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ノベリスト

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#芥川賞

ノベリスト 第6話

ノベリスト 第6話

第2章 澪 第一部

その3

祝賀会では、サンドイッチやスナック菓子やイオンあたりで売ってそうな寿司やオードブルが並んだ。軽い立食パーティみたいな感じだった。

   私がウーロン茶を飲みながらそれらの食べ物に手をつけていると、先程私に鋭い質問をした文芸ジャーナリストの赤池さんが笑顔で私の許へやってきた。

「先程はどうも失礼しました。なかなか骨のあるしっかりした作家さんだな...とは思い

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ノベリスト 第5話

ノベリスト 第5話

第2章 澪 第一部

その2

私の正面には十数人の新聞記者が並んでいる。こんなに一斉に自分に他人の注目が集まることは16年生きてきて初めてで、少し緊張してるのが本音だ。

  私の左手にいる30代後半の女性がマイクを使って挨拶をする

「それでは、集談社主催、東都新聞・東都テレビジョン後援、産能産業協賛、第3回『ティーンのための文学賞』グランプリ授賞式と記者会見を執り行いたいと思います。司

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ノベリスト 第4話

ノベリスト 第4話

第2章 澪 第一部

その1

   思春期とは危うい年代なのだろうか。そういうことを考えるといまいち寝付けない。

  学校の同級生なんかも真面目な人と遊んでる人と遊び疲れてる人がいる。あと2年半で大学受験だし、6年半でほとんどの同級生が社会に出るから、学生時代というモラトリアムを何となく駅前のマクドナルドで駄べりながら費やしてるのが私たちの日常であろうか。

  私の名前は池田澪と言う。東京・

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