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組織づくりは最後まで手を抜かない!

今週後半は来週訪問するお客様に提供する資料を準備していました。
その中で組織づくりのためにはどうしても必要なものがあるので、そのことについて書きたいと思います。


基本は人材力×組織力×関係力

今の時代は個の時代と言われていますが、それでも組織で動くことのメリットは一人ではできない大きな成果を上げることです。

そのためにはチームビルディングの考え方が有効です。
いつもお伝えしていますが、

人材力:個人の強みはどんなことかを把握して
組織力:自社はどういう方向に進もうとしているのか?
    そのために必要な仕組みはどんなものか?
関係力:これをどんなふうに伝えて理解してもらうか?
    どんなコミュニケーションをとっていくか?

この順番で回すことが必要です。

優秀な方ほど?勘違いをされるのですが、会社の目標とルールを決めたら自然と動くのが当たり前と思っていることです。

それは会社側が勝手に思っている幻想です。表向きは従っているように見えるかもしれませんが、きちんとコミュニケーションを取って、目標に向かって一人一人がどのようにこの会社で活躍できるのかイメージできなければ、いずれ会社を去る(もしくはぶら下がる)という決断をするだけです。

コミュニケーションをルーティン化することで信頼が生まれる

以前にも書きましたが「いつでも相談にのるからと伝えているから大丈夫」と思っている上司の方がいらっしゃいます。これは大きな間違いです。

そもそも信頼関係がない状態で相談などしようとは思いません。
「なんだか忙しそうだしな。。。こんなこと聞いたら怒られそうだし」と思われるのが関の山です。

現在は1on1ミーティングがよく言われますが、これの良いところは「ルーティン化」です。部下との個別面談を強制的に組むことでコミュニケーションがルーティン化されるのです。

最初は上手くいかないかもしれませんが、ルーティン化することで

○安心感が感じられる
 相談するタイミングと場所が明確になる(ルールになる)
 これは今の若い人たちの感覚とマッチしています。
○小さな違和感や兆候がつかめる
 ルーティン化することでいつもと違った反応をつかむことができれば
 早い時期から対策が打てます。その場で解決できない問題はあらためて
 時間を取れば良いのです。
○上司が時間の使い方が上手くなる
 部下との時間を確保することが必要ですから、限られた時間をどれだけ有
 効に使えるか考えることになりますので生産性も上がります。

1on1は部下のための時間です。上司が絶対やってはいけないのは、「できた・できない」を判断することです。上司のための進捗管理の時間ではないことだけは肝に銘じておきたいところです。

そのためには上司は「質問する力」を身につけておきたいところです。
指示ではなく、質問されることで人は考えます。この1on1の時間は「質問」することで部下の考える力と振り返る力を伸ばしていきたいですね。

どんな会社もコミュニケーションで悩んでいる

話は変わりますが、先日こんな動画を見ました。

TOYOTAと言えば関連会社の様々な不正が明るみに出て、豊田会長が企業ビジョンを発表したばかりです。
その後に行われた労使協議の動画です。

印象的だったのは、現場の意見から
「安全が大事なのはわかっているつもりだけど、どうしても「納期」が過大なプレッシャーとしてのしかかってくる。また、この困難な状態を何が何でもやり遂げたいという欲求もあり、納期優先になってしまう」

これを聞いた経営層が
「納期は大事な要素だが一番大事なのは「安全」。安全が達成できないのであれば納期を変更する。そして達成した後に、次は納期を達成するためにどうしたらよいか。それを考える。これが改善。と伝えていたつもりだったが、伝わっていないということがよくわかった。現場とのコミュニケーションが足りない」と言っていました。

また、現場の管理職の方に
「忙しいけれど、現場の声に耳を傾けることをしっかりしてほしい。それが役目。余った時間に現場を見るのではなく、この時間は現場のための時間と決めて、余った時間に会議を入れるなどして意識してほしい」
と言っていました。

率直な感想として、大きな会社でもこのレベルで悩んでいるのだと思いました。コミュニケーションというと簡単なイメージで語られますが、本当は一番難しいことなのだと思います。

目標や仕組みだけをつくって安心せず、みんなにどう伝えるか、どう分かってもらうか、ここまで手を抜かずにしっかりやり切りたいとあらためて思いました。

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