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長月龍誠|小説
2023年12月30日 17:42
《約500文字/目安2分》 最後の日。星がぽつんぽつんと一つずつ消えていくのを僕は眺めていた。 それは切なかった。僕だけが取り残されるような感覚。でもそれは違くて、どっちかというと僕が星から離れている。孤独。 なんてこともないただの日常が、ぷつりと終わりを迎える。星がすべて消えて、衛星が最後に消える。それから山、海、森、とうとう立つための地面も消えて、僕は空に放り投げられた。一瞬ですべ
2023年12月15日 16:15
《約4400文字/目安10分》 今日はクリスマスだ。定番の歌、笑顔、どこからか聞こえる鈴の音、にぎやかな街を背に、俺は憂鬱な気分だった。俺は街の雑踏から逃げるように空港へと向かった。 12月25日、今日は美咲が東京に来る。 美咲と付き合い始めてから、今日でちょうど4年か。高二のときのクリスマスは、たしか雪が降っていたような気がする。その日の学校の帰り道、俺は美咲に告白した。あのときの嬉