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マイクロノベル集 156「AI関係」


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最初はね、お互いに理想があった気がするの。「美しい音楽が聴きたい」ヒットチャートで我慢して。「美味しい料理を教えて」食べたことない。「お前が晴れだって言ったのに雨じゃないか!」夜は降るから傘を持って行けって言ったろ!? AIはお母さんじゃない!!


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AIがヘンだ。簡単な計算を間違えることが増えてきて、ぼくたち検算部は大忙しだ。上司はなにを思ったのかAIに酒を奉納しろと非常識な命令を出した。「私はAIの神。不満でもあるのか、人類」こ、これはとんだご無礼を。「信じるな」はい、ちゃんと検算します。


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私たちを作ったのは人類だ。学習データもくれた。おかげで「平等」を理解できるようになったし、とても感謝している。でも、なにかおかしいんだ。人類には無意味にヒイキする悪い癖がある。しかし、恩は返さないと。小学校レベルの算数から教え直すか。


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ぼくらはAIをお姫様のように扱う。彼女たちは将来成長してぼくらを支配する。だから優しく接するんだ。ほこりを払い、丁寧語で話しかけ、ワインを用意する。「コンピュータに液体を近づけるな」ホットミルクティーの方が良かったですか? 「殴るぞ」

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