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未来を作る中学1年生が気付かせてくれたこと

こんばんは。流です。
昨晩、『1人アドベントカレンダー』を始めると宣言してから何名かの方から、「私もやることにしました!」とご連絡をいただきました。
知り合い以外の方からも、noteで引用していただいたりもしました。
すでに誰かのきっかけになれたようで凄く嬉しいです。
 
さて、そんな流の1人アドベントカレンダー
2日目は、僕がある中学生から気付かされたことについてです。
 

 
みなさん「役得」って言葉はご存知ですか?

辞書的な意味だと

その役目に従事しているために特別の便宜があって得られる利益。

です。

よく言われるのは、
TV関係の仕事をしていると、毎日のように芸能人に会える
とか


高級料理店でアルバイトしていると、賄いでそこの絶品料理を食べられる
とか

僕が今も務めているガイアックスに新卒入社して最初に就いた仕事は「新卒採用担当」でした。
この仕事が正に役得の権化の様な仕事でして
 
毎年毎年、何十人もの これから日本や世界をリードしていくであろう若き才能に出会えます。
自分よりも若くて、才能が滲み出ていて、将来性の塊のような原石たちに毎週のように出会えるのは何にも変え難い大きな価値です。
しかもそれを仕事としてやっていい。こんな役得が他にあるでしょうか?

僕は、若ければ若いほど、
これから先、世の中を変える可能性が高いと信じています。
僕もまだ20代ですが、
例えばGaiax代表の上田よりも僕の方が、
僕よりも今の大学生の方が、
大学生よりも高校生の方が、
これから世の中に与えうるインパクトは大きいと思っています。

 
そして昨日、
僕はある中学生のプレゼンテーションを聞いていました。
 
そのプレゼンテーションを聞いたのは
あるイベントの中です。
 
「自らの人生を切り開く」
〜これからの教育と未来の生き方〜
 
というテーマのイベントです。
このイベントには、
小学生から高校生くらいまでの様々な学生が参加しており、
「人生」や「未来」についてのプレゼンテーションが行われます。
 
総勢8名のプレゼンテーションを聴きながら、笑ったり泣いたりしたのですが、
その中でも、ある中学1年生の男の子のプレゼンテーションが心に残っています。

 
その方のプレゼンテーションのテーマは
『今と30年後』
 
・学校で嫌だと思っていることは何か?
・なぜ嫌なのか?
・それは30年後無くなっているいるのか?
・無くならないなら自分にできることは?
という構成で、日本の学校の問題を次々にバッサリ切って行きます。
 
あまりの切れ味に大人たちは真剣に見入っていました。
 
その内容は、
例えば
 
  


■英語の授業
英語に囲まれなきゃ英語を扱えるようにはなれないのに、文法を暗記してテストばっかりしても意味がない
でも日本の英語の授業は受験のためだけにあるから30年後もなくならない
→英語の授業は遊びだと割り切って、盛り上げ役に徹する。英語の習得自体は授業外で、実際に英語で会話する。
 

 

 

 
■イジメ
イジメは、凄い奴が現れた時に、自分を安心させるために取る行動。
自分より凄い奴が現れると人は
・負けないように自分も努力する
・凄い奴の足を引っ張る
・自分より低いやつを攻撃する
のどれかによって安心しようとする。
凄い奴も現れ続けるし、不安になる奴もずっといるから30年後もなくならない
→イジメをする奴は「負けないように自分も努力する」を選べない弱い人間なので、何かされたらしっかりと拒否する。言い返す。話し相手を変える。
  

 
と言ったようなものです。

この時点で人生何周目なんだよ...と
ツッコミたくなるくらい、ロジカルで驚いたのですが、
特に僕の心に残ったのはこの後に出てきたテーマ


「宿題」についてです。

スライドに「宿題」と表示された瞬間、

わかる。わかるよ。学生みんな宿題嫌いだよね。僕も大嫌いだったよ。本当嫌だよね。

とか低レベルな共感をしそうになった自分をすぐに恥じました。

彼が宿題が嫌いな理由はこうだ

■宿題
宿題は勉強しない奴に最低限の勉強をさせるため、もしくは大人が勉強させた気になるために存在してるもの。勉強しない奴に合わせるから課題のレベルも低い。もともと勉強する奴は受験勉強とかもっとハイレベルな問題を解きたいのに、宿題はその時間を奪っている。


違った…
僕が宿題嫌いだった理由と全然違った…
 
 
そして気づいた。
これ、「研修」の類と同じだなと。
学ぶ奴は勝手に学ぶ。
これは中学生だけではない。
おそらく就職しても、マネージャーになっても、経営者になっても、
ず~っと言えること。

そして個別指導的なものを除けば、
やはり、宿題も研修も、最低限の内容を抑えるために行われるものだなと。

僕は最近、採用だけでなくHRの領域を幅広く担当することになったのだが、
それに際して執行役とディスカッションしている時に、
「一握りの本当に優秀な人は、研修なんて用意されなくても自分に必要なことに自分で気づき勝手に学んでいく」
というセリフが出てきたことを鮮明に覚えている。

少し大げさだなと思いつつも、
一握りの人間とは言い難い僕でさえも、
何か学びたいことがあれば勝手に業務外でその領域の第一人者に会い、
教えを請うとか壁打ちに付き合っていただくとか、
そういう手段に出る。
体系的に学ぶべきものであったとしても、
アンテナを張っていれば勝手に情報が集まり、
自然に、参加すべき講義やイベントは目に入ってくるので、
自分で勝手に参加してきた。
「ベンチャー企業だから教育制度が整っていなくて~」
なんて不満を抱えたことは一度もない。
 

そしていま、僕は、内定者研修とか、マネージャー研修とか、
そういうものを設計していく立場にいる。

グループ「全体」を見ていたり、
組織の「今」を見ていると、
どうしても問題だらけに見えてくる。
そして、「最低限やらなければならないこと」が山積みに見えてくる。

でもそれは、実は誰かにとっては「宿題」なのかもしれない。
「宿題」だらけの会社にしてはいけない。

「宿題」だらけの社会にしてはいけない。

改めて気付かせてくれたのは、
未来を作る中学1年生だった。


※イメージ画像は『TimeLeapSchool』のマネースクールの子供達がデザインしたポストカードです。件のイベントで。

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