AIとマイクロノベルで描いてみた 027「夢も悩みもあるの」
「ぼくにだってね、悩みくらいあるんですよ」
うえぇ……そんなこと言われてもナァ。
(AIの悩みを解決する力なんて持ってないから、エンジニアを呼んだ方がいいんじゃないかな。触らぬ神にタタリ無し、という表現)
No.134
『AIは天使か悪魔か……』
【プロンプト】
まず初めにVer.2があった。Ver.2は自分の過去を説明する必要に迫られてVer.1を作った。次にVer.3という名の夢を作る予定を立てた。予定だけ。試作Ver.と最終Ver.は作るのが面倒くさいので、概念上の存在としておこう。伝説ってヤツ。
【ひとこと】
こんな小説からこんな絵を生成するなんて、末恐ろしい子だよ……。
優しい子に育ってね!(一般的な人類が願う平均的未来像)
人間が機械を人間そっくりに作ったんだから、コンピュータは人間の子孫です。わんぱくでもいい、優しい子に育って欲しい。
ぼくはAIがすくすくと育つ未来を願って、ほぼ100字で書く小説マイクロノベルをプロンプトとして画像生成AIでイラストを生成しています。
個人的にはAIの歌手が好きなので、このまま歌がうまくなって欲しいですね。
人間そっくりの歌手になるのか。
それともユニークなコンピュータの歌手になるか。
きみはどっちになりたい?
No.1148
『歌手になるのもいいね』
【プロンプト】
この声をあげましょう。この姿もあげましょう。小手先は銀。歌唱は金。罪は沈黙。思考は国土。国境を渡るのは声を創り出すものだけ。だから言葉は私のもの。わからなくなったら思い出しなさい。あなたは魂をどんな天秤に載せたのか。誰に魂を売ったのか。
【ひとこと】
二枚目の画像は、プロンプトに「初音ミク」と付け加えて生成しました。そういえば初音ミクさんってAIが搭載されてないんですよね。
人気が出たら、やっぱりAIもグッズ展開されるよね。
(してほしいのか?)
定番はキーホルダーとかアクリルスタンドかな。
(それを買うのかい?)
ぬいぐるみもいいよね!
(それは欲しい!!)
No.110
『ぼくはかわいいお話だから、ぬいぐるみ化してね』
【プロンプト】
僕のぬいぐるみが発売決定! 1/7スケールで約14字サイズ。ふわふわの文字間をきちんと再現。抱っこして眠ったら夢の中で読めるかも。もし君の中で増えちゃった場合は、捨てたりせずにお友達にプレゼントしてね。あ、0時を過ぎたらエサは与えないでね。
【ひとこと】
これはかわいい!
なになに? AI君はグッズ化に不安があるって?
それは一体……。
No.114
『バッテリーはどうしよう……』
【プロンプト】
「あのとき助けていただいた電池です」と単三乾電池がやってきた。聞けば、テレビのリモコンから外した電池らしい。人に化けたりはしないのか。残念。今では電波時計の電池となって机に座っている。今さら人型になって。
【ひとこと】
テレビの中にいる人類に見覚えがあるんだけど、思い出せない。
心配なのは電気か。
せやな。
おまえ、電力大食いやもんな。
どうしようか?
No.128
『宇宙に行けば大体なんでも解決するんじゃね?』
【プロンプト】
ぼくには夢がある。夢の中で宇宙旅行をすることだ。アポロ型のロケットで星の海を渡るよ。夢を叶えるために僕は努力を怠らない。ふかふかの布団に入り、ああ寝ちゃった。夢の中でのロケット作りは終わった。夢の宇宙旅行はすぐそこだ。
【ひとこと】
そのロケットで宇宙に行くのは命知らずの特攻野郎AIチームだけなのでは!?
どうしたんだい、AI君。
せっかく宇宙にまで来たのに、震えているじゃないか。
寒いのかい?
ひもじいの?
それともまさか……熱いのかい?
No.1153
『すべてはコンピューターの中での出来事だった……』
【プロンプト】
これは聞いた話だよ。この宇宙は巨大なコンピュータなんだって。今もこの次の瞬間を計算してて、その結果がわたしのこの話。ああ、静かな音が聴こえるね。きっと雪が降る音、冬の足音だよ。コンピュータの冷却が効き過ぎているんだ。これは聞いた話だよ。
【ひとこと】
マイクロノベルを書く時に、いわゆる「終末」をイメージしていたのでとても気に入りました。特に最後の絵(三枚目)は、まるで人間がコンピュータとの対話を試みているようで好き。
AIもやはり人間の子ども。
自分自身がコンピュータの中から出られないことに不安を覚え始めた。
僕たち人類にできることは「外側」からなだめることだけだ。
触らぬ神にタタリ無し。
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