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【共通テスト】英語・数学・国語の主要科目の傾向と対策を徹底分析!

予備校で講師&学習アドバイザーをしている冒険者です。冒険者ブログを運営しています。

今回は、すごいです。ついに完成しました!

大手予備校の知識を駆使した「共通テスト対策」の傑作版、「英語・数学・国語の共通テストを徹底分析」したものをお伝えします。

普通では手に入らない予備校ならではの知識のエッセンスを凝縮させた1冊のnoteに仕上がっています。

高校生受験生浪人生、そして高校の授業をしている先生たち、高校生をお持ちの保護者の方、これを見れば共通テストの英数国を網羅することができます。

1科目ずつ「共通テストの傾向と対策、分析した結果からわかる勉強法」を出し惜しみなく解説します。

かなりの長編ですので、じっくりと読んで頂き、実践に移してもらえればと思います。

大学受験は情報戦です。情報を制する者は受験を制す!

というぐらいに情報は大切です。

もう一度書きますが「普通は予備校に通って得られる知識のエッセンスを凝縮している」ため、絶対に読んで損はさせません。

あまり長々と書いても仕方がないので、さっそく本題に入っていきましょう!

共通テスト 英語リーディング

まずは共通テスト英語の傾向と対策です。

共通テストの英語は「リーディング」と「リスニング」に分けられます。

センター試験では200:50という配点でしたが、共通テストは100:100です。

それでは共通テスト英語のリーディングの傾向や配点から見ていきましょう!

共通テスト 英語リーディングの対策と配点

共通テスト模試をやった人であればおわかりの通り、英問英答になっています。問題文も本文も全て英語で書かれているわけです。

そのため、以前のセンター試験の問題よりも英語のワード数が1000単語程度増えました。

ここで言えることは「速読ができないと話にならない」ということです。

大問は全部で6問。各大問に出題されるテーマは以下の通り。

第1問:メモやお知らせの英文(100~200語)
第2問:ウェブサイトなどの英文(200~250語)
第3問:ブログや雑誌の記事の英文(200~300語)
第4問:グラフを用いた英文(500語程度)
第5問:伝記や小説の英文(600語程度)
第6問:評論の英文(500語程度)

次に問題難易度と問題数と配点です。

※問題難易度はCEFRに基づく
英検レベルでA1は3級、A2は準2級、B1は2級を表す

第1問:A1~A2程度 5問で10点(1問2点)
第2問:A1~A2程度 10問で20点(1問2点)
第3問:A1~A2程度 5問で10点(1問2点)
第4問:B1程度 5問で16点(1問3点~4点)
第5問:B1程度 4問で20点(1問5点)
第6問:B1程度 8問で24点(1問3点)

センター試験と同じように、大問の後半に難易度が高くワード数も多く配点も高いという問題傾向になっています。

つまり、いかに速く正確に英文を読むかが得点力につながるということになります。

共通テスト 英語リーディングの対策

では、共通テストの英語リーディングの対策法を教えていきます。

共通テストの英語は読解問題のみになりますので、とにかく読解の演習量を増やすということが挙げられます。

しかし、演習量だけではとても高得点を狙えるようにはなりません。

そこで、具体的な対策方法をまとめると・・・

・英単語の暗記
・文法の確認
・速読をするための精読の訓練
・マーク式の問題演習

これにつきます。

共通テスト リーディング 英単語の勉強方法

共通テストに向けた英単語の勉強の仕方を解説します。

まず、記憶のメカニズムから話をしますと「記憶する」というのは「短期記憶」と「長期記憶」に分けられます。ここで必要なのは「長期記憶」ですね。

ですので、長期記憶にするために脳科学的にどのような方法が効果的なのかということが重要になります。

脳科学的に効果的な記憶とは・・・

接触回数が多い方が記憶の定着率が高い

ということなんです。

よって、1回の勉強でしっかり覚えるよりも、短時間でも毎日複数回勉強した方が記憶の定着率が高いということです。

例えば、30分という時間で英単語100個を覚える場合に「30分使って一気にを覚える」よりも「5分×6回に分けて覚える」方が効果的に覚えられるということです。

また近年では・・・

脳科学では大脳の海馬に与えられた刺激が短期記憶としてとどめられた後、それを短期間に複数回同じ体験をすると、その刺激(記憶)は前頭前野に信号が送信され、固定化される。

という研究結果が発表されています。

短期間にというのを具体的に表すと「2週間に3回以上」となります。

英単語の勉強の仕方をまとめると・・・

①1日に短時間で何通りも同じ単語を覚える
②2週間に3回以上、同じ単語を覚える

ということです。実践してみて下さい!

英単語の単語帳でおすすめの教材は「ターゲット1900」です。

ターゲットの良いところは何と言っても「出る順」。

最初の単語は最重要単語、1500語までは基礎単語で残り400語は難単語。まずは1500語までを何周も繰り返し定着させることをお勧めします。無料アプリもあります!

共通テスト 英語リーディング 速読するための精読の訓練

ではここで精読と速読について説明をしていきます。

精読とは「細かい部分まで正確に読むこと。熟読すること」となります。
速読とは「読むスピードを極限まで上げて内容全体を把握すること」となります。

ここで重要なのは速読です。

理由は共通テスト英語は80分という短い時間の中で相当な英文の情報を処理しなければ、高得点を狙えないから、です。

無制限に時間があれば高得点が狙えても、80分という限られた時間の中で英文読解をしなければならければ、速読が絶対条件になるのはおわかりいただけるのではないでしょうか。

では、速読をするための精読とは、いったいどのようにすればよいのでしょうか?

それは・・・

・長文読解の問題を制限時間を自分で決めて解く
※間に合わなかった場合は、そこで終了
・解き終わったら全文全訳する
※全訳はイメージでOK
・わからない単語や文法はすぐに調べる
※単語帳や文法書は1冊に限定

おそらく、8割の高校生は問題を解いて解答して間違えた問題を直しておしまい、でしょうね。これではダメです。

時間を測り、全文全訳してください!全訳は書かなくていいので、頭の中でイメージして訳を見てあっているかどうかを検証してください。

さらに、わからなかった単語は自分の使っている単語帳で調べ、マーカーや付箋を貼ってください。

これをすることで、速読を元にした精読訓練ができます。

そして、もっと重要なのは「これを週1回以上のペースで必ず読解問題を解く」ことです。

これを3か月継続できれば、必ず速読ができるようになります。

速読をするための精読の訓練するための、おすすめの問題集は「これだけはやっておきたい英語長文300」です。

河合出版で、問題数が非常に豊富で、精読訓練には持って来いの教材です。

そして、精読が終わると次はマーク式の英語長文問題に入ります。これはマーク式なら何でもOK。共通テストの傾向にあっていなくてもOK。

理由は英語のマーク式の問題の出題傾向には限りがあるので、必ず共通テストに通ずる演習ができるからです。

そのマーク式問題の出題傾向は・・・

・内容一致
・説明問題
・語句言い換え
・空所補充

これくらいでしょう。これ以外にも出題のされ方はありますが、マーク式の出題の大半がこの形式の問題になります。

つまり、書店に売っているマーク式問題集や、センター試験の過去問の第4問~第6問を解いていけばマーク式の演習になるわけです。

結局、共通テストの英語リーディングは単語、速読、マークの3つをクリアすれば高得点を狙えるようになるわけです。

であれば、マーク式であれば正直、どんな英文読解でも構いません。マーク式の問題には独特の傾向があるので、どのマークの問題を解いても、必ずそれに対応してくれているはずです。

マーク演習もできれば週1回解くことをお勧めします!

ただ、共通テスト対策系の問題集を解く場合には「ある程度の精読する力」が身についていないと効果はでません。

ですから、精読や単語が固まった段階で共通テスト対策を勉強することをおススメします。

共通テスト 英語リスニング

では次にリスニングをみていきましょう!ご存じの通り、リスニングはセンター試験に比べて配点が倍増しているので、対策は必ず実施してください。

共通テスト 英語リスニング 配点や傾向

共通テストの英語のテストの2つ目、リスニングの傾向や配点についてみていきましょう。

まず、リスニングですがセンター試験の時よりも配点が上がっています。

リーディング:リスニング=100:100です。つまり、これまでは読解中心に勉強をしていたけれども、共通テストからは同じ比重で勉強しなければならないということになるんですね。

※大学によってはリーディングとリスニングの比率が異なるので、必ず募集要項などで確認をしてください。

その方が良い方もいるかもしれませんが、リスニングの難しさはその対策の仕方です。

まずは問題の傾向からみていきましょう。

第1問:A短文発話内容一致問題(20語程度)
    B短文発話イラスト選択問題(20語程度)
第2問:対話文イラスト選択問題(30~50語程度)
第3問:対話文質問選択問題(50語程度)
第4問:Aモノロ―グ型イラスト整序説明問題(100語程度)
    Bモノローグ型質問選択問題(200語程度)
第5問:モノローグ型ワークシート完成選択問題(350語程度)
第6問:対話文質問選択問題(250語程度)
※モノローグとは1人の人が全て話しをすること
※単語数はあくまで目安です

次に問題難易度と問題数と配点です。

※問題難易度はCEFRに基づく
英検レベルでA1は3級、A2は準2級、B1は2級を表す

第1問:A1~A2程度 7問で24点(1問3点~4点)
第2問:A1~A2程度 4問で12点(1問3点)
第3問:A1~A1程度 4問で16点(1問4点)
第4問:B1程度 3問で12点(1問4点)
第5問:B1程度 5問で20点(1問4点)
第6問:B1程度 4問で16点(1問4点)

このようになります。

お気づきの通り1問あたりの配点が高いです。問題数があまり出題されないので1つのミスが命取りになりますね。

さらに・・・

第1問~第3問:2回読み
第4問~第5問:1回読み

となっており、後半は1回しか読まれません。集中力を最大限に発揮して英文を聞かないと、得点することができなくなります。

予め、どんな問題がくるかは各設問ごとに頭にインプットしておいて、当日は慌てることのないようにしてほしいです。

共通テスト 英語リスニング 対策方法

では、リスニングの対策方法について解説していきます。

リスニングで最も重要な対策の要素は・・・

英語を聞いて耳を英語に慣らすこと

これに尽きます。

ただし、よくある勘違いをした勉強をしている生徒がいますので例をあげます。

やってはダメ!勘違いリスニング勉強法!
①英語の歌を聞く
②英語のラジオやYoutubeを聞く
③海外映画を字幕なしで見る

ですね。これは大きな勘違いなので注意してください!

結論から言えば、英語を聞いて耳を慣らすことは要素の一つで、その要素を使って成果をだすところまでが勉強です。

そこでリスニングの効果的な学習方法をまとめます。

・リスニングの問題を解いたらテキストで読まれる英文を確認する
・英単語を覚える時に発音する
・長文読解で使用した問題を音読する

この3つです。では1つ1つ勉強法を詳しくみていきましょう。

共通テスト 英語リスニング テキストで読まれる英文を確認

テキストで読まれる英文を確認する、というのは最もリスニングの精度を上げるうえで重要な勉強方法です。

成果を出すリスニングの勉強では、絶対にテキストが必要!ということになるわけです。
※テキストとは読まれた本文が全て英語で書かれている冊子ですね。

聞き流すのではなく、正確に聞き取れているかを確認するために読まれた英語の全文が必要なのです。

だから、英語の歌を聞いたりラジオを聞いたりしても、曖昧なまま感覚で英語を聞いていることになるので短期間で成果を出すのが難しいのです。

では、テキストを使ってどのようにリスニングの学習をすればよいのかを具体的に見ていきます。

①リスニングの問題を解く

②解答解説を見て〇付け復習する
※ここまでは普通ですね

③もう一度リスニングをする(全文を見ながら)

④聞き取れなかった単語や意味を確認

⑤もう一度リスニングをする(今度は見ない)

という具合に3回通り聞いて下さい。普通に解く→全文を見ながら聞く→見ないで聞く、という感じです。

これをすることで、聞き取れなかった内容が改善していき、さらに発音がわからない単語などもなくなっていきます。

もう一度確認ですが、リスニングは読まれる英語の全文があるものを使って対策をしてください!

共通テスト 英語リスニング 英単語を覚える時に発音する

これはやっている人も多いのではないでしょうか?

英単語を覚えるのに発音しながら覚えることは、正しく発音できるものと、そうでないものを区別できるだけでなく、視覚や聴覚も利用して発音を覚えられる方法です。

もし発音がわからないときは、今どきの電子辞書は発音もしてくれるので、それを利用してください。

周りに人がいて恥ずかしい場合は、自分の部屋で一人でぶつぶつつぶやきながら勉強をしましょう!

そうすれば「英単語+リスニング対策」で一石二鳥の勉強ができますね!

共通テスト 英語リスニング 長文読解で使用した問題を音読する

これはあまりやっていないと思いますが、重要です。

せっかく教材として英文があるのであれば、音読をしてみましょう。そうすると、リーディングの精読にもつながります。

滑らかに英文を読むのが目的ではありません。本当の目的は英語の単語の発音がしっかりとできるか、というのが目的なのです。

ですから、つっかえてもいいので単語の発音を確認しながら読んでいきましょう!

共通テスト 英語リスニング おまけ

実際、リスニング中に起こる問題点を書いておきます。大多数の人はリスニングの問題を解くときに次の問題が起こります。

「解答時間がたりない」

リスニングの問題を解いていると、解答時間が過ぎて次の問題が始まった!という経験は多くの人があると思います。

それは「英語→日本語」の変換をやっているからです。

断言します。英語を英語のまま解釈しないと時間がない!と覚えておきましょう。

ここまでの勉強をしてきたら、だんだん解き方がわかって点数に結びつきますが、あとは時間との勝負です。

制限時間があるので、英語→日本語の変換には時間がかかります。

ですから、聞き取った英語を英語のまま処理してください。

「メモを取るかどうか」

メモを取ることは重要です。

ただし、メモを取ることで流れる英文を聞き逃すリスクがあります。そのリスクが高いのは第4問以降の1回読みのときです。

1回しか読まれないので、メモを取っていると確実に聞き逃しが起こります。

こればかりは個人差があるので、メモをとるかどうかは自分で検討してみましょう。

共通テスト国語 現代文

それではここから共通テスト現代文の傾向と対策について解説していきます。

でも、現代文の解説をする前に一つだけ書かせて下さい。

それは、理系の生徒が最終的に志望校ボーダーラインに到達するかどうかは国語によるところが大きい!ということです。

これまでの生徒を見てきていて、実感としてそれを年々感じています。

ですから、理系の生徒が国語を疎かにすべきではない!と声を大にしていいたいです。国公立を目指しているのであれば総合力ですから、気を抜かないようにしてください!

理系の生徒には記事の最後にとっておきのテクニックがあるので、楽しみに!

共通テスト現代文 傾向と配点

共通テスト模試で国語を受験された方はわかったと思いますが、現代文は2つの設問で構成されます。

第1問:複数のテクストによる論理的文章
第2問:複数のテクストによる文学的文章(詩とエッセイ)

となっています。

センター試験と大きく変わったところは「複数のテクスト」という点です。つまり、1つの文章だけではなく、図や表、条文やポスター、詩や資料を合わせて設問を解いていく形式になりました。

よって、単に読解力だけではないテクストを組み合わせて解く処理能力も問われる設問が多く出題されます。

次に問題数と配点をみていきます

第1問:漢字5問、読解5問で50点(漢字は1問2点、他8点)
第2問:語彙3問、読解5問で50点(語彙は1問3点、他7~10点)

このようになっています。読解問題は1問あたりの点数が非常に高いということがわかりますね。

現代文の読解問題は出題される文章によって左右され、得点に波がある生徒が多いです。しかし、対策をしっかり取れれば安定した点数が取れるようになります。

それをしっかりと学んで、日々の学習に生かしてください。

共通テスト現代文 漢字対策

論理的文章の1問目は漢字の問題です。

書いて覚えて、とやっていく勉強をすると、非常に効率が悪いのでやめた方がいいです。

本当は書いてしっかりと記憶した方がいいのですが、これは共通テスト国語の話し。マーク式なので漢字は書けなくてOK。

出題のされ方は同音異義を見分ける問題です。つまり、傍線部の漢字と同じ漢字を5つから1つ選ぶ形式なのです。

ですので、対策としては同音異義をしっかりと身につければ大丈夫です。その勉強方法として最も効果的なのは「漢字検定2級の同音異議」の問題をオススメします。

教材は「漢検2級でる順」。見て覚えるのに最適です。

共通テスト現代文 語彙対策

文学的文章の1問目は語彙の意味を答える問題です。語彙はなかなか対策することが難しいですが、これも対策方法があります。

それは「文脈から推測する」です。

意味を選んだ後に本文をその意味のまま読んで違和感がないかどうかを確かめて下さい。そうすることで、全く見当違いの答えを選ぶことはなくなります。

また「普段から辞書を引く」ことは心がけて下さい。面倒だとは思いますが、これが一番の近道でさらに自分の知識にもつながります。

分からない語句が出てきたらその都度で辞書を見て確認しましょう。

共通テスト現代文 読解対策

いよいよ読解対策です。共通テスト現代文の論理的・文学的文章は必ず複数のテクストを使って解くようになります。

ですので、本文だけで設問を解こうとしないでください。条文や資料に目を通してから設問に入るようにしましょう。

設問の解答はその複数のテクストを組み合わせて答えるようにしないと導き出せません!

それはそれで、読解対策の基本を解説すると・・・

根拠をもって答えられること

これに尽きます。

設問にある選択肢を1つずつ根拠をもって消去法で正解を導き出すのです。現代文ができる人はこの精度が高いのです。

選択肢は5つ。勘でやったら正答率20%。でも選択肢が根拠をもって消去法で2つまで絞ると正答率は50%まで上がります。

この精度が高くなれば高くなるほど正答率が上がり、例えば正答率80%になると40点/50点が現実になるわけですね。

では、根拠をもつためにはどうすればよいのでしょうか?それは・・・

問題をたくさん解いて、解説を見る!
間違えた問題の根拠をしっかりと読んで理解する!

これです!

まず問題に触れなければ根拠を持つ練習などできるわけありません。

現代文をどうにかしようと思っているなら、絶対に問題を解く時間をとって下さい。

ただし、解いて解答して終わり、ではダメです!

根拠を持つ練習はここから。間違えた問題はどうして間違えたのか、どの部分が違うのか、答えはなぜ答えなのか、を1つ1つ検証してください。

例えば、内容一致問題で回答を「①か③」までしぼれていて、①を選ぶ。しかし、答えは③で間違えた場合

①は本文の中で具体的に説明されていないので×
①は資料と本文の内容に矛盾が生じるので×
①は書いてある内容は合っているが最後に断言しているので×

このように、なぜ自分が選んだ答えが間違いだったのか!?こういった分析が必要です。

ちなみに、現代文の模試作成担当者に話を聞いたことがありますが「選択肢は5つあるが3つはすぐに消せる。残った2つの見極めができるかどうかが勝負の分かれ目」と言っていました。

その分かれ目で1問8点ですから、相当大きいですよね。総合得点率が1%弱変わります。

現代文は理系の生徒が毛嫌いする傾向があるので、最後の最後で国語で裏切られないように気をつけましょう。


共通テスト現代文 テクニック編

ここまで対策の仕方を紹介してきました。これを続けるだけでも、かなり点数が上がっていくと思います。

ただ、現代文の点数を安定して取っていくためには「テクニック」も重要な要素になります。

あまり小手先のテクニックに頼らず解けるようになってもらいたいのですが、最終手段として、いくつかのテクニックを紹介します。

共通テスト現代文 感情を捨てよう

現代文を読む時は一切の感情を捨てましょう。

自分の感覚や感情、経験や知識が入ってくると、自己流の解釈になり、筆者の主張とずれてくる可能性が高くなります。

特に感情や感覚が入りやすいのは文学的文章です。人それぞれの価値観があるため、自分に合っているかどうかで詩やエッセイは読みやすい、読みにくいが決まります。

そのため現代文に波が生まれるのです。

現代文を読む時は、一切の感情を捨て事実だけを受け止めるようにしてください。

どのように感情を捨てればよいか、その方法は簡単です。

それは・・・

「冷静に解く」

没頭しないようにすることですね。

どうしても現代文を解いていると自分を忘れ没頭することが多くなります。模試を受けた後の生徒や受験を終えた生徒の反省点を挙げさせると、「時間をかけすぎた」と言います。

その原因は没頭し集中しすぎるからです。

むしろ冷徹に冷静に、自分を客観的に見ながら問題を解くことができれば感情を捨てられます。これから問題を解くときに、ぜひ試してみてください。

共通テスト現代文 パラグラフを読み解く

もう一つのテクニックはパラグラフを読むことです。

パラグラフというのは「段落」のこと。このパラグラフリーディングができれば、速読も可能になります。

ではどうやってパラグラフを読めばいいのでしょうか?それは・・・

・1つのパラグラフには主張は1つ
・接続詞に注目し、パラグラフの変化を見る
・パラグラフ同士は互いに繋がりをもつ

ですね。

論理展開にはパターンがあり、そのパターンを理解していれば速読できます。

・抽象的→具体的
・対比と逆接の関係
・因果関係

そして、筆者の主張の出現にもパターンがあります。

・パラグラフの冒頭
・逆接の接続詞を含むとき
・結論の接続詞を含むとき

つまり「接続詞」に着目すれば主張をつかみやすくなるということです!

これは裏技といってもいいでしょう。筆者の主張がわかれば、ほぼどんな問題も解けますよ!

接続詞には対比、具体例、言い換え、追加、因果、結論という意味をもっていますので、それぞれをしっかりと把握して読んでみて下さい。

・逆接→重要
「しかし」「一方で」「たとえ~でも」「にもかかわらず」
・具体例
「例えば」「~のような」
・言い換え
「すなわち」「言い換えると」
・追加
「さらに」「~もまた」「加えて」
・因果
「~なので」「~のために」「それゆえ」
・結論→重要
「要するに」「つまり」「結局」
※意味がない接続詞
「そして」「また」

これにより、パラグラフがどう変化したのかを気をつけて読めば、筆者の主張を捉えやすくなります。

主張がつかめれば、何度も読み返すこともなくなり設問に答えやすくなるというテクニックです。ぜひ、接続詞に着目して読んでみて下さい。

共通テスト国語 古文と漢文

では共通テストの古文と漢文の傾向と対策を見ていきましょう!現代文とは違い、勉強すれば非常に早い時期から結果が出る可能性が高いです。

国語で点数を伸ばしたければ、まずは古文漢文から勉強を始めることをおすすめします!

共通テスト対策 古文漢文の傾向と配点

共通テストの古文と(プラスして漢文)は、共通テストの国語の第3問と第4問に出題されます。

第3問:古文(50点)
第4問:漢文(50点)

単純にこのようになっています。センター試験と全く変わりません。

では次に問題数と設問ごとの配点を見ていきます。

第3問:意味3問(1問5点)、読解5問(1問7点)
第4問:意味2問(1問4点)、読解6問(1問7点)

やっぱり国語は1問ごとの配点が高いですね。現代文でも書きましたが、読解1問解けると総合得点率が1%弱得点率が高くなります。

ですから、本当にキッチリと対策をして得点率につなげたいですよね!

古文と漢文は対策をしっかり取れば、高得点が狙えて国語全体の点数が安定します。

現代文が波のある科目ですので、古文と漢文で高得点で安定すると、国語の点数にブレがなくなるので、古漢は鍛えていきましょう。

共通テスト古文 対策方法

では古文の具体的な対策方法について解説していきます。

古文の勉強の仕方は英語と似ている、と思ってくれて大丈夫です。つまり「単語」「文法」が基本になっていきます。

古文の方が英語に比べたら格段に量が少ないです。

・古文単語
330語
・古典文法
用言(活用の種類9つ)
助動詞(28語)
助詞(64語)
敬語(38語)

となっており、英単語に比べれば量は少ないです。

これを見て「えーこんなにある!」って思った人は、自分に厳しくしっかりと覚えてほしいと思います。

英語の単語は1900語、文法に至ってはどれだけあるか数えたくもない量ですから、古文の暗記は頑張って覚えて下さい。

古文は英語と似ている、と書きましたが英語にはない「古文ならではの特徴」があります。これに対応できないと、せっかく単語や文法を覚えても点数が取れなくなります。

その古文ならではの特徴とは!?それは・・・

主語の省略と和歌

これです。

主語の省略があることで「誰の行動」か「誰のセリフ」かが、推測しながら読まないと解釈がずれていきます。内容全体がずれてくると読解の設問に対応できなくなります。

また和歌に関しては枕詞や韻などを踏まえて、解釈しないといけません。できるだけ和歌の知識も入れておきましょう!

共通テスト古文 読解 主語の省略の対策

では、主語の省略の対策方法について解説します。

古文では主語は一度本文に出てきたら、次からはほぼ省略されます。これを補って文章を読まないと解釈がずれていきます。

どうやって補うのかは、知っている人も多いと思います。それは・・・

「敬語表現」

です。敬語は主語を補う上で、絶対に必要な要素になります。必ずマスターしてほしいです。

敬語は「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つです。

・尊敬語:動作をする人に対する敬意
・謙譲語:動作を受ける人に対する敬意
・丁寧語:聞き手、読み手に対する敬意

となり、敬語を理解すると「誰の」「誰に対する」行動かを明確に読めるようになります。

敬意の方向、敬語の語順、最高敬語など理解しておくと文章が読みやすくなるでしょう。

細かいところはここでは解説はしませんが、敬語が大切と分かって頂けたら幸いです。

ここで古文を読む時に「登場人物」を必ずチェックしてください。そして、その登場人物の身分関係をしっかりと図式化しましょう。

そうすることで古文全体の内容把握の精度が高まります。

共通テスト古文 読解 和歌の対策

では次に和歌の対策の解説をします。

もともと和歌というのは「相手に気持ちを贈る」という意味で読まれていました。恋人へ贈る和歌、手紙として贈る和歌など、貴族の中では当たり前にできる教養の一つだったんです。

和歌には「修辞」というものがあり、いわゆる決まりみたいなものですね。

修辞
・句切れ・枕詞・序詞・掛詞・縁語

この表現は頭に入れておいてください。

ただ、共通テスト古文の場合は解釈が大切です。問5に出題される問題で生徒と先生の会話の中で、どう解釈するのが正しいかを問われる問題が出ます(14点分)。

和歌の解釈をするうえで重要なのが「掛詞」。二通りの意味を持つため和歌の深みをだしていく技法になりやすい。

また和歌の解釈には前後の文の流れや登場人物の関係も重要な要素になります。

誰が誰に贈った和歌なのか、その人物の関係は、本文の流れの中でどのタイミングで詠まれた和歌なのか、そういう文脈を読むことも大切です。

和歌の深い部分の解釈ができるかどうかで得点につながるかどうかが決まります!

共通テスト古文 テクニック編

では、古文を解くうえで使えるテクニックをいくつか紹介します。

ただ、この方法は即効性が高いですが高得点を狙えるテクニックではないので注意してください。

その方法は・・・

先に注釈と設問を読んでから本文を読む

ですね。こうすることで内容把握がしやすくなります。

先に注釈を見れば登場人物が把握できますし、関係図も見えてきます。

先に設問や設問の選択肢を見ればある程度の物語を理解することができます。ここで設問に「適当でないものを選びなさい」だったらチャンスです。

5つの選択肢のうち4つが本文と合致している内容が書かれているので、現代語で本文の内容を知ることができるんですね!

しかし、先に読むことで本文からの情報を先に得られるメリットがあるだけなので、決して正答率が高くなるというわけではなく、一つのテクニックとして使って下さい。

共通テスト国語 漢文

では漢文について簡単に解説します。

漢文も50点の配点がありますが、どうしても時間がない場合はあまり漢文にこだわらなくてもいいかと思います。

理由は文系は英語や現代文、古文は私大でも受験科目で使うことが多いですし、理系にとっては数学や物理・化学・生物に時間を割きたいでしょうから、漢文は後回しでOK。

ただ、対策は意外とシンプルで簡単。しっかり量をこなせば伸びる科目となっています。漢文の勉強を効率的に伸ばしたい方は、今回の記事を参考にして下さい。

では漢文はどのように対策をすればよいかを解説します。

共通テスト漢文 対策方法

漢文の対策方法はいたってシンプル。2つだけです。

漢文は再読文字重要語句を徹底的に勉強してください。少しだけ解説をすると・・・

再読文字
・未:イマダ~ズ。まだ~しない
・将:マサニ~トス。いまにも~しようとしている
・当:マサニ~ベシ。当然~すべき
・須:スベカラク~ベシ。~しなければならない
重要語句
・家書:家族から来た手紙の事、もしくは出す手紙
・臣:自分のこと、わたくし
・夫子:先生、賢者、孔子などへの敬称
・百姓:庶民、人民

など、暗記すれば結構漢文は読むことができます。他にも重要な句形を頭に入れれば、内容把握の精度は上がっていくと思います。

句形
・使役形:使、命など
・受身形:為A所、見、於など
・否定形:不、非、無、勿など
・二重否定:無不、無非など
・全否定と部分否定
・疑問反語

などなどですね。詳細は解説しませんが、そんなに量は多くありません。

古文と同様、しっかり覚えてしまえば点数につながりやすいんですよ。だから、国語の点数を安定させたい場合は、こういったものを覚えてしまうのは得策です!

共通テストの漢文にも古文と同様に、先生と生徒の会話の中から解釈していく問題が出題されます。

そこで重要なのは本文全体の内容の解釈。

この解釈がずれると正答にたどり着けない形式で出されています。単語や句形を知っていても、文章全体の解釈の練習をしておかないといけないことになります。

共通テスト数学ⅠA 

それでは、共通テスト数学に入ります。まずは数学ⅠAから順序良く見ていきましょう。

共通テスト数学はセンター試験と比べても非常に変化が大きい科目になります。

数学が苦手な人も多いと思いますので、じっくりと読んでください。

共通テスト数学ⅠA 傾向と配点

共通テストの数学は「数学Ⅰ」と「数学ⅠA」に分類されます。

一般的な大学入試で使用するのは「数学ⅠA」の方です。よく間違えて数学Ⅰを解いてしまう生徒がいるので、注意してください!

ちなみに、センター試験では60分の時間でしたが、共通テストは70分と変更になっています。

では、その傾向と配点を見てきましょう。

第1問:集合と命題(15点)/2次関数(15点)
第2問:三角比(15点)/データの分析(15点)
第3問:場合の数、確率(20点)※
第4問:整数の性質(20点)※
第5問:図形の性質(20点)※
※第3問~第5問から2題選択

このようになっています。これを見ておわかりの通り、出題される分野はガッチリ固定されています。

いろいろな分野からまんべんなく出題されていますので、苦手な分野を作らないようにしてください。

第3問から第5問は選択問題になっていて2つ選びます。割り切って「確率と図形!」みたいに選択を決めていてもいいですが、時期が直前期でなければ全般的に勉強することをオススメします。

数学は各設問ごとに解説をしていきたいと思います。

共通テスト数学ⅠA 設問の対策

ここからは設問ごとの解説にいきます。数学は単元が完全に分断されていますので、苦手単元があれば絶対につぶしておいてください!

共通テスト数学ⅠA 集合命題/2次関数

では第1問をみていきます。

・集合と命題
絶対値や集合、命題の反例、必要十分条件が出題
・2次関数
グラフを用いて変数a、bの値について正誤記述が出題
最大値最小値も頻出
※共通テストからは関数と題して変化量が一定でない関数が出題

このようになっています。

集合に関しては記号の意味や状況を図式化できるか、2次関数は単純な作問はなく状況の変化でグラフが持つ意味を理解できるか、そして関数は初見でどういうグラフが描けるかを問われることになります。

単純に一般的な問題を解くよりも、どうしてそうなるかの理解していないといけないんです!

よく数学を暗記で解こうと考えている生徒がいますが、こういった生徒は本当に共通テスト数学は痛い目にあいます。

だから、理解を中心にしてほしいわけですね!

共通テスト数学ⅠA 三角比/データの分析

共通テストになり、より思考力が必要となった問題が中心に出題されます。

・三角比
正弦定理、余弦定理などを使い実際の高さや角度を求める
・データの分析
散布図、四分位範囲、標準偏差などの知識などからも出題

三角比では三角比の表を使って具体的な数値を求める問題も出題されていくかもしれません。

ですので、学校の階段の高さ、山の高さ、電柱の問題といった日常生活におけるものから出題されるので、問題の文章量も多くなっています(ページ数はセンター試験の2倍)。

生徒と先生の会話から問題が作成される形になっていたりするので、それを読んで状況を図式化できないと図形問題は手ごわくなります。

データの分析は必ず用語を理解しておく必要があります。用語は理解して実際に数値を読み取ったり計算できるくらいまでにしておきましょう。

共通テスト数学ⅠA 場合の数・確率

では第3問目にいきます。ここは選択問題ですので、確率は苦手だからやらない!と決めるのも手です。

しかし、確率は問題の状況を整理できさえすれば、やり方にあてはめられるので数学が苦手でも選択することをオススメしたいです。

・場合の数、確率
ゲームなどを通して生徒同士のやり取りの中から出題

確率は前問の答えを使うことが非常に多いです。最後の方で条件付確率は頻出しますが、そこまでたどり着くまでに色々と大変なんです。

まず、確率の大前提は「すべての数え上げる!」という姿勢があれば時間がかかるけど正解にたどり着きます。

数え上げるのが大変だから順列などの公式があるんですね。確率は共通テストになって問題の出され方が変わりましたが、基本は型にはまっています。

練習すれば点数は上がりますから、実践をすべし!

共通テスト数学ⅠA 整数の性質

第4問です。整数は解きにくいと思う生徒が多いです。

ただ、難関大を目指すのであれば、2次試験や個別試験で整数は出題されやすいので、共通テストでつまずいてほしくないと思います。

・整数の性質
倍数約数、互除法や不定方程式など多岐にわたって出題

互いに素となる整数の正式px+qy=rや整数kを割ったあまりの出題など、実はオーソドックスな問題が多いんです。

基本を押さえればある程度点数が取れるようになりますが、どうしても理解して進まないといけない非常に数学的な考えを必要としますね。

マジで数学苦手な人は切ってもいいかもしれません。

ただ、知っておいてほしいのは国公立の2次試験や私立大学の個別試験は整数の性質が大好きです!

だから、数学をそういった感じで使いたい人は、切れませんよ!

共通テスト数学ⅠA 図形の性質

第5問です。図形の性質は三角比に近いですね。

・図形の性質
方べきの定理、チェバメネラウスの定理などが必須の問題

図形には定理がいくつかありますが、それを駆使します。そして、問題文に書かれている内容を図式化できないと解けないです。

基本的に図は自分で書きます。それがある程度正確じゃないと混乱しますね。

また、図形の問題の特徴として「ひらめき」がないと解けません。練習してパターンがある程度頭に入っていないとひらめきは生まれません。

ですから、図を正確に書いて、図とにらめっこして、そうだ!これだ!という具合で解いていくんです!

図形が苦手な人は選択することをススメませんが、消去法でいくとどうでしょうかね!?

共通テスト数学ⅠA 対策方法

さて、ここまでは各大問の傾向を解説してきました。

ここまでの内容を頭に入れたうえで、どうやって対策するかを解説していきます。

共通テスト数学の対策
・絶対に手を動かして問題を解く
・苦手分野を徹底的につぶす
・暗記に頼らず、理解する

この3つをしっかりと守って勉強してほしいです。

数学は完全なるアウトプット型!じゃないと伸びませんよ!手をうごかしましょう!

苦手があったらそこを基礎から積み上げて下さい!単元別に自己分析しよう!

そして、暗記ではなく本質的な理解をするように学習を進めましょう!なぜそうなる?がわからなければ質問をして解決しよう。「こうなるからこう!」と覚えてしまうのはNGです!

数学は勉強量と点数が比例しません。積み重ねた結果が少しずつ積み上がり、一気にそれが開花します!

諦めないで対策を続けて下さい。

共通テスト数学ⅠA おすすめ参考書と勉強法

共通テスト数学ⅠAのおすすめの参考書を1冊あげます。それは・・・

黄チャート or 青チャート

やっぱりチャートです。理由は、解説が丁寧でわかりやすく、問題演習量が最も多いから!です。

チャートは何と言っても解説が詳しいんです!数学辞典みたいな感じですね。問題数も豊富でとても使いやすいです。

ただ、やっぱりチャートは分厚い!700ページくらいあり、全部解くのはかなり非効率的。

では、チャートを使った勉強はどうすればいいのか?

それは・・・

基本例題と重要例題を使い分ける

ですね。チャートは基本例題、重要例題、Exerciseと分かれています。

基本例題はその名の通り基礎基本。つまり、これができないと苦手単元の仲間入りという感じです。

基本例題は目で解くのもOK。解法が頭に浮かんだら解説をみてあっていたら次に行くようにすると効率的にできます。

ただ、解法が思いつかなければ基本例題からしっかりと手を動かして解いてください。

基本例題が大丈夫であれば重要例題にいきます。重要例題は必ず全部解くようにしてください。ただし、時間は1問20分程度で終わりましょう。

エンドレスでやると時間だけが過ぎて効率が悪くなります。

まとめると・・・

①基本例題を目で解く
※解法が思いつかなければ基本例題を進める。
②重要例題を手を動かして解く
※時間を区切って効率的に

ということですね。

あと、Exerciseはやらない方がいいです。本当に難しい問題が多いので、自信をなくします。

共通テスト数学ⅡB

それでは、共通テスト数学ⅡBに入ります。ここも数学ⅠAと同じ流れで書いていきます!では、また順序良く見ていきましょう。

共通テスト数学ⅡB 傾向と配点

共通テストの数学は「数学Ⅱ」と「数学ⅡB」に分類されます。

一般的な大学入試で使用するのは「数学ⅡB」の方です。間違えて数学Ⅱを解いてしまう生徒がいるので、注意してください!

では、その傾向と配点を見てきましょう。

第1問:三角関数(15点)/指数対数(15点)
第2問:図形と方程式(15点)/微分積分(15点)
※第1問と第2問の単元は変動の可能性あり
第3問:数列(20点)※
第4問:ベクトル(20点)※
第5問:確率分布と統計(20点)※
※第3問~第5問から2題選択

このようになっています。これを見ておわかりの通り、出題される分野はガッチリ固定されています。

数学ⅡもBも、いろいろな分野からまんべんなく出題されていますので、苦手な分野を作らないようにしてください。

ここで、第3問から第5問は選択問題になっていて2つ選びます。

この選択問題については99%「数列とベクトル」を選択すると思います。学校のカリキュラムでも確率分布をまともにガッチリやるということはないです。

では、ここでも各設問ごとの解説をしていきたいと思います。

共通テスト数学ⅡB 三角関数/指数対数

再度書きますが、第1問と第2問では単元が入れかわる可能性があります。ここでは三角関数と指数対数について解説していきます。

・三角関数
グラフを用いて合成から公式を用いて問題が出題
・指数対数
指数対数の関数を用いて事象を問われる問題が出題

このようになっています。

三角関数はやはり公式が命!公式を覚えるだけではなく、自分で組み立てられるくらいにしたいです。

また合成していきながら単位円で考え、それをグラフに書けるようにしておいてください。共通テスト数学ⅡBの問題ではグラフが頻出します。

単位円とグラフをしっかり理解すれば解ける問題は増えます!

指数対数も三角関数同様にグラフでの知識を入れておいてください。特に「対数」っていったい何?とならないように、対数関数についての知識を持ちましょう。

三角関数も指数対数も関数なので、最終的にはグラフが書けることが必須です!

共通テスト数学ⅡB 図形と方程式/微分積分

この単元も共通テストになり、より思考力が必要となった問題が中心に出題されます。

・図形と方程式
日常生活の事柄を軌跡と領域で解いていく問題が出題
・微分積分
接線の方程式やグラフの面積を求める問題が出題

この単元においても会話中心になっています。日常にある事柄を題材にすることがあるので、一見なんの単元がわかりにくいこともあります。

ただ、どの単元のどのような問題に当てはめればいいかが分かれば、解法の手順はこれまで通りの解き方に落とし込んでいけばOK。

数学ⅡBはパターン化した問題しかでません。

とにかく問題文が長いので、よく状況を整理しながら、これまで解いてきたどのパターンに当てはまるかを考えて解いてください。

共通テスト数学ⅡB 数列

では第3問目にいきます。ここは選択問題ですが数列は必須となる人が多いはず。

数列は計算量も多い単元ですので、公式にあてはめながらミスなく計算ができるようにしておきたいです。

・数列
数列が与えられ一般項や階差数列に持ち込みSnを求める問題

数列は前問が次の問いに生かされることがほとんどのため、最初の問題こそ慎重に丁寧に解いていきましょう。

数列は難問を作ろうと思えばいくらでも作れてしまうため、難化していたらスパッと諦めるのも一つの手。

難化の特徴としては漸化式が出題される場合。数列の漸化式は苦手な人が非常に多いですね。だから、いさぎよく切って他の問題に時間を使った方がよさそうです。

ただ数列の特徴として、解いていけそうで、解けないこともある。結構考えた挙句に、できないと時間の無駄になります。

解くスピードにもよりますが、本当に数列が苦手な人はn=1、n=2…と代入して求めてもいいでしょう。そうすると法則性も見えてきて解ける可能性も上がります。

しかし、これには限界があるので注意してくださいね。

共通テスト数学ⅡB ベクトル

第4問です。ベクトルは関数の要素も図形の要素も持っていて苦手な人も多いはずです。

この単元も計算量が多く、空間ベクトルが出てきたら1.5倍くらいなると思って下さい。ですので、計算練習は必要です。

しかし、ベクトルは難解な問題は出題されにくく、解法がほぼ一本化しているので、数学の点数を上げたいならベクトルからやることをオススメします!

・ベクトル
解法の例が2通り用意されそれぞれについて誘導に乗りながら解く

ベクトルは違ったアプローチができる問題があるため、そういった出題をされることが多いです。つまり、2つのパターンの解法を両方求めていくといった感じ。

図形がない場合はしっかりと状況を読み取ったうえで、きれいな図を書いてください。

空間になると図が書きにくいですが、絶対にイメージを完成させたいので図は書くこと。

最終的には面積や体積に落ち着くことが多いので、三角形の面積をベクトルで計算できるようにしておいてください。

共通テスト数学ⅡB 確率分布

第5問です。ここは選択する人がほとんどいないため、省略します。

共通テスト数学ⅡB 対策方法

さて、ここまでは各大問の傾向を解説してきました。

ここまでの内容を頭に入れたうえで、どうやって対策するかを解説していきます。

共通テスト数学ⅡBの対策
・絶対に手を動かして問題を解く
・苦手分野を徹底的につぶす
・暗記に頼らず、理解する

全く数学ⅠAと同じです。この3つをしっかりと守って勉強してほしいです。

ちなみに、数学ⅡBの方が数学ⅠAよりも点数になりやすいと個人的には思います。

それには根拠があって、数学ⅠAの方が問題は複雑化しやすくパターン化しにくい傾向があります。

つまり、数学ⅡBの方がパターン化された問題が多いということ。問題量さえこなせば確実に点数に結びつくんです。

これまでの指導実績からしても、最終的に数学ⅠAよりも数学ⅡBの方が点数が良かったという例の方が多いくらいです。

諦めず苦手克服を積み重ねていきましょう!

そして、おすすめの参考書は「黄チャートか青チャート」です。これは数学ⅠAでも解説した通りです。

とにかく数学は暗記ではなく、理解です。理解したら、出題パターンが変わっても、結局最終的には「いつもの展開に持ち込む」という正攻法があります。

ですので、しっかりと手を動かしてアウトプットに励んでください!

共通テストはセンター試験より難しい!

ここまで「共通テスト英数国」の具体的な分析から傾向と対策を1つ1つ丁寧に解説をしてきました。

ここで改めて共通テストの特徴をまとめて終わりにしたいと思います。

共通テスト 思考力・判断力・表現力

まずは、共通テストに必要な力を解説していきます。

文部科学省は「学力の3要素」を大学入試に取り入れて、高大接続改革を行う!ということで進めてきました。

共通テストにはその「思考力・判断力・表現力」をふんだんに取り入れた問題が出題されます。

これまでのセンター試験は「知識・技能」だけで解けました。つまり、暗記した者勝ち!ということです。

でも、共通テストはそうはいきません。

共通テストの出題傾向
・日常生活の中からの問題
・複数の資料やデータを複合させた問題
・解き方が何パターンもある問題
・前問の答えによって解答が変化する問題

などなど、これまでとは違った形式で出題されます。正直、センター試験とは格が違います。

ですので、対策していないと本当に痛い目に合います。このブログで対策を解説してますので、しっかりと読んでほしいです。

共通テスト スピード勝負

次に共通テストはスピード勝負が大事!ということを解説します。

センター試験の過去問や、これまでマーク模試を受けたことがあればわかってくれると思いますが「時間足りましたか?」と聞きたいです。

8割以上の生徒は、あんなの時間内に無理だよ!というと思います。

つまり、センター試験や共通テストのようなマーク形式の試験は見直しや解きなおし、考え込む時間なんてないのです。

なおさら共通テストはセンター試験より難しいので、高速で解いていかなければなりません。

共通テストの傾向を知って分析をして、どう解いていくかの戦略が必要です。

とにもかくにも、時間内に自分が持っているすべての力を出し切る作戦や戦略を考えてください!

共通テスト 問題は間違い探し

共通テストは全科目全問マーク形式ですので、設問に答える場合は「消去法」を使って解くことが多くなります。

特に数学以外の科目(英国理社)は、間違い探しです!

(問1)次のうち下線部①に関して、正しく記述されいるものを選びなさい。
ア.○○○○
イ.△△△△
ウ.□□□□

と、こんな感じです。そうすると、文を読んで間違いを探すことを永遠と繰り返すわけです。

さらに共通テストは単純暗記ではなかなか解けないように、複数のテクストを見て答えさせたり、思考力を使って解くわけです。

もっと言えばスピード勝負なので、間違えを探して正解を導く瞬発力も必要ですね。

これは、対策を十分にすれば確実に点数につなげられます。

問題への慣れ、消去法で解くときのポイント、瞬間的に答えられる力、などなど、対策することはたくさんあるわけです!

共通テスト 英語・数学・国語の傾向と対策 まとめ

いかがでしたでしょうか?

これだけの情報量を一気にまとめてある教材は他にはありません。予備校の知識を一滴も残らず振り絞って解説しました。

ですから、一回だけ読んで満足するのではなく、受験までの計画を立てるのに何度も何度も読み返して効果的な対策をするようにしてください。

かなりの長編でしたが、これが皆様のお役に立てることを心から願っております。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました!

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