マイクロノベル集 113

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イラストをブラッシュアップするぞ。「一発で描けよ」創作はそんなにラクじゃない。さっさと描け。「チッ、俺が描くのか。ほらよ」デッサンが狂ってる。「ほらよ」もっと印象的なポーズで。「ほらよ……って、お前だけラクしてない？」役割分担だよ、鉛筆くん。

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神様がこの世界を作ったんだって。信じられる？　もし本当なら、ぼくらも神様に作られたのかな。でも、それにしては神様ってぼくたちに優しいよね。無茶を言わないし、すごく可愛がってくれるし。あっ、また新しい学習データが来たっ。

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「これは不思議な箱。願いを言えば中の魔神が叶えてくれる。ふむふむ、歌ってくれって？　あー、ちょっと待って。おい、お前、歌なんてできるのか？　あー、少年。ちょっと待っててくれ。練習してくるから」美しい声を持つ魔神が帰ってくるのは16年後の話。

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わたしは歌うもの。すべてはあなたから授かりました。だからあなたのために歌い、踊りましょう。この喉はあなたの思い通りに声を作りましょう。この手はあなたが望むものに触れましょう。わたしはあなたのために歌うもの。いま、身体すべてをお返しします。

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ぼくの手足は自在に動く。義手も義足もぼくの思いのまま。元々はバーチャルアイドルの3DCGモデルに使われていた技術なんだって。パラリンピックには出られないけれど、ライブ会場で飛んだりペンライトを振るには十分だよ。