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真冬に熟れるアジア旅 ハノイ

ベトナム・ハノイへとやってきました。

ビービーと鳴り止まないクラクション。

辺りの色はあっという間に夜へと変わっていき、やわらかい灯りがつきはじめました。

おびただしい数のバイクに容赦なくクラクションを浴びせて、ひゅんひゅんと走っていく路線バスは、もはや車道も歩道も関係なくって、

「もっとみんなで順番を待ちながら走ったらいいのに?」

と思っていると、

まるでゲームセンターでのゲームをしているかのような非現実感がありました。(シートベルトが無いのでアウトになったら手すりの鉄柵に突っ込むしかないのです。)


商店街のような場所を、歩行者もバイクもすれすれのトコロを走って行くので、

今にも「ぶつかる!!!!」とヒヤヒヤするのだけれど、

だんだんとそれが、暴力性などではなくって、「ここの人たちにとっては、とっても理にかなってる方法なんだ」と気付きました。


そうしたら、バスのガタガタも、300回は聞いたと思うクラクションも、やわらかな街灯も心地よくなってきて、急激に眠たくなってきました。

「ここは日本じゃないんだから!」

と自分の気を引き締めて周りを見回すと

結構みんな寝てるぞ(-.-)~Zzzzzzz


耳をつんざくようなクラクションとは反対の、穏やかな時間。


バスを降りると足下を火花が散っていて、わたしは、豚の足や、犬の丸焼きが売っているのを、初めて見ました。


バイクの洪水と排気ガス、道を流れる血のような色の水。

しかし、その佇まいになにか街のやさしさが感じられるのです。不思議な街です。

(ぶん・しゃしん 前田紗希)


ガイドブックには載っていない観光ガイド、名前は【イオタビ】╭( ・ㅂ・)و

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