチックのハンガーとか青い針金のハンガーが部屋に掛かってるのは最悪だ。嫌すぎて2年くらい前からちょっとずつステン
途轍もなく大きくて美しいものが動いている【エッセイ】
最近は早寝早起きの生活だ。別に健康に気を遣っているわけではない。もっぱら4時頃に南の夜空を眺めるためだ。
この時期、夜明け前の星空はとても綺麗だ。空気が澄んでいるのもあるだろう。その時間帯にはもう南の空に高くオリオン座が昇っている。その足元には兎座もハッキリと見える。そして何よりそのオリオン座を追いかけるように小犬座のプロキオンと大犬座のシリウスが南東の空からグググッと上がってくるのだ。とにかく
三角関数でθ角を計算していたら妻に笑われた【エッセイ】
私は木工が趣味だ。
先週末も机を作ったりして遊んでいた。
こういうのはやりだすと止まらなくなる。ノッてくるとどうせならこれを機会にあれもこれもついでにやってしまおうとなってくるものなのである。
これは人の性(さが)だ。
そして前々から気になっていたのだが、以前diyで作ったダイニングテーブルの足もとのグラつきと軋み音がこの日も無性に気になりだしたのだ。『これはもう作業ついでに補強を入れちゃ
レレレのおじさん【エッセイ】
さて、、「おでかけですか?レレレのレ」というフレーズを聞いてすぐにホウキを持ったおじさんのビジョンとあの独特の節回しが脳内再生される人ってどれぐらいいるんだろうな。ふと思った。
ちなみにそのホウキを持ったおじさんをレレレのおじさんという。本当の意味で分かるのはきっと40歳前後から上の世代。
あれは天才バカボンって漫画に出てくるキャラの一人なんだけど、いつも路上でホウキでゴミを掃いているおじさん
天井が消えてお空になったみたい【エッセイ】
我が家に『HOMESTAR Classic』がやって来た。何のことかと思われるかもしれないがこれは簡単に説明すると家庭用のプラネタリウムがウチにやって来たよということだ。
これを使って天井に星空を投影すると、、「なんとお布団に寝そべりながら簡易プラネタリウムを体験できる」のである。上手くゆくとお部屋も暗いので子どもがすんなり寝てくれるかも。そんな想いを馳せながらこっそりと通販で購入した。こっそり
指先にキズテープ【エッセイ】
パリン、、
今朝の話なんだけどマグカップの割れた破片で妻の指先が薄っすら切れた。急いで傷口を水でゆすぐ妻の姿を見て、私はキズテープを探しに行った。
キズテープ、キズテープ、指先に巻けるくらいの小さめの絆創膏、どこにあったかな。
ようやくキズテープを見つけた私はキッチンへ駆け寄り、妻の指先に小さな絆創膏を巻きつけるように貼り付けた。
なんだろうこの感じは?
そこで分かったことは、なんだか妙
気持ちが昇華されたのなら後はどうでもいい話でもしてればいい【エッセイ】
書くことについて。文章を書いた時にその文章をはじめに読むのは自分自身だ。誰に読んでもらうでもなくて自分宛てに書いた文章を書くと気持ちが昇華されることがある。とても素敵なことだ。でもある程度のところで気付くはずだ。こういうのはたまにでいいんだなと。日々SNSで自分を鼓舞し続ける人がいる。たまにだったらこちらも『そうか、頑張れよ。』という気になるが、それが毎日続くと心配になってしまう。毎日言葉によって
もっとみるカメラと星と双眼鏡【エッセイ】
仕事帰りによく夜空を眺める。街明かりの中で見上げているせいか視えるのはせいぜい二等星くらいまでで、さらに視力も衰えてくるので年々星の数が減ってゆくような錯覚をおぼえた。
『これは子供のときに見た夜空と同じ夜空なのだろうか?』と疑いたくなる時がある。
でもずっと向こうには星があるんだよな。空気が澄んでいる時はいつもよりも多めに星の光が届く。それでも私の目に映っているかは別問題だ。『いつもよりもち
落ちているものを拾い上げた時に【エッセイ】
人の愛は千差万別だ。その姿は波のようにめまぐるしく変化し、繋ぎ留めておくことはできない。
でもそれら全ての愛の起点は、必ずあなた自身が何かの価値を見い出すところから始まるという話を今日はしたい。
極端な話だけどその対象はたった一つのドングリであってもいいんだ。子供だった時のことを思い出してほしい。たとえば形が悪くて誰も見向きもしないドングリがあなたの足下に落ちていたとして、それでもあなたが拾い上
読み返してみたら【エッセイ】
ここ数日noteを書かずに過ごしていた。飽きたわけではなく、書けなくなったわけでもなく、ただ書いていない時間の多くを読む時間に割り当てていた。出張中、電波の届かないエリアでは紙の本を読んで、電車での移動中やホテルの一室では他の人が書いたnoteをランダムにつらつらと読んだ。キャッチーなタイトルでなくても読む。それだけで心が落ち着いた。知らない人が書いた文章でも一行二行と読み進めるとその人の世界がち
もっとみる雑踏の写真展【エッセイ】
大阪は難波の喫茶店で、一杯のアイスコーヒーを飲んだ。
昨日そこで私は一人ぼんやりと、店の壁にあたる光を眺めていた。
光源は店内設置のプロジェクターからのもので、そこにはネパールで撮影されたであろう写真が投影されていた。
店内はとても賑やかだった。周りのお客さんたちはみんな笑顔でおしゃべりをしている。場が明るいというレベルを通り越してうるさいぐらいだ。何かここでは静かにしている方がマナー違反だとい