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備忘録#8 [NHKスペシャル 世界に響く歌 ~日韓POPS新時代]

NHKスペシャルで、世界に人気のK-POP・J-POPという切り口の番組が放送された。New Jeansのプロデューサーであるミン・ヒジンの独占インタビューがあるということで楽しみにしていた。

New Jeansは2022年に彗星の如く現れ、一瞬にしてスターダムを駆け上がった。メンバーはまだ全員10代。おそろしい…笑

大ヒットの要因としては、K-POPというジャンルが世界的に確立されたこと、その中心にいる韓国最大手のレコード会社「HYBE」が関与するプロジェクトであること、など挙げられるが、最も重要な要素はこのミン・ヒジンというディレクターだ。

New Jeansについてミン・ヒジンを軸に解説・分析を行っている記事がある。これ必ず読んでおいた方がいいと思う。
ライターのhiwattさん、素晴らしい記事をありがとうございます。


そんなミン・ヒジンの独占インタビューが見れるということで楽しみにしていたんだけど、内容自体は少し物足りなかった。
シンプルにインタビュー部分が少なかった。まあNew Jeansの特集番組じゃないから仕方ないのかもしれないけど。

ミン・ヒジンのインタビューで印象的だったのはこの辺。
(思い出しながら書いてるので、意訳あります)

「ヒットの方程式が生まれるとそれが繰り返され、誰もが同じスタイルになってしまう。それを打ち破りたかった。」
「良い作品は時代を超えて人気のある普遍的なもの。男の子も女の子も、みんなそれぞれの宝箱を持っている。そんな作品を作りたい。」

この辺の内容はこのインタビューでも触れられている。

また、それは音楽だけではなく、振り付けや映像のカメラアングルなど含めたトータルのディレクションであることにも驚いた。

ボーカルを真ん中に固定するのではなくあちこちに散らばらせることで、カメラアングルも含めて新しい構図を生み出していたり、振り付けでも顔や手の向きなど微妙にずらすことで、従来のK-POPに見られる統率されたビジネスマンのような雰囲気ではなく、10代の天真爛漫さを表現したことも紹介されていた。

K-POPの既定路線には乗らないと高らかに宣言し、自ら茨の道を行きつつも、コンセプトを細部まで行き渡らせてありえないクオリティで具現化し、圧倒的な結果を残す。恐ろしいディレクション能力だな。

NHKプラスでオンライン配信あるので、見逃した方はぜひ。
タイトル未設定になってるけど怪しくないよ。


番組自体は、日韓という枠組みを軸に構成・展開されるんだけど、そもそもK-POPとJ-POPでは世界に受け入れられる文脈や素地が違いすぎて、終始チグハグな感じだった印象。

国家戦略として進められグローバルなジャンルとして確立されたK-POPと、世界2位の市場規模がある日本でドメスティックに発展し、Tik Tokでのバズ起点で世界に認知されるJ-POP。
この現象にフォーカスして掘り下げるような番組を期待していたけど、少し残念だった。

J-POPに変わるフレーズとして、Gacha-POPというのがあるので最後にそれも一応紹介しとくね。



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