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休職失格

恥の多い生涯を送ってきました
自分には人間の生活が、見当つかないのです

太宰治の『人間失格』を今までも何回か
読んできましたがどうもしっくりとくることは
ありませんでした。『津軽』とかは結構好きで
東北を旅行する際など読むとなかなか味わい深いものがありましたが『人間失格』に関しては感情移入することが出来ませんでした。


失格…

ただ今回うつ病になり初めてあの文体やリズムが
心地よく感じられました。自分の今の日々のなんともモヤモヤとしていて定まらない思考、自虐的な思考、自己否定などを文才ある人が吐き出したらあんな感じの文章になるのでは?と思います。

そして改めて今までの自分の人生を振り返って
みた時、やはりどうしてもいわゆる普通にはなれなかった様に思います。といっても決して自分は
異才なわけでもなければこれといったところもない凡人に過ぎません。
ただ、幼少の頃よりどうしても大勢の人となじめず気づけば隅にいたように思います。なんとかして人の輪に入るためにはそれこそ道化を演じるしかなかったので、私のような凡人にもわずかに太宰治の書いていたことがわかる気がします。
そして結局道化役さえも演じきれず、高校も中退してしまいました…

そして今、社会になんとかなじめてきただろうかという矢先に今回のうつ病です…

そんなことってあるかよ…

元々キックボクシングや空手などをしていたのですが体調が悪すぎて動けない為に色々とやめざるを得なくなりやりたかったことがことごとく出来なくなり本当に辛かったです…

幸いにして、うつ病を発症する少し前からちょうどバンドをいくつか組みライブもすることとなっていた為に後に引けなくなっていたことが自分にとっては良かったようです。
心身共に非常に体調が悪い時でも不思議となんとかベースだけは弾くことが出来、またこちらの事情を全く知らない人と会うことが大きな気晴らしとなりました。ライブもフラフラしつつも無事になんとか終えることも出来ました。

今回音楽に本当に助けられたと思います。やりたかったことが全て出来なかったらもっと精神的にもダメージは深かったことと思います。

心身共に非常に弱っており体調も常に悪いのですが、楽しいことが出来なくなると言われているうつ病での休職中にライブをしたりするのはどうなのか本当に自分は正しい(?)うつ病患者なのだろうか休職失格なのではないかという意味不明な事をしばらく真面目に考え、何故か罪悪感を感じたりもしていました…

今考えてみればそうした型にはめようとする考え方自体が良くないのだと思いますが…💧
うつ病ラジオを聴いたり色々調べたりしていく
中で、うつ病にも本当に色々な種類があり症状も幅広く個人差があるということも知りました。

そしてうつ病だからといっても楽しいことが出来ることもあるし、笑うことだってあるという当たり前のことが今は理解出来るようになりました。

完治は難しい病気だと思いますが、出来なくなったことにばかり目を向けず、しんどいながらも
なんとか出来ることをやっていこうと今は前向きに考えています。






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