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「元気なお姉ちゃんで行こう!」企業の俳句部:開講して半年経って

春から講師として指導をスタートした企業の俳句部。
途中、コロナウイルス第7波により休講になった月もありましたが、
なんとか半年経過しました。

毎回、手探り状態で進めつつ、もう半年。いや~早かった……
企業の福利厚生による部活としての「俳句教室」。
教室だけど会社で行ってるから、カルチャースクールや自治体の講座とは参加者の雰囲気や教室のノリが違う。

授業の受け方も全然違う。
仕事があると2~3人しか参加者がいないときもあれば、全員来ている時もあったり。
リモートで参加したり、休んでいる人のためにボードに書いた俳句の添削をスマホで撮影したり。

何よりも本当に「部活動」です、全体的な感じが。
学校時代の運動部に近いかな?
そんな感じなので、(プレバトの影響もあるのか)授業の展開にエンターテイメント性を求められている面もあり(^_^;)
これまでの経験や教材を生かしつつ、企業さんの要望にもそれなりに応えつつ、ふざけすぎないようにしつつ、俳句の上達と学びにつながるようにする……
うーんうーん どうすればよいんかな~💦 

というわけで、現在も試行錯誤中ですが、ほかの教室よりも意識して変えて(というか強調して?)やってみて成功したことがひとつ。
それは「家にいるときの普段の喋り方」にしたこと。
すなわち「元気なお姉ちゃん」キャラ🌞
(てか、もうオレ、お姉ちゃんて年齢じゃないけど(^_^;)

この企業さんはもともと元気で陽気な方が多いので、私も素に近い形でコミュニケーションをとるようにしました。
そして、ほかの教室ではあまり俳句について厳しくガンガン言わないのですが、ここでは「先生、もっと言って!」と希望されるので^_^;、改善点をビシッと言ってみたり。
その結果、そのほうが笑いが出て場が和む(なんでなんだ~💦)
さらに皆さん納得されて、次回以降、方向を修正してきたりする。

なんか……こういう「座」も全然アリだなあ。
そして、本当に「座」って人(参加者)によって全然違うんだなあ。

私自身も俳句および俳句以外の人間観察という面で、毎回新しく知ったり気づくことが多く、とても刺激的🌟

さて、ずっと「プレバト」を楽しんでいた皆さん。
この半年は実作を通じてそれぞれのペースで俳句を経験し、上達しています。
その中で最近、印象深かったのが、これまでなかなか選に入らなかった方が授業の最後に必ず選ぶ「天地人」の「人」に初めて入った時。

それまでとは全く違う、子どものような嬉しそうな表情!😊

帰り際、その人から話しかけてくれました。

「自分は俳句なんてやったことなかった。
俳句部に入ってみたら締切があるから、仕事の合間になんとか作るんです。そうすると、だんだん普段の仕事とか通勤とかで「どんな花が咲いてるかな」「今はどんな季節のものがあるのかな」って、周りを見るようになったんです。
それで、こんなにいろいろなものがあるんだなって知った。
自分はそのことでちょっと変わったと思ってる。
きっと皆もそうだと思う、思いますよ」

いつもは無口なその人が、訥々とながら熱をもって語るその言葉と表情に少しうるっとした。

帰り道、自分が俳句を始めた頃を思い出しました。

古本屋(当時はブックオフなんてなかった)で買った100円の文庫の歳時記や結社誌をニコニコ読んでいた往復の通勤路。
歳時記のどの言葉を見ても綺麗でわくわくしたし、不慣れな仕事の合間に目にする空や花から知る季節は疲れた気持ちをリフレッシュしてくれた。

あの頃があったから、今の私がいる。

そして今、あの頃の私みたいな人たちと俳句と新たに付き合い始めたんだな、私は。

これからも試行錯誤は続くと思います。
コロナウイルス第8波の高まりも心配なこの頃。
部活動もまた、一時お休みになるかもしれない(健康と仕事が最優先ですしね)。
でも、新たな出会いと機会を大事に、元気なお姉ちゃんでビシバシ! と楽しくパワフルに行こうと思います。

皆さん、ありがとうございます!
これからも宜しくです☺



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